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日本カーリング選手権がはじまるよ

今年も日本一を決める大会の時期になりました。わくわくどきどき。私は約10年ぶりに外から観る日本選手権になります。いちカーリングファンとして楽しみにしています。

今年度は男女各10チーム、2プール制のこれまでとは違った形式になります。男女それぞれの優勝チームは世界カーリング選手権の日本代表として派遣されます。また今大会は、来年のアジア大会の代表にも関係あり、そして何と言ってもオリンピックレースの最初の大会でもあります。情報量が多いので、それぞれ見ていきましょう。


大会情報

大会期間 1月27日~2月4日(試合は1月28日から)
大会会場 どうぎんカーリングスタジアム(北海道札幌市)

詳しいことは公式サイトを見てみていただくのがいいかと思います。


試合形式

男女各10チーム、2リーグ制
1次予選リーグ総当たりで、各リーグ上位3チームが2次予選リーグへ(4試合)
2次予選リーグも総当たりだが、1次リーグで直接対決した相手とは試合をせず、1次リーグの結果を持ち越す(3試合)
2次予選リーグ上位3チームが決勝トーナメントへ
2次予選リーグ1位は直接決勝へ、2位と3位が準決勝へまわり、勝者が1位と決勝。(1または2試合)

変更によるポイントは、
・今までより予選の結果が重要になった
・組み合わせの有利不利はある
になるかと思います。

例えば、初日に上位(になるだろうチーム)同士の対決があった場合、その両チームが2次予選まで残ると、2次予選の順位に影響する可能性があるということです。
今までは下位チームを振り落とすタイミングが1回だったのに対して、この仕組みは2回あるわけです。振り落とされないためには、スタートダッシュが大事になります。

参加チーム

〇女子Aブロック
チーム広島(西日本)
中部電力(強化推薦)
SC軽井沢クラブJr.(中部)
SC軽井沢クラブ(前年度準優勝)
フォルティウス(強化推薦)

〇女子Bブロック
GRANDIR(関東)
北海道銀行(北海道)
LOCOSOLARE.S(強化推薦)
LOCOSOLARE(前年度優勝)
岩手県協会(東北)

〇男子Cブロック
LOCOSOLARE(北海道)
札幌国際大学(強化推薦)
TM Karuizawa(強化推薦)
岡山CA(西日本)
北見協会(前年度準優勝)

〇男子Dブロック
チーム佐藤(東北)
SC軽井沢クラブJr.(中部)
チームTANI(関東)
SC軽井沢クラブ(前年度優勝)
コンサドーレ(強化推薦)

この大会にかかっているもの

まずはなんといっても2026年のミラノ・コルティナダンペッツォオリンピックに関することでしょうか。

強化委員会が発表したものによると日本代表の選び方はこのようになっています。

男子および女子カーリング日本代表候補チーム
以下のように選考する。

1) 以下の i) ~ v) のいずれかを満たすチームが 1 チームしかない場合、そのチームをカーリング日本代表候補とする。
  i) 第 41 回日本カーリング選手権大会優勝
  ii) 世界カーリング選手権大会 2024 出場
  iii) 第 42 回日本カーリング選手権大会優勝
  iv) 世界カーリング選手権大会 2025 出場
  v) 第 42 回日本カーリング選手権大会直前(決勝戦開催日の 3 日前時点)の WCF チームランキング最上位、かつ第 41 回または第 42 回日本カーリング選手権大会のいずれかにおいて 3 位以内

2) 1) の i) ~ v) のいずれかを満たすチームが複数ある場合、2025 年 9 月末までに代表候補決定戦を開催する。出場資格は 1) の i) ~ v) のいずれかを満たすこととする。

