子どもにケガはつきものですが、頭を打つのは一番心配になります。ましてや、父のせいで頭を打ったとなると、後から悔やんでもどうしようもありません。

登場人物

私　30代　小児科医、子どものこころ専門医
妻　30代　保健師
長男　小学5年生
長女　小学2年生

長女は、私を乗り物として扱います。

朝起きたら、おんぶでリビングまで移動。
眠いときは、おんぶで車から家まで移動。

甘えたいときも、おんぶ。

夜、

私が座っていると、

長女「パパ、ねよう」

後ろから、しがみついてきます。

長女「ねむいー、うごけないー。」

私「しょうがないなー。」

腰を上げて、立ち上がろうとすると、

スルッ

ゴンッ

後ろを振り向くと、長女が後頭部をフローリングにぶつけています。

長女「あ、は、は、は、は」

笑い出す長女。

妻「なにしてるの！」

激怒する妻。

長女が、笑いながら、涙を浮かべ始めます。

長女「うっ、うっ、」

そして、本気の泣きに入りました。

長女「うえーーーん」

私はおろおろするばかり。

妻「大丈夫？」

長女が私にしがみつきます。

だっこして、泣き止むまで待ち、
そのまま寝かしつけに行きました。

翌朝

長女「パパ、きもちわるい」

その一言で起きる私。

妻も起きます。

とりあえず、水を飲ませます。

でも、まだ気持ち悪そう。

長女「学校やすみたい。」

妻が私の顔を見ます。

私は、脳外科を検索し始めます。

私「自分が仕事を休みます。」

長女は安心した様子。

一緒にダイニングに行きます。

朝ごはんを出したら、長女が食べ始めてくれます。

安心する私。

用があり、妻は先に出勤しました。

そうしている間に、朝食を終えた長女。

学校に行く準備を始めます。

徐々にエンジンがかかってきたようで、準備を終えると、長男と2人で登校していきました。

99%大丈夫だと思うのですが、もし、自分が見逃したら……しかも、自分がさせたケガ。　

小児科医に考えれられるのは、CT検査をするかどうかだけです。

頭を打って、気持ちが悪いと言われたら気が気じゃありませんでした。