秋華賞 スタニングローズ&坂井騎手おめでとうございます!

高速馬場

日曜朝のクッション値は9.5。
土曜朝が9.6でレース後に水をまいたけど日曜朝で9.5。
そして日曜は27度の快晴でさらに乾いて行く高速馬場でした。

去年はクッション値8.1なので今年は全く違う傾向になりそうだと、軽い高速馬場で速い時計の決着になるので後ろからの馬は難しいと思いました。

7レースの2400m(外)は前2頭のマッチレース。
ラスト5ハロンが11.8-11.4-11.2-11.0-12.5と最後に大きく失速はしましたがその前の3ハロンが非常に速い。
9レースのもみじSは1分21秒5で去年の1分23秒3より1.8秒も速い。
そして10レースではピンハイが1分44秒3で去年のジェラルディーナの1分46秒1より1.8秒も速い。

去年よりも1.5~2.0秒速いだろう高速馬場。

今年の秋華賞が去年のアカイトリノムスメより2.6秒も速かったのはまさに馬場の差。
去年のレベルとはほぼ同じか0.1~0.2秒分は高いかもしれない。

内外で言えば、内側3mよりはその外側の方が少し良さそうではあったし内を避ける騎手もいた。

9レースでは一番人気が外差しして勝ち。
2番人気の逃げ馬がバテて6着。
2,3着馬も力の差はほとんどなく、外側を走った方が先着。

10レースも内を先行した①が良く粘って2着。
あれはピンハイでなければ差せなかった。
末脚に定評のあるタガノパッションが外を差して届かなかったところが重要。

ピンハイはデアリングタクトの年のレイパパレのような感じ。
しかもピンハイは桜花賞、オークスでの実績があるので否が応でも期待は高まってしまうだろう。
この子も軽量で重馬場を苦にしなさそうで来年の大阪杯がドロドロの不良馬場なら面白そうだ。


1着 〇スタニングローズ

勝ち時計 1分58秒6 
レースラップ 12.2 - 11.2 - 12.3 - 12.3 - 11.7 - 12.3 - 11.8 - 11.5 - 11.5 - 11.8
前後半 48.0ー46.6

1000m通過が59.7秒とそれほど速くなく、ラスト4ハロンが11.8-11.5-11.5-11.8と極端に速くなることのない持続力勝負に持ち込めた。
これが10レースのようにL2で10.5秒のような急激なギアチェンジをしてしまえば最後に大きく失速して差し馬がもっと上位に来ていただろう。
前のサウンドビバーチェとアートハウスが大きなストライドで急激にギアチェンジしないタイプだったのも要因の一つ。

スタートでは左によれて左側の馬達にすこし迷惑をかける

そして大きなポイントになったのが1コーナー手前の位置取り。
外から⑮サウンドビバーチェが前にやってきた時に⑩アートハウスはその後ろにおさまりたかった。
しかし⑮がスタニングローズの前に位置取り、結果として⑩は外にはじかれて前に馬が置けなくなってしまった。
外で前に馬を置けないのはアートハウスにとって大きな不利。

向こう正面ではアートハウスの後ろに移動し、外側でいつでも出せる位置を確保。
4コーナーで外から蓋をしてくる馬もなく、4コーナー出口では簡単に外に出せた。
短い直線での加速力はフラワーカップや紫苑Sでも見せた通り。
不利なくミスなくキッチリと勝った。

『気になる馬達』では一番手に挙げていたのに直前で〇にしてしまった私の愚かさが際立つレースでした。
おめでとうございます。


2着 △ナミュール

横山武史騎手のコメント
「惜しかったです。馬体重のプラス20キロは成長分でした。春より馬は良くなっていました。折り合いも雰囲気も良かったのですが、まだ完成途上で、左に逃げるアンバランスなところがあります。一番の勝負どころで、遠心力もついて、左にモタれてしまいました。もったいなかったです。馬の成長を感じられたのは良かったです」

スタートで隣のスタニングローズによられてさらに左のスターズオンアースの進路をふさぐことにはなったが馬は気分を害することなく走る。
他の外枠の騎手同様に『外側』の意識が高く内にはいかない。
1-2コーナーでは馬群の外側で⑪エグランタインの後ろに落ち着く。
外側の列で前からアートハウス、スタニングローズ、エグランタイン、ナミュールという並びに
残り600mを過ぎて外に出し始める
当然前のエグランタインも4コーナー出口で外に出すのでさらにその外側に行く。
ここで遠心力もついて勢い良く周れば外にふられるのは当然だが、ナミュールの加速力が優れている証拠でもある。

