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ノブレス ・オブリージュ

ノブレス ・オブリージュという言葉を聞いたことがあるだろうか。

フランス語の noblesse oblige が語源で、直訳すると「高貴なる者の義務」を意味する。
恥ずかしながら僕がこの言葉を知ったのは昨年の大学4年生の時なのだが 
素晴らしい観念、道徳観だと感銘を受けたのを覚えている。
全ての人が知るべき考え方だと思うので今日はそのことについて書こうと思う。

このノブレス ・オブリージュという考え方をざっくり説明すると

身分の高い者、また恵まれた環境や立場にいるものは、それに応じて果たさなければならない社会的責任と義務がある。」ということだ。

つまり、恵まれた社会的地位にあることを他人に自慢するのではなく、その恵まれた地位を活かして社会に還元していく義務を伴う ということだ。

この言葉を初めて知った時、 
僕は大学1年生の時の語学の授業の先生が言っていた言葉を思い出した。

「慶應義塾大学は日本トップレベルの大学の1つです。別に、他人にひけらかしたり自慢をする必要はありませんが、あなたたちにはこれから社会に対して大きく還元していく義務があります。」

また以前とある大人の人と話した際に

「おじさんは何も考えずにぼーっと生きてるよ。ははは。でもさ、君たちがこれからの日本をリードしていくんだね。」

社会に大きく還元していく?‥
日本をリードする?‥

当時、僕は彼らが言っていることが上手く自分の中で腹落ちしていなかった。

社会に貢献する、日本を引っ張っていく、 これらは素晴らしいことだ。


でもそれを自分が心からやってやろう、という風には思えなかった。
社会や共同体に還元していく、ことと自分の欲求。
この2つがが自分の中でリンクしていなかった。

だが僕にとってその2つがリンクしたきっかけがあった。

昨年、僕はひょんなことから大学の交換留学の広報活動、後輩支援に少し携わらせていただくことになった。

その活動がめちゃくちゃ楽しく、すべてボランティアだったが僕はその活動に携われることが本当に嬉しかった。

その理由を考えたときに


「自分が経験してきたこと、あるいは好きなことを通して誰かの挑戦を応援する、手助けをする」 ということが自分にとって幸せである という結論に至った。


あれ、これってもしかして小さな還元なのでは?
その時に僕はふと気づいた。

留学をさせてもらったという経験を生かして その留学を目指している後輩のサポートをする、またその留学をもっと多くの人に知ってもらう。

僕が自分の留学経験を何らかの形で還元したい、と思ったのは自分の内発的な欲求から出てきたものだからである。

以前の僕にはその内発的な欲求がなかったから社会に還元する、ということが腹落ちしなかったのだ。

そして社会に還元したい、 と思うのは

その社会に還元することで自分が幸せになる、幸福を感じることができる。
からだということにも気づけた。

結局は、「自分の欲求や幸福を満たす」ということがファーストに来るのだということだ。

もう1つ最近僕が思ったことがある。

社会に大きなインパクトを!
世の中の人々にたくさんの笑顔を届けたい! 

などという大きなビジョンを掲げている人をみると
僕も含めた普通の人はひるみがちだ。 わたし/僕はそんな大きな野望はないし、社会にできることなんてないと。でも果たしてそうなのだろうか。
僕たち普通の人、いや普通の人だからこそできることがあるはずだ。

マクロ的に考えるのではなく、ミクロ的な視点で考えて

まずは自分の身の回りの人や、所属している会社やコミュニティの人に還元する/giveしていく。それをしていくことでその影響が波及的に広がっていく。
それがゆくゆくは、 社会というところに還元していくことができるのではないか


と僕は思う。


明日から仕事だ。
まずは自分の周りにもたらしていく。

そう考えると明日からの仕事が楽しみになっている自分がいる。

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