ミニマリスト理由

移住準備?僕たち夫婦がミニマリストになったたった2つの理由

この人たちは、最近Netflixにて視聴した『Minimalism: A Documentary About the Important Things』というドキュメンタリー映画を撮った二人のアメリカ人ミニマリストです。左がジョシュア・フィールズ・ミルバーンで、右がライアン・ニコデマスです。

さて。ミニマリストって何者でしょう?

この二人の笑顔、モノクロ写真なのに…いや、モノクロ写真だからかより際立っていますよね。

この映画を観ると、この二人がどんなに純粋で誠実で幸せであたたかな人間性かがよくわかるのですが、この映画を観なくても、この写真の笑顔からそれが感じ取れるほどです。

この二人の笑顔の秘密は、「ミニマリズム」という言葉に隠されていました。


ミニマリズムとミニマリストとは


ミニマリズムとは、日本語に訳すと「最小限主義」となります。近年はやりに流行っている「断捨離」ってありますよね。あれは「捨てる」という行為自体を言っていますが、ミニマリズムは生き方を指しています。

最小限のもので、豊かに生きる。

これがミニマリズムという主義、生き方です。だから断捨離はミニマリズムの一部であるとも言えますね。

そしてこれを実践する人のことを、ミニマリストと呼びます。僕たち夫婦は、ある日大好きなNetflix観賞をしていました。Netflixで映画や海外ドラマ、アニメなどを一緒に観るのが趣味や好きなことが極端に違う僕らが共有する大切な楽しみなのです。ある日、

「ねえ、ドキュメンタリー観ようよ」

と突然言い始めた妻に、僕は大歓喜!!(笑) もともとドキュメンタリーが大好きなのですが、そんなつまらないものは見たくない!主義だった妻がなぜ? と思ったら、最近「学ぶこと」に目覚めたらしく、

「今までつまらないと思っていたものに挑戦するの」と言うではありませんか。

素敵だ。

ということで、数あるタイトルの中から僕が選ばせてもらえたので、ふと目についた『Minimalism』というドキュメンタリー映画を観ることにしました。

この映画が、僕たち夫婦をミニマリストに変えました。


僕たち夫婦がミニマリストになったたった2つの理由とは

さて。この映画を観終わった僕らは、しばらく黙ってしまいました。僕はもう何が何でもミニマリストになりたいと思って、でも物欲の塊である妻をどう説得したら一緒に幸せなシンプルライフを送れるだろうかとかなり頭を絞って考え込んでいました。

しかし、口火を切った妻の言葉に、僕の方が圧倒されてしまいました。

「やるよこびと!ぜーーーんぶ捨てるよ!」

妻は僕と同じように感銘を受けていたのでした。僕たち夫婦は普段からかなり感性が異なるので、同時に同じようにミニマリズムに影響を受けたことは大きな喜びでした。こうして僕たちはミニマリズムを実践するミニマリストになったのですが、その理由はとてもシンプルです。

そのたった2つの理由をお話しましょう。


1.自分にとって大切なものを大切にできる人になりたかったから


『Minimalism』を観て感じたのは、

ミニマリズムを実践して、自分の生活から不必要なものを処分してしまえば、自分にとって本当に大切なものが見える気がする……。

という期待です。これを妻に話すと、妻も同じように感じたそうです。

ジョシュアとライアンが教えてくれたミニマリズムは、

持ち物1つ1つが、自分の人生に本当に価値を加えてくれるか。それを基準にして、持ち物を選ぶ。自分が本当に必要として、価値を感じて、気に入っている物と一緒に暮らすことで、本当に豊かで満たされた生活が送れる。自分にとって本当に大切なものが何なのかが分かるようになる。

というものでした。

僕たちはこのころ、人生や未来、自分のやりたいことについて悩んでいた時期だったのです。その答えが、人生の最小化(ミニマリズム)の先にあらわになる気がして、僕たちは迷わずその日その場から部屋を片付け始めました。

迷わずミニマリズムに飛び込んだ理由は、

「最近大切なことを見失っている気がする・・・」

「最近何がやりたいのか、何が自分にとって必要なのかがわからない・・・」

と思いながら生活していたところに、グッドタイミングでこの映画を観られたことで

「大切なものを大切にできる人間に自分もなりたい」

と心から思ったからです。


2.身軽になって、夢の移住に近づきたかったから


もう一つの理由は、このミニマリズムが僕たちの夢である「移住」と相性がいいとすぐに気づいたからです。映画で、小さなスーツケースに荷物を詰めて旅をするミニマリストが出てくるのですが、彼を見てビビッときました。

「これは、まさに僕たちが今やるべきことだ!今から身軽になることで、夢の実現化速度がグッと上がる気がする!!」

ふと部屋を見渡すと、とても「いつでも移住できますよ!」という家ではなかったのです。見るからに重たい……気持ちも重たくなるような部屋でした。引っ越してそれほど経たないのに、いつの間にこんなに重たくなっていたのでしょう……。不思議なものです。

「大切なものを大切にできるようになりたい」

「いつでも移住できるように身軽になりたい」

この2つが、僕たちがミニマリストになった理由です。


僕たち夫婦が決めたミニマリズム・ルール

映画を参考に、最初にいくつか二人でミニマリズムのルールを確認しました。

1.スーツケースに入るだけの量

一朝一夕にできるものではありませんが、最終的には「スーツケースに入るだけの量」の持ち物まで減らし、いつでもひょいっと移住できるようにしようと計画しました。


2.必要なものだけリストアップし、他は全部処分!

