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ジャパンカップ 枠順感想

海外馬がたとえ先行馬でも日本の先行についていけるか?という疑問は当然出てくる。

マジカルラグーンのエリ女が参考になるだろう。
2番手からの競馬になったのだが、欧州での競馬と同様の落ち着いたスタートだった。
ガシガシ追って2番手になったのではなく、普通に走って2番手だった。
エリ女は先頭が600mを35.4秒でそこから2馬身差がマジカルラグーン。
マジカルラグーンはヨークシャーオークスでは先頭と半馬身差の2番手で先頭が最初の574mを39.99秒(日本式で約38.7秒)。
マジカルラグーンは日本で無理せずにヨークよりも3秒位速く走った事になる。

欧州で先行していた馬なら日本でも先行できる。

予想される隊列はこんな感じか?

先頭⑨(①⑦)(⑬⑱)⑮(⑩⑪)(③⑧⑯)(⑥⑫⑭)(②⑤⑰)

①シムカミルは6月のシャンティイの稍重2400mで最初の600mを先頭で37.86秒(日本36.6秒)で走っている。
過去10年のジャパンカップでも6回は最初の600mを36秒よりも遅く入っている。
ユニコーンライオンよりも後ろでテーオーロイヤルより前の位置取りだろう。
これはいい枠を引いたんじゃないか?
この馬の粘りはパリ大賞典で証明済み。
ニエル賞ではロングスパートも経験している。
馬券内の可能性が高くなってきた。

②オネストはシャンティイの仏ダービーで最初の600mを約37.5秒(日本36.2秒)15頭中15番手で走っている。
先頭はモダンゲームズの約36.0秒(日本34.7秒)
春のフランスの馬場は秋よりも速い。
オネストの位置取りは先頭から1.2~1.7秒位の後方。
これは後ろに下げて直線で外に出すだろう。
ラスト3ハロンを33秒台で上がれるが多頭数の内枠の追い込みは不利だろう。
ルメール騎手がどう考えて乗るか?

③ヴェルトライゼンデも内かぁ。
縦長の展開になれば外に出しやすいのだが。
少し嫌な枠

⑤グランドグローリー
グランドグローリーは叩きつけるような感じで馬場の反発力を使える走り。
脚を大きく上げて、こういう馬は高速馬場で長くいい走りできるんですよ。
去年もそう思って△でしたが、今年は評価低めにしようと思っていたんですよ。
だって、去年走ったから皆さんわかっているでしょう。
でもこの追切見るとやっぱり買いたくなる。
しかし、近走は以前よりも後ろからの傾向が強くなってきた。
今年はCデムーロでなくギュイヨン騎手なので位置取りは去年より後ろになりそう。
早仕掛けしてほしい馬。

⑥ヴェラアズール
大型馬でフォームも大きいから内だと苦しくならないか?
追切は体が良く伸びていてとてもいい。

⑦テュネス
8月の条件戦では馬群の外側3番手で折り合っていた。
独セントレジャーも3番手位でレースしようとしていたが、馬がうるさく機嫌悪そうだったので先頭に立った。
先頭で落ち着いた。
バイエルン大賞は最初から先頭を意識していた。
この馬はオルフェーヴル産駒みたいに包まれるのを嫌いそうだ。
外から⑨ユニコーンライオンに被せられるように前に出られたらスイッチが入る。
多分、先頭争いをすると思う。

⑧デアリングタクトは中団でじっくり

⑨ユニコーンライオンも前走の疲労を感じさせない好調さを見せているので軽快に逃げようとする。
果たして⑦が絡んでくるかどうか?
最初の600mを35秒台か?

⑪カラテは秋天では内枠で前半で位置取りを少し下げてしまい、なおかつ2番手集団のスローペースで力を出し切れなかった。
この枠は最高だろ。
他の馬の後ろに置きやすいし、直線で外に出しやすい。
カラテも爪の不安もなく追切から好調でこれなら負けても悔いなしという感じ。
長くいい脚を使って前が失速する展開になればカラテ渾身の一撃が炸裂する!

