【活動レポ】食のスイミー遊泳開始!2.27
ビール1缶で酔い潰れ、目が覚めたときには近所の畑にいたことがあるくらいゲコな村瀬です。飲むように飲まない処世術はシックスパックくらい鍛えられてきました(笑)でも僕は知っていますよ!飲み会のうまみは深夜の3次会あたりからジワりと溢れ始めるということを!!
今回は、そんなゲコ村と農家さんが深夜の居酒屋&スナックでスパークした結果、安らかに誕生したイベントを報告いたします。
食卓の未来を関係から問い直す
2016年2月27日、大地を守る会主催で「わたしたちテーブル-食を楽しむ未来会議-」というイベントを開催しました。会場は丸の内朝大学やcafe&hall oursを手がけるBAUMのコワーキングスペース"small design center"。
(BAUMを活動をズバババっと説明中!)
今回のイベントをざっくり言うと、食べる人(生活者)/作る人(生産者)/それを結ぶ人(流通者)がリアルに顔を合わせ、分断されている畑と食卓を関係からつなぐ試みです。
大切にしたのは、お互いの立場を脇に置いて、一人の人間として理解し合うこと。「どんな野菜か」よりも「どんな価値観の人が作った野菜か」ということの方が前提としてある強さを感じているからです。これは「どんな人が食べるのか」「どんな人が売るのか」も同義だと思っています。
なので、ワークショップも解決策を出すのではなく、みんなが最もおいしかった体験をインタビューし合ったり、自慢の食材を使った野菜やお酒を味わいながら交流をしました。
もはや買い物ではなく、支え合い
いつ何が起こるか分からない日々において、関係ほど強いセーフティネットはないなと感じた出来事があります。greenzでも記事になっていた「おこめやま応援金プロジェクト」です(詳しくはこちら)。
2015年9月の鬼怒川氾濫で田んぼと農業機械が水没し農業をやめる危機までの被害を受けた山崎さんに、片付けなどの人的支援はもちろん、クラウドファンディングを用いた資金的支援が集まったそうです。
畑と食卓が分断されている場合、普段買うお米がなくなったとしても別の産地に切り替えればそれで済んでしまう。
でも山崎さんのお米を食べる人は、別の産地を探すのではなく、山崎さんのお米をもう一度食べるためにはどうしたらいいのか、という自然な思考になったのだと思います。きっと山崎さんは、日頃から食べる人の存在やコミュニケーションを大切にしてきたからこそ応援が集まったのだと。もはやこれは、買い物ではなく、支え合いです。
小さな縁の社会がもたらすもの
僕はよく「安全はデータで、安心は関係」という言葉を思い出します。安全はそのとき一般化されている数値基準以上かそれ以下で証明ができますが、安心はそうはいきません。感情が影響するからです。
安心するかどうか、究極的には目の前の人を信用できるかどうかだと思います。災害や経済など何が起こるかわからない現代に、瞬間風速的に購買を煽るだけでなく、しっかりと根を張った関係をベースに人々が支え合う経済や社会を作ることが(特に都会を中心に)求められています。
そんな小さな縁がたくさん集まり、補完し合う関係の集合体こそが、行政がカバーしきれない社会に育っていくのだと思います。
未来への不安を持っている人は僕も含めてたくさんいますが、「10年後どんな社会になっているのかわからない」と嘆くのではなく、「10年後こんな社会にしたいよね」とみんなが楽しく考えなければ、未来は動きません(と思う)。
「わたしたちテーブル-食を楽しむ未来会議-」はそんな一歩となる日になりました。これからも色々と形を変えながら、わたしたちの食について考えていきます!
(photo by BAUM)
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