馬の顔はずっと内を向いているので馬も内側へ!という意識はあった。
阪神JFの直合流地点での切れ込みを見てもこの馬はここぞという時のキレ味というかダッシュ力がスゴイ。
素晴らしいキレを見せた後にそのキレを思ったよりも長く続けられないのが少し残念。

オークスでもここでも粘りを見せているのでいつかハマればGⅠを勝てるだろう。
来年はさらにダイワメジャー化が進みマイル色が濃くなっていくだろうが3歳秋ならエリ女。

開催後半の差し馬場で外を遠心力でまわして効果的なエリ女。

3着 スターズオンアース

『気になる馬達』では2着候補にしていたこの馬をあっさりと切ってしまった。
どんな競馬もできると評価していたのに。
なぜに6頭から外したのか。
欲にかられた病気です。

スタートで少し遅れたが、スタート直後にスタニングローズが外によれた影響で前が完全に塞がってしまった。
そこで無理せず大人しく後方待機を選択。
最初は外を意識した位置取り。
向こう正面でも内ラチ沿いではなく、内から2列目のラインの後方。
外にプレサージュリフトに張り付かれる。
3コーナーではまだ外の意識があったが、外差しの馬達が多く4コーナーで大きく振られるだろう事が予想できた。
残り600mでの左手の動きから内へと意識を変えたことがうかがえる。
馬群の中に突っ込んで狭いスペースを馬の勢いでこじ開けてなんとか3着まで持ってきた。
騎手の好判断とどんな競馬もできる馬の心の強さ。

外を選んだプレサージュリフトとライラックはナミュールよりも外をまわされては届くわけもなく。
これが騎手の差、と言えるレース。

4着 メモリーレゾン

母父フレンチデピュティ系の凄さを見せてくれました。
出走馬でフレンチデピュティを持つのは3頭で1,2,4着。
ロースSの直線の脚でエグランタインの方が上だと思い切ってしまった><

今回も外に持ち出して長くいい脚を使う所を見せてくれました。
もう少し距離が長いとこの馬の良さが出てくるかもしれない。
いい馬ですよ。

5着 ◎アートハウス

クッション値が高くなって一番得をするのはこの馬だと思い◎にしました。
切れる脚がないが高速馬場で失速をおさえて前で粘りこめるんじゃないだろうかと。

問題は前に馬を置けなかった事。
忘れな草賞でもローズSでも先行馬の後ろで脚を溜めて折り合いをつけていた。
それが外側で前に出されてしまった。
海外の競馬でも”Wide uncovered”と外で前に馬を置けない状況はハッキリと不利と書かれています。
去年の天皇賞秋のグランアレグリアも似たような感じ。
逃げて自分のペースで走るのではない限り前に馬を置いた方がいいのです。

今回はサウンドビバーチェの後を取りたかったのですが1コーナーの位置取りでスタニングローズにその座を奪われてしまいました。
力はある馬です。

6着 △エグランタイン

池添騎手のコメント
「体自体は返し馬でも緩さがありました。まだまだこれから成長していくところだと思いました。2走目でスタートの反応も良くポジションもいいところを取れるかというところで、勝ち馬に2コーナーから向正面でアートハウスの後を取られてしまいました。そこが痛かったですね。それ以外は頑張って最後も踏ん張ってくれました」

追切でもフラフラしていたようにまだ体幹がしっかりしていない成長途上の馬。
あのフラフラは馬力のエンジンを足元が支えられないようなモノ
それでもローズSのようにいい脚で追い込めるし何よりも血統面で魅力的でした。

アートハウスの後ろは取られてしまったけど勝ち馬の後は悪くない位置。
キズナ産駒は4歳になって身体がしっかりしてくる馬が多いので来年は期待できますよ!
ディストーティドヒューマー持ちなので小倉、中京、阪神のクッション値が高い時に勝ちそうです。

7着 △サウンドビバーチェ

放馬再び><
それでも勝ち馬から0.4秒差。
ドゥラメンテ産駒は小回りでいい走りをします。

10着 ライラック

クッション値が高くて前が粘りこめるような馬場ではもう少し積極的に行かないと競馬にならない。
紫苑Sからもこの馬の能力の高さは確実。
冬の差し馬場で改めて注目したい。

12着 ▲ウォーターナビレラ

距離か…
距離なのか…
距離なのね…

16着 ブライトオンベイス

今日は⑭⑫①③④と人気薄が多いが道中で内ラチ沿いを走った馬の消耗が大きかったようにも見える。
ブライトオンベイスは昨日はさすがにバテたけど夏を越して大きく体重が増えて現在成長中。
レースを使うごとに体がしっかりしてくるタイプだから今後が楽しみな一頭。
冬の荒れ馬場もこなせるし、あるていどの時計勝負にも対応できる。
3勝クラスはすぐ勝てそうだし来年の春にはオープンにいると思うよ。

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