堀江貴文氏・峰宗太郎先生covid-19について(今後の対策編)

堀江貴文氏(以下、堀)
峰宗太郎先生 予防医療普及協会顧問・米国国立衛生研究所 アレルギー感染症研究所 博士研究員(以下、峰)

堀:決定版の薬がない今covid-19に感染して重症化すると厳しい状況であるのは未だ変わりないですか?

峰:はい。変わっていないです。

堀:特に日本の方が気にしているのはこれまでの報道で、
ニューヨークやイタリアやスペインに比べて、
死亡率と死者数が少ないと言われております。
これに関してなぜなんだみたいな話を聞くのですが、どうなんでしょうか?

峰:これに関して色んな議論が行われていますが、全く分かっていません。
色んな仮説がありますが、
・遺伝子が違う、人種が違うのが影響。
・ウイルスが変異した。(流行っているものが違う)
・アジア人はよく風邪を引くので旧型コロナの抗体をもっているので新型コロナにも強い。
・BCGを打っているか否か
・習慣の差(マスクの常用、握手やハグやキス等の挨拶がない)
・医療従事者で広まったのは足の裏についたウイルスから感染(土足で生活する文化)
・対策の差(日本や韓国は接触調査をした為)
これらは仮説であり答えは全く分かっていません。

堀:アメリカ国内でも違っていて、
カリフォルニアとニューヨークで最初はカリフォルニアで感染者が増えましたが、
その後ニューヨークで死亡者・感染者数が増えたが、
カリフォルニアがそうでもなかったと聞きましたが。

峰:カリフォルニアでは早めの対策・封じ込めが成功した。
ニューヨークでは集団感染が起こった場所が悪かった。
・高齢者介護施設での集団感染
・エッセンシャルワーカー(仕事を休めない方)のコミュニティでの集団感染
以上が影響していそうです。

堀:ニューヨークではそういった事案等で感染者が増えましたが、
感染者が爆発的に増大する一つの要因として医療施設内での感染拡大するのは素人考えでもわかるのですが、
その辺は対策のしようがないくらい広まってるんですか?

峰:一つはウイルスの特性として、継承感染、潜伏感染、無症状の方が全体の40%ととても多いです。
それらの方が広げてしまっている事、あるいはそれらの方が別件で病院に運ばれて、
そうすることで全くコロナを疑っていなかったので突然院内の看護師間で感染し広がることが起こっている。
ステルスのような感じで無症状の方が来院し広がってるのがあります。

堀:それは感染力が強いって事の裏返しですよね。

峰:めちゃめちゃ感染力が強いわけでもないですが、
インフルエンザよりちょっとだけ感染力が強く、
インフルエンザみたいにハッキリ症状がでないという組み合わせが非常に厄介です。

堀:そういうウイルスは元々コロナウイルスのような特徴をもっていたんですかね?

峰:元々普通の風邪であればダラダラ症状が続く人、無症状の人がいますけど、
2003年に流行ったSARSは感染したらほとんど重症化、死亡だったので比較的封じ込めは簡単でした。
ですが今回のコロナウイルスは風邪に近いかなって感じですね。

堀:実際風邪の旧型コロナウイルスで重症化する人はいるんですか?

峰:限りなく少ないですがあります。

堀:簡単にいうと普通の風邪位の感染力で、
新しく変異して重症化しやすいのではないかなって感じですか?

峰:重症化の割合が風邪に比べて多いのと、
それが半端に多いので対策に苦戦するという厄介なウイルスですね。

堀:昨日みたニュースで、血中酸素飽和濃度を測ってみると無症状あるいは軽症ではあるが、
肺炎一歩手前まで血中酸素飽和濃度が下がっている状態にも関わらず無自覚症状だったみたいな話をきいたのですが、
二酸化炭素はしっかり排出出来ているが、肺が無理をして酸素を取り込んでいるが気づかず炎症の症状が進んでいて、
重症化し死に至るって聞いたんですがそういった特徴があるのでしょうか?

