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【コメディ】楽モバオペレーターと真夏の花火

♪君と会った時 僕の今日までが意味を貰ったよ♪

BUMP OF CHICKEN - 新世界 -



どこにいるかも、どんな顔かもわからないお姉さんと、一緒に楽天モバイルのサイトを見ている。

これが新海誠監督作品(例えば「君の名は」)だったら...

たき君!みつは!!


♪恋しちゃったんだたぶん~気付いてな~いでしょ~♪ YUI CHE.R.RY


「中国人って、すぐ爆買いするよな~」

他人事のように俯瞰していた私だが、この10日間で、15、16冊ほど書籍等を買った。

(本じゃないものや、娯楽作品も混じっています)

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電波の本から伊坂のこうちゃん、進撃ではないアッカーマンさんが書いた類語辞典に、感情ことば選び辞典まで。

この辞典は、小説を書くための本だ。
レッドカーペット賞を選ぶ方を高橋克実さんが選ぶみたいな。


あらゆるジャンルの書籍、革靴や蛙をぶちこんだ闇鍋とはこのことか。



これらの本の大半は、楽天ブックス経由、楽天カード決済で購入した。

ポイントがジャンジャン溜まるあれだ。


洋服の青山は値引きの鬼だが、
楽天グループは、ポイントばら撒きの鬼だ。

この世界には鬼が多い。

別に川平慈英が好きなわけではない。

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内心、社長の三木谷さんの経営姿勢(特にサッカー)には不振を抱いている。


金持ちの道楽のように、ビッグ選手を獲得。

イニエスタ、ポドルスキ、ビジャ、ウェリントン。

成績は低迷するが、懲りずに、CBのジョアン・オマリを補強。

(オマリーでおま。は阪神タイガースです)

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清原、江藤、タフィ・ローズ、小久保…
全員4番?堀内監督時代のジャイアンツかよ。と言いたくなる。


私が楽天の社員だったらこう言うだろう。


「リアルサッカーチームを作ろうじゃねーんだぜ!

たしかに今はリアルブーム、リアル峰不二子だって現れる時代だ。

(小倉優香さん)

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てかこのエプロンどこで売ってるねん。


四捨五入したら裸やないか。


それと、小倉さんが水着卒業するのはあかんで。
全国の青少年がネピアやエリエールを使う機会が減るかもしれへんで。

そんなんどうでもええねん。
リアルサカつくの補強をする金あるなら、俺たちの給料上げてくれよ」


話を戻そう。


楽天で大量の本を購入したが、ZON-AMAさんでも、4,5冊買った。

まさに人生初の爆買いだ。

しかし、今書いている小説「エンドビギニング」を、人生逆転の初手にするためには投資は惜しまない。

私はこの夏、この2つに賭ける。

絶賛暴落中のXRP(暗号資産)をナンピン買いしつつ、エンドビギニングを最高の小説にするだけだ。



しかし気付いてしまった。

楽天スーパーポイントの配布が少ないことに。

*楽天グループはあらゆるジャンルのサービスを提供しており、
それらに応じて、楽天市場利用時のポイントがアップするというサービスを実施している。

なお、
楽天銀行口座→楽天競馬に入金
楽天競馬→楽天銀行に出金

なんていう裏技や、毎日の検索でもポイントが溜まる。

楽天ポイントは、終盤のドラゴンボールのようなポイントインフレを起こしている。


4.5倍だと!?

シャアザクの速度を超える4.5倍は十分に多いのだが、ポイントを「まるでゴミのようだ」とばら撒く楽天グループは、最大16倍のポイント配布がある。

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(ハマーン(右)の作画崩壊が好きです(笑))


そう考えると、4.5倍は少ない水準だ。

もっとやれるはずだ。

何が足りない?


