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湯戸(ゆこ)と熱海まちやど構想 そして、Kiten - slow & work stay の”work”とは?

machimoriとして3つ目の宿となるKitenを秋にオープンしました。その背景にある考えを書いてみたいと思います。

◯湯戸(ゆこ)と、熱海まちやど構想

guest house MARUYA・MARUYA Terraceから始まり、コワーキングスペースnaedoco、ロマンス座カド、そして3つ目の宿であるKiten - slow & work stay 一つずつ拠点をつくってきました。

これらの背景には、熱海まちやど構想というものがあります。
発端は、guest house MARUYAに遡ります。
江戸時代の熱海銀座には湯戸(ゆこ)と呼ばれる27の宿がありました。それは、熱海のルーツとも言える温泉、「大湯」から温泉を引いた宿でした。(このあたりのお話はブラタモリでも紹介されていました。)

ここからヒントを得て、27の宿などの施設がネットワークをつくり、熱海のまちなかに滞在したら、熱海の新しな滞在のスタイルが生まれるのではないか。

いままでの1泊で帰る観光だけではない、中長期滞在や繰り返し訪れるような滞在だったり、ということができたり、また、まるでこの土地に暮らすかのように旅するということが実現できるのではないか、と思ったのです。

「観光と定住の間のグラデーションある多様な過ごし方ができる街」
それがguest house MARUYAから始まった、熱海まちやど構想におけるビジョンです。

◯湯戸(ゆこ)のあった江戸時代をヒントに見えてくる、熱海のこれからの滞在スタイル 〜Kiten - slow & work stay - の”work”とは〜

江戸時代のことがかかれた文献をみると、江戸時代の熱海の滞在の仕方はとても興味深いものでした。湯治場として2週間くらい身体を癒しに来る場所だった当時、自分達でご飯を自炊し、また浜に出て潮干狩りしたりという、いまでいう様々なアクティビティを行っている様子が伺えました。

そしてそれらはできれば、温泉、身体にとってよい食事、日常とは違う体感、体験をする。できれば消費的なものだけでなく、何らかの生産的な活動もできたらベストだなあと。例えば熱海で林業を体験して木を伐採してみたり、農業などで土に触れてみたりと、そんな風に自然の中で身体をつかって過ごしてみる。
というようなアクティビティがあり、体験してみると、まずはちょっと体験だけのつもりが、中にはだんだん林業や農業を手伝いにいくようになったり、複業で木こりになってみたり。

Kiten - slow & work stay - の”work”に込めた想いは、こんなworkに出会えるきっかけをつくれたらということもあります。なので、ワーケーションで自らの仕事(work)を持って熱海に滞在するという過ごし方も嬉しいですが、このように、熱海にあるちょっとした仕事(work)を体験するきっかけをつくりたい。そう思っています。そしてもしかしたら複業などの形で、それがその人の日常的なworkになったり。

ただ消費しにくるだけじゃない、まちへの関わりができる。
そんなことを通して、熱海が非日常から、もう一つの日常になる。


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余談:ウェルネスサードプレイス

ATAMI2030会議でもレクチャーをしていただいた「ウェルネスサードプレイス」という言葉はまさにこれだ!と思いました。

例えばの参考記事

ちなみにATAMI2030会議にきていただいた経緯ははこんなものでした。
まちの再生のビジョンとして持っていた、サードプレイスとしての熱海(ATAMI as a ThirdPlace)を、進化したビジョンにしていけないかと思い、たまたま私が「サードプレイス」「まち」みたいなワードで検索していました。
そこで、荒川先生の著書が検索でひっかかって、それで調べて、荒川先生にご連絡して、ATAMI2030に来ていただくことができました。


記事予告:今後のお話し

今日のお話しは以下のようなお話につながっていきます。
また引き続きこんな話を書いていきます。(ちょっと内容変わる場合もあります)

◯いま、オンたまを復活し、「熱海おんぱく」を始めた理由(わけ)

◯まちやど構想とまちごと居住構想:コモンスペースを充実させていく

◯観光、別荘、居住のバランスが大事な熱海のまち
熱海のまちやど構想においては、場合によって、宿泊施設を住宅に転用していくことも考えています。というような話など

◯熱海に中長期滞する拠点をつくる
観光と定住の間のグラデーションある多様な暮らし方を実現する

◯だからこそのLAC(LivingAnywhereCommons)とも提携

◯Kitenと企業研修、って関係あるの?

◯Kitenが生まれるまでの経緯
この、沢口ビルのリノベーションは二転三転しながら、ようやくたどり着きました
このKitenの発端を振り返ると2014年に遡ります。第2回リノベーションスクール@熱海。


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