もう一つは、自分たちにとって必要だと思う最小限のものをまず最初にリストアップし、そのリストに入っていないものは、以下の4通りの方法でどんどん処分していこうと決めました。


(1)写真を撮ってデータ化

書類や書き物、思い出の品の数々……。場所はとるけど、「もしかして必要になる時が来るかも・・・」系の物品は、写真に収めてさよならしました。

僕の場合は、大量の書き物やメモですね。妻の場合は絵が多かったかな。記念日やプロポーズ時に送ったバラの花なんかはすでにドライフラワーにはなっていたので、ポプリ化して一つの箱に詰めました。「これだけは捨てたくない!」と(別に捨てるとは言っていないのに)涙を流して訴える妻に、

「そんな大事なものを捨てなさいっていうミニマリズムじゃなかったじゃん?」と僕。

そう、大切なもの、本当に捨てたくないもの、それこそ人生にとってなくてはならない「価値あるもの」ではないでしょうか。

そこまでじゃなければ、パシャパシャ写真に撮って、どんどん捨てちゃいましょう!


(2)売る

売りに出して、ほかの人に使ってもらって価値になるなら、しかるべきところに売りに出すのも素敵な処分方法ですよね。僕たちはまだ売るのだけは時間が取れていなくて1つの箱にまとめてあるのですが、

具体的には

●書籍
●ゲーム機&ゲームソフト
●まだ質の良い服

などです。


(3)あげる

そのうち独立して実家を出るであろう弟のために、テレビやパソコンテーブルは譲ろうと思っています。新婚当初に手に入れたガラス製の巨大なダイニングテーブルと椅子のセットは、実家の母に譲って素敵に使ってもらおうと思っています。あげることで、誰かが喜んでくれたらそれもまた「価値」に代わりますよね!我が家では「使われていないものたち」だったのに……。

これって素敵なことだと心底思います。今までどうして貯めこんでいたのか今では不思議でしょうがないです。


(4)捨てる

もう売ったりあげたりするのもできなそうな服や雑貨、食器や調理器具など、この3日で大量に処分しました。毎日ゴミ捨て場をきれいに分別した大量のごみ袋で埋め尽くす夫婦(笑)分別ちゃんとしてるから、見張りのおばちゃんにも文句言われずに通過しました(笑)

この4通りの方法で、すべてのものは処分可能です!


3.1個買ったら、1個捨てる

さらにすっきり処分したあとにもルールが1つ。

1つ新しい「お気に入りのもの」を買ったら、もともとあった1つを処分するのです。こうすることで、【処分→再び消費→ため込み→元通り・・・】というサイクルに陥らずに済みます。これ、とっても重要です。


ミニマリストになってみた感想

現在、いらないものはすべて処分して家がかなりすっきり「軽く」なったのを感じます。

この処分の過程で、僕たちはいくつかの大切なことに気づきました。

◆今までの生活は「いらないもの」の山に埋もれていたということ。
◆必要最小限のものだけを所有することは、心まで身軽になるということ。
◆僕たちは今、十分「幸せだ」ということ。

そしてさらに、ミニマリズムを実践して得た「嬉しいメリット」もたくさんあります!

●食器やお箸、スプーンやフォークを最小限にしたことで、洗い物が劇的に減り、生活する上での割と大きなストレスが1つ消えた!(洗い物が楽すぎるし、積み重なることもないので、「見るだけでうんざりする洗い物」と永遠にさよならできた!)


●服を必要最小限にしたので、洗濯物の山や、ハンガーの山、畳まなくてはならない衣類の山が消えた!服を選ぶのに数十分かけて、あげくイライラする妻を見なくなった!今何を洗濯中なのか把握できるようになり、自分の下着や靴下がどこにあるのか一目瞭然になった!


●自分にとって真に大切な本を選別したことで、もう一度大切な本を読み返し、その素晴らしさを数年ぶりに享受している!今の自分にぴったりの本で、まさにミニマリズムが「引き寄せた!」という感じがした。


●大事なもの以外はすべて捨てたので、大事なものを「探す」作業がなくなった!「ない!ない!どうしよう!あの書類どこ?!」というあのいや~な焦りと無縁になった!


●物が少なくなったので、掃除がしやすくなった!物が少なくなり、ほこりが目につきやすくなったので、掃除を頻繁にするようになった!

●野菜や食材を、冷蔵庫に入る量だけ買うことにしたので、買ったまま床や玄関にポイっとしなくなった!(以前は冷蔵庫がパンパンだったので、ジャガイモや玉ねぎなどすぐに腐らない野菜は床だった)

(2018年4月6日現在)ミニマリストになってまだ2週間くらいですが、すでにこんなにもメリットを感じ、毎日喜びに満ちています!