なあに…やっちまったな。

楽天モバイル分の2倍ポイントアップが反映されていないじゃないか。



行動力の鬼である私は、楽天市場 お問い合わせチャットに連絡をした。
初めて使うサービスだが、なにやらチャットで質問ができるそうだ。

そういえばアラサーという現実を頑なに認めない職場の先輩(〇〇ッシー)が「ひまチャット」というアプリを使っていた。

「出会い系っすか?」と尋ねると、

「違うで!出会わない系!」

「出会わない??」

「でも出会うこともある…」

何を言っているのかよくわからなかったが、「ドモ」とタップ(挨拶)するだけで、女の子と出会える神アプリらしい。

先輩は、「`ドモ`って押して、ストックを貯めるねん!」と言っていた。

彼にとっての恋愛は、スーパーマリオにとってのライフ数を増やすことなのかもしれない。

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さっそく、楽天市場のお客様サポートセンターでチャットを始めた。
先輩の言葉が脳裏に焼き付いていたため、
手始めに「ドモ」と送ってしまう。

ああ、やらかした。
なんて生意気なやつなんだ。

いきなり、「ドモ」だなんて。
私はそんなにチャラい奴じゃない。いつも誤解されやすい。
細長くてルパンみたいで、話し方が軽いだけだ。(TVシリーズPART4より)

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社交性はあるが、女性とお付き合いしたことは少ないのだ。

それにそのうちの一度は、4年半のプラトニックラブ!

(プラトニックラブなんてもう死後ですね(笑) ちなみにこの言葉はギリシアの哲学者・プラトンが残したそうです)


気を取り直して、質問を続け、オペレーターと直接チャットをすることになった。


現れたのは、オペレーター・東田。

私にはこの東田が、自動応答のAIなのか生身の人間なのかわからない。

その判断をするために、手始めにボケてみようかと思ったが空気を読んだ。

ここは、ボケる場面じゃない。

しっかりと質問しなければ。

「楽天モバイルを契約しているのですが、その分の2倍が反映されなくなったのです」


東山、タイピング中


という表示が出てきたので、平成教育委員会の、「考え中…」を思い出す。

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ちなみにこのキャラは進研ゼミの「いけのカンがえる」だ。

ネーミングセンスが俊逸。

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(↑進研ゼミといえば、こんなコメディエッセイも書いています↑)


1,2分後、回答があった。

「楽天モバイルを契約した時期はいつですか?」


私はすぐに返答した。

「3年前です」


間髪入れずに、東山、タイピング中


これはまさに、「レスバトル」だ。

*説明しよう!「レスバトル」


レスバトルとは、異性とラインをしたときに、妙に盛り上がって、秒刻みでメッセージのやり取りをすることである。

特に恋愛経験が乏しく時間に余裕のある大学生時代に経験しがちだ!
あまりに相手の返信が速いと頭がテンパってきて、額に汗が流れたりする。

何通かメッセージのやりとりをしたあと、東山はこう言った。

「こちらのチャットはあくまで窓口ですので、専用窓口を案内します。そちらにご連絡ください」


散々話を聞いておいて、一太刀に切り伏せる。

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東山とはそんな男だった。

きっとプライベートでも、そのアマイマスクで、数多の女の子を泣かせてきたのかもしれない。(失礼な妄想)


そして、楽天モバイルの担当窓口の電話番号(電話代自己負担と書かれている)が貼られていた。

「もう少し先に言ってよ!
張り切ってタイピングしすぎて、腱鞘炎になりかけたじゃねえかよ!」



気を取り直して、担当窓口に電話をかけた。


「もしもし~!こちら楽天モバイルカスタマー窓口ですぅ!」


富士山から眼下を見渡しているのだろうか。

その陽気な声色に、ぱっと目の前が明るくなった。


私は、東田とのやりとりを忘れて、お姉さんに事情を熱弁した。

「今、ネットが使える環境ですか?」

きっとここで、なんかこのへん、WiFi飛んでるなあ、と小歩危でもかませればいいのでしょう。(徳島県の大歩危小歩危おおぼけこぼけという観光地にいったことがありますが、豊かな景勝地でした)

しかし、私は何のボケもかませない。

「はい」というつまらない回答。(それが普通だ)

「ではまず、楽天モバイルメンバーズサイトにログインしてもらえますか?私が案内しますね~」

その声は、やけにテンションが高かった。

私はかつて、様々なオペ嬢(オペレーター嬢)と会話してきたが、こんなテンションの高い方は初めてだ。

キャバ嬢と会ったことはないが、オペ嬢とは話したことがある。


(年会費無料のクレジットカード発行で小銭を稼いだ時期があり、カスタマーセンターと電話することが多かった)


この方は心から仕事を楽しんでいるのか?

