一億円あっても年がら年中困っている話
お金を稼いで、人並に稼げた時が私の人生最大の一番調子にのってイタイ人間だったと自負してはいる
あの時は特に困ったことがなかったけれど
進路も習い事も、本命チョコレートをどの男の子に持っていくかも、お小遣いの使い方も何でも母親に決められて育った私は、誰か助言してくれる人がいないと何もできない人間になってしまった
思春期に自分を変えようと戦ったけれど、ものの見事に敗北
助けを乞うように、たくさんの人の本を読んでどうにか母以外の価値観を取り入れようとしたけれど、未だに普通なら決めれるであろうことも決められないでいる
私は年がら年中困っている
自分がどういった生活をしていれば良いか分からない
自分が何をすれば楽しいと思えるかも分からず、考えて実践してもしぼむ
1億円を持っている人というのは、億万長者と呼ばれる人たちで人生をイキイキと楽しく過ごしていると思っていたけれど
どうして、私はこんなにも憂鬱になったり空回りしているのだろう
日常をどう過ごすか、今週末をどう過ごすか
それどころか、結婚当初はティッシュ1つも自分で決めて買うことができなかった
安い方がいい?高いほうがいい?
安いなら紙の箱に入っている方?ビニールに入っている方?
日本製?中国製?
1枚当たりの値段が一番安いものを選べばいい?
サイズが小さいほうが安いけれど、その場合はティッシュ1枚の面積を計算すればいい?
お店で買う?ネットで買う?
ポイントが一番貯まるところがいい?セールになるのを待つの?
まとめ買いはするの?しないの?
…面倒ですみません
夫は、そんな私に嫌な顔せず答えをくれる
こんなティッシュ1つの話でも、こうした方がいいよという話と、その理由まで教えてくれる
時間もお金も健康もあるのだから、好きなことをすればいい
ただ、この好きなことが未だに分からない
ティッシュが好きかと聞かれると、分からない上、安いものが好きかと聞かれても分からない、じゃあコストパフォーマンスがいいものが好きなのかと言えば、どうパフォーマンスを評価していいか分からない
昔、こまったさんのハンバーグ(他9作品)の児童書を読んで、子供心に(こんなに困っていても結婚もできるし、大人になれるんだ)と、ひどく安心した思い出がある
年がら年中、選択肢の中から選ぶことができずに困っている
そうなると、お金があることも時間があることも無駄に思えてきて、ひどく虚しさを感じてしまう
そこで、好きで楽しいことを探すぞと意気込んで、思いつくものは資産が5000万円を超えた時から実践してみた
人生楽しそうでキラキラビームを自然に出している人を参考にしてみたものの、どれも一瞬の楽しさや充実感は感じれたけれど、長続きしなかった
ひどい時には、ただ疲労しただけで終わってしまった
好きなことってなんなんだろう
私は、それらを大好きにはなれなかったけれど、そこで関わった人たちはそれらを生き甲斐にしている人もいたし、好きなことから趣味になって、趣味を楽しんでいる人に見えた
もしくは、強い使命感があって、充実感を感じている人もいて、そのキラキラビームの中にいると浄化ではなく、再起不能になりそうな危機感を感じてしまう
でも、好きなことを見つけたい、知りたい
このために生きているんだという感情が、このままでは私の場合夫や子どもたちだけになってしまう
そうなってしまうのは怖い
家族がいなければ、私は人生をみじんを楽しむこともできないなんて、悲しい
今日も困りながら、どうにか好きなことを見つけないとと心底焦っている私がいる
1億円の資産を持ったものの、特にしたいことや欲しいものももののみごとに消え去って、困りつつ焦りつつもがいている主婦でございます。