3) 不測の事態により評価対象となる日本カーリング選手権大会および世界カーリング選手権大会が開催されなかった場合には、選考方法の見直しを行う。

4) WCF チームランキングの評価方法が変更された場合には、選考方法の見直しを行う。

5) チームの同一性の条件については、別途競技委員会の定めるところによる。

2023.7.22 強化委員会より

要約すると、

・2024年の日本選手権優勝▶世界選手権出場
・2025年の日本選手権優勝▶世界選手権出場
・2025年日本選手権の3日前のランキングが国内トップかつ2024年か2025年大会で3位以内
を満たすチームが1チームの場合はそのまま代表内定。
複数いた場合は代表選考会をする。

ということですね。

その1つ目である2024年の日本選手権▶世界選手権が今回の日本選手権なわけです。つまり、優勝して世界選手権に行けば、最低でも代表選考会、上手く行けばオリンピック代表に内定するということになります。(ただ日本がオリンピック出場できるかはまた別の話なので、それはまた今度)

さらにこの大会、優勝すると来年の2月28日~3月9日に中国・ハルビンで開催されるアジア大会の代表になれます。

あとは来シーズンの強化指定の選考ももちろん関わってきます。

大会の展望

女子

直前の世界ランキングを見てみましょう。 (1月28日時点)

LOCOSOLARE 10位(247.8点)  →Bブロック
中部電力 19位(161.3点)  →Aブロック
フォルティウス 20位(158.7点)  →Aブロック
(フィロシーク青森 38位(85.0点))
SC軽井沢クラブ 41位(81.3点)  →Aブロック
北海道銀行 45位(71.0点)  →Bブロック
LOCOSOLARE.S 52位(61.5点)  →Bブロック
GRANDIR 95位(25.1点)  →Bブロック
岩手県協会 191位(3.8点)  →Bブロック
チーム広島 192位(3.8点)  →Aブロック
SC軽井沢クラブJr. 194位(3.8点)  →Aブロック

ランキングはこちらを参照しています⬆⬆⬆

ランキングで言うと、3つのグループに分かれると思います。
上位グループのLOCOSOLARE、中部電力、フォルティウス。
中位にいるSC軽井沢クラブ、北海道銀行、LOCOSOLARE.S、少し離れてGRANDIR。
そしてポイントがいずれも3.8点の岩手県協会、チーム広島、SC軽井沢クラブJr.です。

大会全体の大きな流れとしては、LOCOSOLAREに対抗できるチームがあるか、またそれはどこか、という流れになるかと思います。
LOCOSOLAREが強いには理由があって、たとえ調子が悪くとも、0点のミスは少なく、悪いなりにコミュニケーションをとってそこを乗り切ってくるチーム力があります。調子が良ければ間違いなく世界トップクラスの実力です。その牙城を崩せるチームがあるか、どこか、が1つ目の注目ポイントです。

大会1日目、2日目の早いタイミングの注目は、中位グループ同士のGRANDIR対北海道銀行、北海道銀行対LOCOSOLARE.S。新チームのGRANDIRが中位グループに食らいつけるかで2次予選に上がれるかどうか、Bブロックの構図は変わってくると思います。

大会3日目になると、上位同士の対決も出てきます。中部電力とフォルティウスの試合は、おそらく2次予選にも結果が持ち越される、大事な試合になってくるでしょう。

残念ながら昨年台風の目だったフィロシーク青森は東北予選で敗退。今季のツアー大会でも好調そうだっただけに日本選手権でのプレーも見たかったですが、東北にも新しい流れが出てきていて、層が厚くなってきていることを感じます。新チームでランキングこそ低いですが、オリンピアン苫米地選手と若手3人の岩手県協会にも注目です。

まずはブロック内で3位以内に入ることが大事になってくる1次予選。新しい形式での大会はどのように進んでいくでしょうか。

男子

ランキング順です。

TM Karuizawa 18位(169.7点) →Cブロック
SC軽井沢クラブ 28位(136.2点) →Dブロック
札幌国際大学 42位(89.2点) →Cブロック
北見協会 43位(85.2点) →Cブロック
LOCOSOLARE 57位(61.8点) →Cブロック
コンサドーレ 69位(50.7点) →Dブロック
チームTANI 243位(5.1点) →Dブロック
SC軽井沢クラブJr. 258位(4.5点) →Dブロック
岡山CA 261位(4.1点) →Cブロック
チーム佐藤 267位(3.8点) →Dブロック