それとも、私の声が、「イケボ(いけてるぼいす)」だからか?(それはない)


しかしある仮定が浮かんできた。

お姉さんは仕事終わりに、彼氏といちゃいちゃするんだ。

たくさんいちゃいちゃして、愛を囁き合うのかもしれない。
このハイテンションは恋の力だ。

西野カナさんのように会いたくて震えるタイプの方もいれば、会いたくてテンションが上がるタイプの方もいる。

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「メンバーズステーションから、
楽天スーパーポイント口座情報登録・変更の部分を探してもらえますか~」

「えっと~。どこですかね?」


どこにいるかも、どんな顔かもわからないお姉さんと、一緒に楽天モバイルのサイトを見ている。

これが新海誠監督作品(例えば「君の名は」)だったら、

たき君!みつは!!

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いや、あえて、早耶香と克彦を連想しても良いだろう。


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個人的に、イケイケリア充カップルの、テツ&トモ、もとい、タキ&ミツよりも、早耶香&克彦の方が好きだ。

(みなさんはどっちでしょう。あ、天気の子はみましたか?)


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「あ、ありました!口座情報登録・変更!」

「ありがとうございます!」


反応が、凄い元気。

まるで、話しているとこっちまで元気をもらえてくる。

このお姉さんには、底知れぬ明るさがあるのだ。

まるで、おかいつ(おかあさんといっしょ)のお姉さんのよう。

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元気と聞かれれば、元気と答える、それがおかいつ。


(おかいつの命名は、おもろすぎる子育てママ・なおさんです)


なんだ、この感覚は。


そのとき、私は気付いた。

この声は…

最近出会った女性、そう。

私が今、花火大会に行こうと「心が誘いたがっている」あの子と似ている。


もしかしてあの子なのか?

副業解禁のあおりを受けて、実際に副業をしているのだろうか。

その真意はわからない。

(よく考えればわかる、絶対違うやつやん)


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(イッテQのお祭り男、復活してほしいです)



「あ、けど、楽天会員IDとパスワードでログインできません…」

「そうなんですよ~。まだ〇〇さんは、紐づけされていませんので、まず楽天モバイルのIDとパスでログインしてください~」

「そっすね。なるほど!」

ようやく仕組みが理解できた私は、さくさくと作業を進めた。

「あーわかりました。ここをこうしてっと…
あ、たぶんできた。これでいいんですかね?」

すると、お姉さんは少し慌てていた。

「え?どこまで進みましたか?私、〇〇さんがどこまで進んだのか、見えないからわからなくて」


そのとき、横から槍衾が飛んできた。(信長の野望が好きです)

(日根野  武勇76 知略49 典型的な猪武将ですね(笑) この顔で17歳)

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「お前が先先進めるから、お姉ちゃんがわかりづらいやろうが~」

カスタマーセンターのお姉さんとの会話に、横にいた親父に横やりを入れられてしまったのだ。


実家暮らしであることを心底悔いた。

お姉さんは決して何も言わないが、


「親父さん、キタアァー!」と笑っているのかもしれない。

私の弱点の一つ、26歳独身男子、実家が、露呈してしまったのだ。

穴があったらルパンダイブしたい。(TVシリーズPART4より)



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私は、お姉さんへの気遣いが足りていなかった…

HPに夢中になって、女性の気持ちを汲み取れずグイグイ進めてしまった…

しかし、お姉さんは私を責めなかった。

「よかったです!」とにこやかな神対応を見せたのだ。


天使かYO。



お姉さんは言葉を続ける。

「楽天スーパーアップポイントには、1日後くらいに変更が反映されます!」


その時、時間が奪われた。

空間を引き裂くように、スローモーションになる。

終わる瞬間だ。私とお姉さんの会話が。


最後に、「遅くまでお仕事お疲れ様です」そう言えればよかったが、それは、恥ずかしい。

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そして、隣の親父の存在が、何の面白みもない一言を誘導した。

