AI画像生成と戯れる ⑤

AIを使って行う画像生成はある意味偶然の産物である。ちょっとやそっとでAI画像として紹介されているようなきれいな画像が出せるわけではない。俗にいう「下手な鉄砲も数打つちゃあたる」ではないが、あれこれ英文での指示(prompt)をやり直し、画像を出させては捨てる作業の繰り返しである。

前にも書いたが、seed+prompt=image であり、seed は原則コンピューターまかせだから、promptをどう弄るかで生成されてくる画像を制御することになる。
夫婦や恋人同士の会話でも意思疎通がうまくゆかないことは経験することである。ましてやAI画像生成ソフトがこちらの指示(prompt)をどう解釈するかなど予測不能と言えばそれまでであるが、コンピューターは所詮コンピューターであり、覚えこんでいるある種のキーワードには敏感に反応する。

指示(prompt)は次の二つで構成されている。
   主題:何を描くか
   スタイル:どういった風に描かせるか
このスタイル部分に、有力な画風や有名な画家等の名前を入れることで、出力する絵をそれらに似せることができるようになる。

prompt に、主題はまぁ大まかに a realistic landscape of Europe とでもしておき、スタイル部分に Turner と入れれば、漱石の小説にも名前の出てるターナーの絵のようなものが出力されるし、

ターナー風

その部分を van Gogh と変えるだけでゴッホみたいな画像が出てくる。

ゴッホ風

Cézanneと入れればそれらしきものが出てくるし、

セザンヌ風

また Caspar David Friedrichと入れればそれらしくなる。

カスパー・ダヴィッド・フリードリヒ風

絵に詳しい方から見れば突っ込みどころ満載の出力かもしれないが、素人的にはそれなりの結果と言える。

所詮はコンピューターであるから、理解不能な指示であっても適当なものを出力してくるから、出てきたものをあまり信用してはいけない。

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