一番嬉しいのはやっぱり食器洗いの手間が1/10くらいになったことですね!この「洗い物の山」は僕たち夫婦の魂から確実にエネルギーを奪っていましたね……。

やらなきゃなんだけど、やりたくない……。でもやらないと……。イライライライラ

そんな無駄なイライラがなくなっただけで、生活の大部分が気分よく過ごせるなんて!思ってもいませんでした!洗い物のストレスってこんなに大きかったんだなぁ、と今さら気づきます。

次に大きくストレスを減らしてくれたのは洗濯物……つまり服ですね。これも巨大なスーツケース4つ分くらい処分したので、本当に最小限だけ残しました。スッキリです!!!僕は残すはずのズボンを1本うっかり捨てちゃって(汗)現在スキニー1本しかありません(笑) 買わなきゃ!(笑)

そして何より、この「処分する」過程で、次第に心が軽くなっていったんです。この変化はすごく大きかったです。

ああ、こんなにいらないものに囲まれて暮らしていたのか……。

こんなに必要なものって少なかったのか……。

そう気づく度に肩の力が抜けていくようでした。また、この期間中に一度東京の百貨店に行く機会があったのですが、あまりにきらびやかで、あまりに魅力的な品の数々を観て僕が思ったのは、

「こんなに『いいな』『ほしいな』と思わせられるものが山ほどあったら、疲れてしまうな」

ということでした。

「消費」という概念が、初めて身に染みて理解できました。僕たちは日常的に「買わされていた」んだ、と。

魅力的な見た目や、魅力的な宣伝、魅力的なアピール方法で訴えてくるので僕たちはついつい物を「ほしい」と思ってしまいます。でも、「ほしい」と「必要か」「人生に価値を加えてくれるか」はまったくの別物だったのです。

それに気づいた瞬間、百貨店の素敵な品の数々は、ただの素敵な品の数々としてしか僕の目に映らなくなりました。

僕は今の、物の少ない生活が気に入っています。身軽で、幸せを幸せと感じる余裕が持てて、些細な生活のストレスにじわじわ殺されない解放感。

自分の人生の自由を満喫し始めた。そんな気がするのです。

ミニマリスト、興味のある方はNetflixに登録して映画を観てみたり、冒頭のミニマリスト二人が書いた『あるミニマリストの物語―僕が余分なものを捨て人生を取り戻すまで』という本を読んでみたりして実践してみてください。

もちろん僕のこの記事を読んでやってみたくてウズウズしているのなら、その勢いのまま始めてしまえばいいと思います!

僕のようにミニマリストになって、幸せを感じられる余裕を手に入れる人が増えたらいいなと思い、今までひっそりとやっていたとあるブログを畳んで、そこで書いた記事をnoteに転記いたします。(修正&転記:2018年7月17日)

ミニマリストとしての現在(2018年7月17日追記)

あれから3ヵ月が経ちました。今、僕と妻はすっかりミニマリストです。始めた当初よりも家も心も軽くなりました。現在家にあるものを数えてみると、

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●必要最低限の家具家電(冷蔵庫、洗濯機、オーブンレンジ、机1つ、椅子2つ、ソファ1つ(ソファベッドで、現在夫婦で一緒にこれで寝ている……!笑 嘘のようでほんとの話)

●趣味のパン焼きの道具(それもかなり減らした)

●必要最低限の食器・調理器具類(プレート2つ、どんぶり2つ、小皿2つ、スプーン、フォーク、お箸が2つずつ。マグカップ2つ、ステンレスタンブラー2つ。活力鍋1つ、フライパン1つ。お玉、フライ返し、ハサミ1つずつ。)

●必要最低限の衣服とタオル

●全部で10冊くらいの本(図書館で現在進行形で借りている本がほとんど)が入っているミニ本棚

●夫婦それぞれ1つずつのノートパソコンとスマホ、家外兼用ポケットWi-Fi1つ、外出用のタブレット1つ

●観葉植物1つに扇風機1つ、掃除機1つ、アイロン1つ、コーヒーメーカー1つ

●Sサイズのスーツケースが2つ

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もうほんと、こんなもんです(笑)服とか、人に言ったらきっとびっくりするくらい少ないですよ。シャツ3着に、ズボン2本です。下着は4枚。パジャマが2セット。僕のものはこれで全部で、妻も似たようなものです。あの妻が、ここまで物を減らし、しかもスッキリ生きられていることに喜びを感じているなんて……数か月前まで想像もできませんでした。

ミニマリストになってからというもの、人生もすさまじい勢いで好転しており、「ミニマリズム、すごいやつだわ。一生こうして大事なものを見失わんように生きてこうね」と二人で誓い合っている次第です。もともと仲良しですが、お互いがお互いのいいところをより発見し、日々お互いを大切にできる余裕が生まれ、以前よりもっと愛のあふれる家庭になりました。

3ヵ月実践し、ますますミニマリズムを人生に染み込ませ、ますます楽に、幸せになっていっている僕が、自信をもっておすすめします。人生に迷ったら、ミニマリストになってみましょう!


➤【セルフ・ミニマリズム】のススメ  ――自分が分からない人へ


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