「ありがとうございました」

その一言で、私とお姉さんの楽天モバイルスーパーアップポイント紐づけ電話は終了した。



私がお姉さんと話すことは、二度とないかもしれない。

もう一度、電話をかけても彼女が出るとも限らないのだ。

ただ、ひとつだけ言えることがある。

あれほど感情的なカスタマーセンターのお姉さんと出会うことはもうないだろう。


そもそも、名前も顔もわからない。


道行く人に、

「さーせん。あなた、楽天モバイルのオペレーターっすか?
この前はありがとうございました!今度ご飯行きませんか?」

なんて、言うことはできない。

新手のマジシャン、もとい、それは恐怖のナンパだ。



PCをシャットダウンした私は、自分の部屋に戻った。


俺にはすべきことがある。


花火大会だ。


バレバレな好意を指先に込める、メッセージ。

浦飯幽助もスマホの時代に生まれていたら、幻海との修行が、指先に力を込めてスマホをタップする、だったかもしれない。

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そのとき、あることに気付いた。

「俺が送ったメッセージに、まだ返信ないやん。連弾はあかんやで」


そう、3,4年前の私はすぐにラインを連投する癖があった。

しかし、歳をとると余裕が生まれてくる。

9年半の失恋、突然のサヨナラ...などの辛く悲しい恋を経た今では、マイペースな返信の女性の方が純粋で素晴らしい良いと思っている。


しかしそうは言っても返信がこないと不安にもなる。

花火大会誘うべきじゃなかったのか、そんな後悔が雪崩のように襲ってくる。

私からのラインに、


彼女はたぶん。気付いてないでしょう。

大丈夫、返信が来たら…


空を眺めると、アルタイルとベガの輝きが地上に零れていた。


<Fin>

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最後まで読んでくださってありがとうございました!

楽しんでいただけましたでしょうか?

この作品は7月末に書いていたものですので、現在は花火大会を待ちわびている状況です。あとは晴れるかどうか...(笑)

自分の不甲斐なさに打ちひしがれる毎日ですが、花火大会はとても楽しみです。


そして、悲しい報告ですが、ぼくは明後日から当分noteから離れます。

その理由を書いた記事を明日投稿して、休載期間に入ります。

ですので、この作品を区切りとして投稿させていただきました。

これを読み返すと、ぼくの真骨頂は「コメディ」だと再確認しました!
コメディはすらすら筆が進むんですよね(笑)

ただ、コメディだけでは、収入を得ることができないのも現実です。

心の余裕がないせいもあって、最近、あまりコメディが書けません。


「コメディで賞をとることはできない。俺は今、とにかく結果が欲しい」


リアル世界で、嘲笑されてバカにされまくっている悔しさを晴らすには、
本格的なSFやファンタジーを書いて、賞を受賞するしかないのです。


小説だけでなく、音楽でもいい。何かで圧倒的な結果が出したいのです。


noteに投稿していて、長編よりも単発のコメディの方がみなさまからの反応が良いとはわかっているのですが、最近のぼくは劣等感と焦りに押しつぶされてコメディを書く気持ちの余裕がありません。

そういった理由もあり、一度休載期間を設けようと思ったのです。


コメディの更新ペースは遅いですが、休載期の以後は定期的に発信しますので、よければ、マガジンをフォローしてみてください!


今まで本当にありがとうございました。

そして、復帰した際には、今後ともよろしくお願いいたします!


私が今、全身全霊を込めて執筆している小説はこちらです!

よければ読んでみてください!



国家公務員⇒経営者団体⇒民間企業で営業 人生は喜劇を合言葉にブログ毎日投稿 全ての経験をコメディ・ノウハウに昇華! 【野望・展望】 ワクワク・笑顔・本質の捉え方を届ける! 創作=エンタメ映画製作 お仕事改革=教育システム構築 サポートのお金は皆様を笑顔にする事業の資金にします!