世にも奇妙な

【コメディ】世にも奇妙な確定申告

この手持ち書類で無事に申告できるのか…

足は、生まれたての子鹿のように震えていました。

手持ちポケモンがピカチュウとポッポの状態でニビジムのタケシに挑むかのような緊張感を抱きながら、ビルに突入します…

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ぼくは、個人事業主ではなく、サラリーマンですが、訳あって人生初の確定申告に行ってまいりましたので、記事にまとめました!

なるべくわかりやすくユーモラスに書きましたので、皆様の参考になれば幸いです!

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【出陣の刻~悪魔のささやきシロー~】

4年前に国税専門官の試験を受験したこともあり、税務署の仕事のイメージは人並み以上に持っていました。

しかし、なまじ仕事内容がわかっているからこそ、税務署という場所に恐怖を持っていたのです。

行かなくてよいのなら行きたくはないのですが、ぼくは誤って一般口座で株式を売買してしまったので、申告しなければ、なまはげさん、もとい、税務署さんに叱られてしまうのです。

「悪い子はいねえか~ 脱税者はいねえが~?」

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「い、い、今から申告しますぅ!」

このような情景が頭に浮かぶほどには、税務署のことが怖かったのです。

さらに、ぼくの心の悪魔は、耳元でこのような`ささやきシロー`をするのです。

「バレへんで~?確定申告行かなくても、バレへんて~。交通費かかるで?混んでるで?」

ああ、確かにな。確定申告行くのやめようか、と気持ちが傾いたとき、心の中の残酷な碇の天使、もとい、碇シンジが叫ぶのです。

「逃げちゃだめだ!逃げちゃだめだ!逃げちゃだめだ!」

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***庵野監督様へ。シン・ウルトラマンより、先にエヴァ最終章を発表してください。本当にお願いします。もう内容が思い出せなくなります。もうアスカやレイで嫌らしい妄想はしません。ミサトさんと大人のキスがしたいわあ~とか言いません。怖いけど、碇ゲンドウと真摯に向き合います。だから続編を...***


覚悟を決めたぼくは、敦盛を舞い、熱田神宮で祈願をし、わずかな手勢を引き連れて、桶狭間へ向かったのです。

あぁ、間違えてしまいました。
それは今川軍撃退に向かう織田信長です。

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ぼくは、乃木坂46のインフルエンサーを舞い、税務署に向けて単騎出陣したのです。

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【やあやあ我こそは! VS税務職員】

私が恐れていたことは、昨今の日本を襲う、空前の人手不足でした。

都市部のコンビニなどでは、外国人労働者が多くを占めており、「え?ここ日本かよ?」と突っ込むことも多々ありました。

ですので、税務署の職員も外国人労働者で補われているのではないかと、心配していたのです。

「すみません。ここの納税ですが~」

「チョットマテクダサイネー」


しかし、そんな心配は杞憂でした。

訪れた確定申告会場の職員は、日本人率100%だったのです!

*ここで質問です。100%といえば、みなさまはどれを連想しますか?

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20分ほどの待ち時間ののち、ぼくは会場に案内されました。
そして、オレンジ色服を着たお兄さんから記入方法の説明を受け、書類に株式の売買金額を記載していきます。

ただここで、人手不足の影響が…

職員の方1名に対し、確定申告申請者2名が左右に位置する形になっているのです。

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*絵心ない芸人ですみません(笑)


ある申告者の書類を確認したあと、もう一人の方の書類を確認し、どちらか1名が完了したら、次の申告者がやってくるというシステムです。

まるで、少人数の塾や、東進予備校のチューターさんのようです。


ぼくは、となりの先生、もとい、税務職員に見守られながら、書類に一般口座で売買した金額を記入していきました。

取得費=購入金額

譲渡の対価の額=売却金額

その差は、約15万円。そう、ぼくは15万円も株式で損失を出しているのです。

いや、特定口座も含めると、今年は30万以上負けているわけで…

ぼくの2か月分の給料に相当しますね。仮想通貨でも含み損だらけですので「もう投資なんてしないなんて言わないよ絶対~」と叫びたいです...


