ガーナ戦 雑記 ~組み合わせの選択肢~

こんにちは、Hirotakuです。
代表ウィークということでブラジル戦に続きガーナ戦です。

ブラジル戦では、試合中における修正力
ひいては引き出しの少なさを課題としてあげましたが
ガーナ戦では打って変わって様々なプランを垣間見ることができました。

今回はそのプラン、選択肢についてフォーカスしながら
書いていこうと思います。


低調すぎたアウェーチーム

結果としては4-1の快勝と呼べる結果だった訳ですが
ガーナの内容には期待外れで物足りなかったと言わざるを得ません。

ガーナ代表はワールドカップ出場国ではあるものの
本来の主力であるトーマス・パーティーや
マジョルカのゲームを見ていた方にはおなじみのイドリス・ババなど
主力が数名不在。

また、本大会に向けて代表入りを進めているとの噂が立つ
イナキ・ウィリアムズ、エンケティア、ハドソン・オドイ
といった名の通る面々も含まれていなかったことを踏まえると
本戦でのメンバーとは程遠いスカッドであったことは否めません。

いざ試合が始まっても、日本での親善試合あるある
「アウェーチームコンディション微妙問題」を引き起こしていたのか
出足が重く、球際の強度もイマイチでプレスもゆるゆる。

フォーメーションに関しても
日本のウイングをストロングポイントと見たのか
従来の4バックではなく3バック(5バック)を採用。
しかし、3バックの距離感は微妙で上田綾世に間を取られ続け
三苫や堂安を警戒しすぎてか
両ウィングバックも低い位置を取り続けていたために
重心が低くなってしまい、前線が孤立している場面が多く見られた。

後半の立ち上がりは多少ギアを入れ直し
フィジカルを活かしてボールを運ぼうとする場面こそありましたが
結局全体を通して
山根のミスによるラッキーゴール以外は全く見せ場を作れず
防戦一方となってしまい、あまりにも低調なパフォーマンスでした。


久保の武器は中盤でこそ活きる

では、ここからは日本の話。
この日のスタメンはこんな感じでした。
4-3-3
GK 川島
DF 山根 吉田 谷口 伊藤
MF 遠藤 柴崎 久保
FW 堂安 上田 三苫

サブ組とのミックスといった面々かと思いますが
この試合最大の収穫は、久保のインサイドハーフ起用でしょう。
代表でこの位置は初めての記憶ですが
さながらトップ下のように右へ左へと顔を出しながらボールを散らし
チームメイトへ指示をする場面も多く見られました。

久保の武器はインサイドハーフないし中盤でこそ活きると
個人的には思っています。
久保の武器の一つがドリブルであることは否定しませんが
彼の最大の武器は
「狭いスペースで受け、広大な視野と正確なキックからもたらされるパス」
だと思っています。
"局面を打開できるゲームメーカー"としての中盤起用は
日本の閉塞的な攻撃にアクセントをもたらすことができるのではないでしょうか?

ただし、ブラジル戦のように
中盤に守備力を強く求められるようなゲームとなると
久保のインサイドハーフ起用はミスマッチです。
また、右ウイングとの組み合わせも
伊藤純也のようにワイドレーンに張りたがる選手よりも
堂安のように中央に寄る傾向が強く
久保自身とポジションを入れ替えられる選手との方が
相性が良いように思えます。
久保の中盤起用は個人的にも推したいものの
伊藤純也がファーストチョイスであるならば
トップ下、という形でない限り起用は難しいように感じます。

ましてや、今回の柴崎との組み合わせはあまりにも守備力に難があり
ガーナの中盤のプレスが皆無だったために機能したものの
本戦を見据えると、久保を中盤で起用できるような
ゲーム展開を想定できる相手かと言われると厳しい状況にあると思います。

インサイドハーフというポジションを狙うのであれば
今後最大のライバルとなるのは鎌田でしょう。
フランクフルトで価値を上げているプレーメーカーとの
違いを見出しアピールしていくことになります。


当確不在のスターティングメンバー

個人的に、ワールドカップ予選も踏まえて
現在スタメンが約束されているのは
「遠藤航」のみだと見ています。
それ以外のポジションは横一線である上に
同ポジション内でもタイプが異なる選手でイスを争っています。

そのため各ポジションの1位2位という考え方ではなく
想定した戦い方に沿った組み合わせを選択し
試合ごとに大きく陣容を変えていける状況にあると思います。

その中でも最も手薄なポジションと考えているのが、左ウイングです。
このポジションは現在、南野 or 三苫という二つの選択肢しか無く
ガーナ戦で三苫は大きく評価を上げることとなりましたが
トーナメント、ということを踏まえると
やはりジョーカー的な起用をしたいのが本音です。
とはいえ、左ウイングをこれまで任されていた南野は
あまりにもタイプが異なり
それこそ大迫のコンディションがこのまま上がらなければ
センターフォワードとしての起用も十分に考えるべきだと思います。

ブラジル戦でも唯一前線でボールキープ出来ていたのは南野であり
リヴァプールでの得点シーンを考えても
もっとゴールの近くでプレーさせたいところです。

そうなると有象無象となっているセンターフォワードの枠から
左ウイングに持ってきたいところですが
現在の招集メンバーである古橋・前田・浅野といったスピードのある面々は
ワイドレーンではなく、センターレーンでのラインブレイクが強みであり
1vs1の突破を得意とする選手ではありません。
個人の要望ではありますがこの3枚はプレースタイルが似ているために
1枚に絞りたいところです。

最近、左サイドを任せていたプレイヤーというと
ポルトガルにいるあのお方が過りますが…
センターフォワードはもちろんとして
本戦までに新選手の台頭が望まれるポジションなのではないでしょうか。


組み合わせの選択肢

ほかにもビルドアップを求めるなら右サイドバックに冨安
センターフォワードにラインブレイクを求めるなら
フィードを積極的に入れる伊藤洋輝を左サイドバックに。
など、言いたいところはまだまだたくさんありますが
すべてはどのような形で点を取り、どのように守るのか?
を試合ごとに明確にすることです。

試合の終盤には3バックの考えがあることも覗けたので
ポジション1つ1つでの序列ではなく
複数ポジションを考慮した選手の組み合わせを
たくさん試して、引き出しにしていって欲しいと思います。

チュニジア戦も非常に楽しみです。

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