峰:それもありえますね。自覚症状は比較的軽いが、
検査値が悪い、酸素化が悪いそういう報告が結構出てきているので、
これもしっかり調べないといけないですね。

堀:これは厄介ですよね。
その記事にはパルスオキシメーター(血中酸素飽和濃度測る機械)を使った方がいいよ、
って記事にも書いてあったんですが、その辺は罹った人は気になりますよね。

峰:気になってくると思います。
今回埼玉で突然重症化して亡くなった方がいますよね?
その方は最初は症状が軽かったと思うのですが、
(血中酸素飽和濃度)検査していたら異常が出ていたんじゃないかって事も考えられますね、

堀:そういった最先端の情報というのは、世界中の医師達に共有されているのですか?

峰:基本的に情報発信は色んな所をやっていまして、アップデートされる形で最新の情報発信はされています。
論文が出るペースも速くなってきているのでウイルスの特徴はクリアになっていってますね。

堀:私の周りの病院経営者に話を聞くと病院に人が来なくなった。
コロナの感染者か今すぐ処置をしないと死んじゃうような人以外の方が来なくなり、
開店休業状態になり、知り合いの病院は一つの病院をコロナ専門病院に変えちゃったみたいなんですけど、
そのような対策は必要と思いますか?

峰:受診抑制がかかると病院の経営もありますけど、
患者さん自体が危なくなるので抑制がかからない程度でやっていただきたいです。
けれども感染対策は非常に難しい為、ある程度診療する病院を分けたほうが良い。
大きな病院であれば病棟を分けるフロアを分ける等基本的な感染症対策はしっかりした方がいいですね。

堀:僕は現場の医師ではないのでわからないのですが、
現場の医師や看護師はこのような感染症の事態に皆対応出来るものなんでしょうか?

峰:それは中々難しいですね。
普段から感染症対策のトレーニングを受けているとはいえ、
現状のパンデミックの状態をみることがないので難しいですね。
防護服(PPE)も着脱も普段訓練していない方にはやはり難しい事があります。
脱ぐ特にウイルスが付着して自分に感染なんてこともあるみたいで慣れていないと難しいいみたいです。
後は病院にしっかり感染管理チームがいるかどうか、
感染管理ができる医師だけでなく看護師もいるかが結構大きなキーポイントになってきます。
そのため全ての病院でうまく対応するのは難しいところがあります。

堀:ニューヨークのように医療崩壊を防ぐ為のポイントとしてロックダウンや自粛だと思うんですけど、
具体的に新型コロナウイルスの対策をやっている国や病院で行われている、医療リソースを増やす方法はあるんでしょうか?

峰:ニューヨークやロンドンで行われている対策として野営病院を設置し、
コロナ専門施設を作り、そこに患者を集約する等の対策を行われました。
今の東京は必要ない状態ですが、これがもし感染爆発してからでは遅いので、
対策としては感染爆発する前に早めに専門の病院か施設を作った方がいいですね。

堀:newsにも出ていたんですが、
今幕張メッセでイベントもないのでそこを野営病院にするかみたいなんですけど、
そういった話になってくるわけですよね、

峰:集中して管理できるようにするのはいいと思います。
本人は軽症だと思っていても重症化するのが結構見られる病気なので、
家ではなく施設で集中して診る方がいいですね。

堀:現在都内のホテルなども宿泊者が激減しているので、
軽症者の隔離施設の代わりに使ってくださいなんて申し出もあるのですが、
そんなのも有効ですか?

峰:そうですね。
自宅隔離で問題になっているのが家族内感染で、
これは武漢やニューヨーク、イタリアでもみられているので、
本人の病状を追っていき、さらに感染を広げないためにも、
そういった施設を作っておくのもいいですね。

堀:色んなネット媒体で情報を発信していても、
それが正確に伝わっていなかって、これさえしてれば大丈夫、
あるいは、ちょっと過剰だなと思えることが批判されていたりする状況で、
なかなか難しいと思うんですよね。

峰:感染症対策なので基本的な原理を抑えて、
個々がしっかり考えていければいいんですけど、
しっかり線引きをできないところも多いですね。
行き過ぎてしまうと経済が止まってしまい、
それもやりすぎるとメンタルがやられてしまったりします。
けれども緩めすぎると感染者が増えてしまうのでそこのさじ加減が難しいですよね。