過去の傷を認めたくないぼくに、税務署の職員さんは言いました。

「あ~。このマイナス15万円、下の欄にも記入してもらえますか?
あと、この下にも、15万円!あ~と、ここにもマイナス15ね~」

やめろ、やめてくれ…

15万円という言葉は、ドゴッと音を立てて、ボディブローとなりダメージを与えてきます。


そして、税務職員の残虐な言葉責めに耐えかねたぼくは、かばんからとりだしたお面をかぶり、シャア・アズナブルに扮して、ぼそりと言ったのです。

「認めたくないものだな、自分の若さゆえの過ちというものを...」

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さらに、確定申告会場には様々な人たちがやってきます。

なぜかヘルメットをかぶっている「ヘルメットおじさん」

「儂はな?パソコンが使えへんねん!使えへんねんって!?」と叫ぶ「パソコンできないアピールおじさん」

しかし、そんな確定申告会場で最も不可解に感じたことは、税務職員の方の服が統一されていなかったことです。

紫ジャンパーの方、オレンジジャンパーの方、そして、数少ない白ジャンパーの方。

なぜ、税務職員はこれほどカラフルな服に身を包んでいるのでしょうか。

ケネディ大統領暗殺、御巣鷹山事故、9.11、数々の事件を調査してきた陰謀論者のぼくとしては、この税務署でも何か巨大な事件がうごめいているのではないかと警戒を強めます。

そして、考え抜いた末の結論は...


彼らは、ピクミンが好きだから、カラフルな衣装に身をまとっているということです。

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ああ、税務職員はピクミンが好きだったのか。

ピクミンならしゃあないわ。

そんな、バカなことを考えているうちに、ぼくの確定申告は無事終わりました。


現場からは、以上です!一旦スタジオにお返しします!!!

税務署の方々、誠にありがとうございました。
コメディタッチで書きましたが、みなさまのおかげで、日本の財政は成り立っております!

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【真面目に解説―確定申告と株式投資―】

ぼくはサラリーマンなので本来は確定申告をする必要がありません。

源泉徴収というありがたくもあり、ありがたくない(徴収されすぎることも)制度のおかげです。

しかしぼくは、間違って一般口座で株式取引をしてしまったことがあるので、今回は確定申告をしないといけないのです。

*基本的に「源泉徴収あり特定口座」なら確定申告は不要です。

しかし、株式投資で年間通じて売却損が出たときは(源泉徴収口座で運用している人も)は、確定申告をするとお得になります。

損失の繰越控除という制度を使って、翌年の利益にかかる税金を減らしたり、完全になくしたりできるのです。

*ちなみに、株式投資で、一般口座・源泉徴収なし特定口座で取引をしている人は確定申告が必要です。

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【真面目に解説―確定申告に行くときの注意―】

確定申告の期間は、例年2月16日~3月15日(休日の関係で変動あり)です。

また、注意点として、会場は税務署ではないことが多いです。

だいたい、どこか別の大きなスペースのあるビルを借りてそこを会場にしています。

ネットで、事前に自分の住む地域の確定申告会場をチェックしておきましょう!

確定申告会場には3つのスペースがあります。

1. 事前準備
ここでは、申告の書類作成について、職員の方に直接教えてもらえます。

2.申告スペース
書類の準備ができている方はここに向かいます。
そして、パソコンを使って、入力していきます。

3.印刷スペース
入力した情報を印刷して、持ち帰り資料をもらうところです。

【気になる時間】

ぼくは、開始時間(9時)の15分前、8時45分に訪問しましたが、そこから手続き終了まで、約50分でした。

地域にもよりますが、10時過ぎ以降に行く方は、30~90分以上の待ち時間、合計拘束時間3時間も覚悟したほうがよいかもしれません。

開始時間より前に行き、並んでおくことで、順調に手続きを進めることができると思います。

事前にインターネットで、書類を準備できるので、準備しておくのもよいかもしれませんね。

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皆様を悩ませる確定申告、

そして税務署職員の方が多忙になる確定申告

お互い面倒でつらい時期ですが、その財源が日本の財源となっておりますので、滞りなく手続きを進めることができればいいですね。この記事がその手助けになれば幸いです。


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