男子も3グループに分かれると思います。
まず今季好調なTM Karuizawaと前年覇者SC軽井沢クラブの上位グループ。
そして海外遠征で上2つを追いかける中位グループの札幌国際大学、北見協会、LOCOSOLARE、コンサドーレ。
そして地方予選のみのポイントとなっているチームTANI、SC軽井沢クラブJr.、岡山CA、チーム佐藤の4チーム。

組み合わせ的に波乱が大きそうなのがCブロック。男子は海外遠征に行って強化出来ているチームが6チームありますが、そのうち4チームがCブロックです。つまり、1次予選で確実に1チーム以上が敗退します。

大会2日目にある、LOCOSOLARE対札幌国際大学、北見協会対LOCOSOLARE、札幌国際大学対TM Karuizawa、この3試合は2次予選進出、また2次予選内の順位にも影響してくるでしょう。LOCOSOLAREと札幌国際大学からすると、初戦と2試合目の結果がとても重要になってきます。スタートダッシュ、大事です。

Dブロックは、3枚目の2次予選への切符をどこが獲得するか。ここも注目です。


超個人的に気になっていること

プール制の是非

これは気になっているのは私だけではないと思いますが、予選ブロックの分け方ですね。どうやって分けるのが1番強い日本代表を選ぶのに良いのか、来シーズンの強化指定選手を選ぶのに良い大会になるのか(日本選手権の結果が来シーズンの強化指定に関係があるため)、そこは議論の余地がありそうですね。
今回の分け方は多分序列をつけて、前年度優勝→前年度準優勝→強化1→2→3→前年に1番順位が高かったチームの所属するブロック→2番目→3番目…となったものを振り分けていったということなんだと思います。
1番シンプルなのは世界ランキングを利用する方法ですが、これもいつの時点のランキングを使うかでこれも若干偏りが出ることもあるかと思います。観客席を販売するとなると、対戦カードがわからないと買いづらいです。パンフレットを印刷するための入稿期限。いろんな要素がありますが、そうすると最新のランキングではなく、数週前のランキングになるでしょう。カンペキは方法はないですよね。うーん難しい。
何が1番良いんですかね?

久しぶりの有観客な日本選手権

新型コロナウイルス感染症の影響で無観客で開催されていた日本選手権、すごく久しぶりの有観客試合です。無観客試合の間にカーリング業界も発展を遂げました。YouTube配信です。特に札幌には素晴らしい配信技術を持った方々がいます。今回は有観客でチケットを販売していますが、はたして平日の真昼間、どれくらいお客さんが入っているのか、また採算が取れているのか、気になるポイントです。ちなみに私は山梨からNHKやYouTube放送で観戦予定です。(平日仕事になるのだろうか…)

来季の強化指定

今季の強化指定は、日本カーリング協会のサイトにも掲載されている通り、日本選手権と世界ランキングの両方を考慮して決められました。(詳細はサイトをご覧ください)
この決定は昨シーズンの最後の方(2023年3月)であったため、各チームが強化指定や強化戦略プランに沿って活動できたのは今シーズンに入ってからです。各チームの強化状況や日本選手権の結果で来シーズンの強化指定が決まりますので、そういった側面からみても今回の日本選手権の注目度は高いです。余裕があったらExcelにでも持ちポイントを入力してみようか…どうしようか…

今年のフルーツ

タイトルスポンサーの全農さんから、毎回出場チームにフルーツなどが提供されます。今年は何のフルーツかな。ちなみに昨年はみかんでした。

これは昨年ミックスダブルスの時のいちご


今回の日本選手権、皆さんはどんなところに注目ですか?

日本選手権関連のサイトはこちら⬇⬇⬇


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