⑫シャドウディーヴァ
去年は前で競馬して7着。
今年は後方待機策だろう。
最後に一花咲かせるか!?

⑬テーオーロイヤル
①の後ろで4番手かな?

⑭ダノンベルーガ
ダービーの日は31度とハーツクライ産駒のこの馬には厳しい暑さ
今週は最高気温20度以下で気分よくレースできるだろう。
この外枠も共同通信杯みたいに外を追い込めていい枠。
強い3歳を代表してここで勝つ…と、言いたいんだけど、なんか運がないんだよね。

⑮シャフリヤールの最終追切はまっすぐ走ってはいた。
でもなんかつまらなさそうに走っているように見えるのはネガティヴな印象を持って見ているからなのかな。
あまり評価したくない馬を見る時はやっぱりアラを探すようになってしまう。
だから追切評価をする人達はいつもフラットな視線で見る人がいい。
少なくとも前走よりは良いのは間違いない。
でもなぁ。
この馬の取捨選択がカギだな。
問題は、好位で競馬したいこの馬がどの馬の後ろにつけるかという事。
⑬か⑱の後ろで5~6番手?

⑰ユーバーレーベン
この馬も外枠の方が競馬しやすいので〇
前走で仕上がったとみているので今回は去年並みには走るだろう。
掲示板前後

⑱ボッケリーニ君もいいデキ。
このレースがGⅡだったら文句なしに買い。
でもね、GⅠなんですよ。
外国馬の評価が低いから今年は低レベルだと言われているけど今年の外国馬達はGⅠ級。
愛チャンピオンSは今年の欧州のレースでもかなりレベル高い。
パリ大賞典のレベルも仏ダービーにほんの少し劣るくらい。
前走のヴェラアズールとの差は覆しがたいと思うので今回は見送り。

テュネスの能力判断がむずかしい

テュネスは良馬場のGⅠの実績がないので判断に難しい。
重馬場でしか実績がないと東京の高速馬場で不安になるのは当然。
果たしてどの位強いのか?

今年のドイツ古馬GⅠ戦線のレベルは悪くなかった。
根拠になるのがRebel's Romance
今年夏のベルリン大賞GⅠとオイロパ賞GⅠを連勝しBCターフも勝った。
レースタイムはドイツの2レースは稍重2400mで2分30~32秒
BCターフが2分26秒35。
ドイツとアメリカで5~6秒の差も関係なく勝った。

オイロパ賞は2着サンマルコが独ダービーなどGⅠ2勝でバーデンバーデンではスローの瞬発力勝負でトルカータータッソーから半馬身差3着。
ドイツでもトップレベルが出ていたレース。
オイロパ賞で3馬身差3着だったAmazing Graceがバーデンバーデンの稍重2400mGⅡ勝ち。
そのレースで5馬身半差5着だったWell Disposedが次の重馬場2400mGⅢを2分38秒75で勝ち。
Well Disposedはベルリン大賞不良2400mGⅠで10馬身差2着。

Well Disposedは重馬場を勝っているように重馬場悪くないのにテュネスから10馬身差。

もう一頭、独セントレジャーで11馬身差3着のNerium
NeriumはWell Disposedが勝ったバーデンバーデンで4馬身差3着。
去年はドイツのGⅠでアルピニスタから2馬身以内の2,3着。
今年は力が落ちたとしてもGⅠの常連を11馬身差にちぎったテュネスはGⅠレベルにあると思う。

テュネスは瞬発力ありそうな体の使い方をしているんですよね。
重馬場だから力強い動きにみえるけど重馬場ならどの馬だってそんな走りになる。
注目してみてほしいのが4コーナーを周る時の脚の回転の速さ。
これは東京の高速馬場なら速く走れるんじゃないか?
他の馬はタフな馬場のために直線半ばでスタミナ切れしたがテュネスは最後まで脚をあげて踏ん張っていた。
高速の持続力勝負の失速勝負になったらかなり強そうなんですけど。

後は前走でタフな競馬をしてからのレース間隔があまりない中での長距離輸送がどうか。

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