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#74 【無料】算数文章題の文章読解法

 
お子様は、算数が好きですか?
お子様は、算数が得意ですか?

通常、中学受験大手進学塾のテストでは、計算問題からはじまり、一行問題、文章題と問題が出題されます。
テスト後の自己採点で当然気になるのは、計算ミスなどのケアレスミスがないかどうか?文章題の得点状況と、次々と興味の対象が移り変わり、最終的には、得点/偏差値が気になり、ソワソワしてしまうという流れになると思います。

算数を支える基礎力が「計算力」というのは、言うに及ばずですが、実は、計算力と双璧をなすほどに重要なのが、文章題における文章読解力ということになります。
算数の話?国語の話?と、多少混乱される方もいらっしゃるかも知れませんので、「算数文章題における文章読解力」と強調しておきます。

ひとつ例題をはじめに提示します。

お母さんは、お父さんより5才年下です。ぼくは、お父さんより31才年下で、妹より3才年上です。妹は、お母さんより何才年下ですか。

最レベ算数2年生

この問題は、2年生の問題集からの抜粋です。
しかも、前半の単元ですので、2年生に進級したてのお子様が解く問題ということを付け加えておきます。

私は、算数の学力の成長には、「健全性」が必要であると思います。
算数における健全性とは、正しく速い計算力と正確な文章読解力、精緻な情報整理分析力の「三種の神器」のことだと考えています。
日々の継続した学習としての計算訓練、正しい文章読解と精緻な整理分析の集中した指導が必要だと考えています。

それでは、正しい文章読解と精緻な情報整理分析をどのように我が子に伝えていけば良いのか?をご一緒に考えてみますしょう。

上の問題では、最終的に問われていることは、「妹は、お母さんより何才年下か?」ということですので、こちらに最重要の波線をいれます。
次に妹とお母さんの年齢を比較する必要がありますので、妹とお母さんに違う色でマル印をつけます。今回は、紙面の関係上、重要部分を< >と( )で表現します。すると、

・<お母さん>は、(お父さんより5才年下)
・(ぼくは、お父さんより31才年下)
・(ぼくは、<妹>より3才年上)

このように文章を構造化することができます。
実際の問題では、< >を丸印で、( )を下線で処理するとわかりやすいです。

情報整理のあとは、情報分析となります。
年齢の高低の関係性を把握します。

お父さん > お母さん > ぼく > 妹 の順序になることを把握できます。
これをそれぞれの線分図におこします。

父 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
母 ーーーーーーーーーーーーー|←5才ー⇢|
僕 ーーーーーーー|←ーーー31才ーーーー⇢|
妹 ーー|←3才⇢|

こうするとそれぞれの関係性が一目瞭然になります。
母とぼくの年齢差は、31-5=26才です。
妹は、ぼくより3才年下ですから、26+3=29ということになり、
母と妹の年齢差が29才ということがわかります。

この算数文章題における問題読解と情報整理と分析の一連の流れを淀みなくおこなわれることが重要であり、当然、この問題を正解に導くためには、正確な計算力が必要であるというのは、言うに及びません、

文章への線引(ハイライト)は、情報整理と分析のために行います。
重要な文章に下線をひくのではなく、情報整理と分析のために下線をひきます。このことを誤解したまま算数学習を継続すると、下線をまったくひかなくなるか、やたらと下線だらけの文章題の問題用紙になります。

テストからお子様が帰宅した時に、正誤も気になりますが、問題用紙の足跡(計算スペース/文章題の文章)を確認するようにすると、その後の算数力の強化向上につながると思いますし、我が家では毎回実践していました。
どうか正しく強い算数力を育成するためにも、お子様に文章読解法と整理分析法を指導して差し上げてくださいね。

算数は、正しく速い計算力と正しい文章読解力と精緻な情報整理・分析力で構成される教科ということになりますね。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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