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「極光」 ー オーロラの思い出

最近、低緯度でオーロラが見える話題になっている。
実は一度だけ本物を見たことがある。

オーロラが見えます

海外出張した飛行機の中、たぶんシベリア上空を飛行中のときだろう。
機長さんから「ただいまオーロラが見えます」とアナウンスが流れた。

窓の覆いを上げると、ただただ真っ暗。
しばらくしてまた「淡い緑色の光が、オーロラです。」とアナウンス。
目が慣れるとやっと見えてきた。霞のようなものが。

撮れるかなあ? と思いながら三重の窓越しに撮ったのがこれ。

いちおう、オーロラ

きっと凄いラッキーだったんだと思うけど…
ごめん、正直ショボいと思った。

やっぱりオーロラというと、流れるような光のカーテン、もっと色とりどりの色の乱舞を期待する。

そのときに見たのは、淡い緑の霞。ほとんど動かない。
心霊写真と言われる方が合うかもw。
まあ、いきなり超美しいオーロラなんかお金も出していないのに、そう都合よく見れないよね。

深夜の2時間DTM

とはいえ、今回のお題は「オーロラをイメージした曲」。
自分のイメージの中ではまだまだ美しいオーロラをぜひ作ってみたくなった。

ギターで下降系のコードを爪弾いているうちに、曲想が出てきた。

Spitfire Audioという会社が、LABSという無料音源をたくさん出している。
その中から、キラキラしたベル系の音色を選んだ。

オーロラのキラキラしたカーテンが下がってくるようなイメージで、ベルで下降系コードを奏でる。 少しだけ現代音楽風に不協和音を入れる。
うん、きれいだ。

同じ展開だと飽きるので、二巡目は少し変えてみる。
少し虚ろな雰囲気のシンセ・パッド音も混ぜてみる。
おおー、異世界のような浮遊感が出てきた。

シンセ音とアコースティック音のユニゾン

二番目のメロディを2音のハモリでつけてみる。
ここで欲が出てきた。
ここまではどちらかというと架空世界のような音色だけど、生々しいオーケストラ楽器を同居させてみたらどうなるだろう?

ベル音とフルートをユニゾンさせてみる。
そのままだとちょっと音がきつすぎるので、1オクターブ転回して重ねた。

そうしたら非現実と現実が交錯する瞬間のような不思議な音になった。

そこから少しずつ異次元の世界から抜け出すように、不協和音を減らしてコードを明るくしていく。

ゆったりとしたメロディの世界

ほんもののオーロラはとても淡い色だったけど、想像上のオーロラはもっと色鮮やかに、もっと力強くなれ。

柔らかい暖かいコード進行で、ストリングスやホルン、チェロを入れていく。
ところどころをハープで盛り上げる。
オーケストラでゆったりと雄大なメロディを歌い上げていく。
(未知との遭遇のメロディを真似たのは秘密だ)

どんなにオーケストラに歌わせても、ベル音はずっと鳴らしておく。
大地の上に、オーロラの輝きは続いていく。
なんとか、曲になった。

ミックス&マスタリング

例によってミックスは大変だった。
最初のベル音は中音が強すぎるので、少し耳が痛い。
イコライザで思い切って中音域をカットする。

他にもメロディの音域がかぶったところは色々と調整。ときどきアレンジまで戻る。

そうやって出来上がった曲がこちら。ぜひお聴きください。

写真はNoel_Bauzaさん(Pixabay)からいただきました。感謝します。

長文をお読みいただき、どうもありがとうございました。



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