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「海からの詩」 ー iMac SSD換装の成果

深夜の2時間DTM:お題「鯨をイメージした曲」です。(イメージはpixabayの写真を利用)

DAW環境が遅くて困った

5年前に買ったiMac 2017 メモリ8GBを、曲作りに使っている。

もともと写真の整理とか年賀状とか日常的なことをするために買ったものだ。 だから買ったときから遅かった(苦笑)。 とにかくハードディスクが遅い。少しでもファイルを開こうとすると、虹色のアイコンがくるくる回ってなかなか前に進まない。

ところが面白いことに、Logic Pro XというDAWアプリを動かすと、そこそこ不自由なく使えた。 多少もたつき感はあるが、大きな不満もなく200曲以上を作ることができた。 自分にとってはよい環境だった。

でも先日、とあるコンピ曲を作っているときに困り始めた。 30トラック・4分半ほどの曲を作っていたのだが、まず再読込すると30分以上かかるようになってきた。ミックスダウンの時にエラーが出るようになってきた。

経験を重ねるうちに知識もついて、欲も出てくる。
より感情に訴える音色を使い、より丁寧にミックスする。
いつもより長い曲を作る。
長いとデータ量も多くなってトラックも増える。

だんだん自分の要求に、今のDAWシステムが応えられなくなってきたのだろう。
でも買い換える余裕などない。

遅い原因はわかっている。 とにかくハードディスクが遅いのだ。

SSDを使うことにした

macOSは、メモリの補足としてスワップというディスク領域を使っている。メモリを大量に使うと、ディスクの読み書きが激しくなる。
macOSは、Spotlightという検索システムを持っている。これは常にディスクを読み書きしている。検索範囲を狭めたが、やはり負担は大きい。
macOSは、写真イメージの顔などを判定するインテリジェントな機能を持っている。これも常にディスクを読み書きしている。
とにかくディスクが遅いと何もかも遅くなる。

ハードディスクは物理的に回転している磁気ディスクに記録しているので、だいぶ遅い。 最近はCPUも速くなってきたので、だんだん時代遅れになってきた。 そこで最近はSSDという、半導体メモリを使ったディスクを使うパソコンも増えてきた。新しいパソコンはたいていSSD搭載だ。(USBメモリやSDカードに使われている技術だ)

そして最近はSSDがずいぶん安くなってきた。 1テラバイトでも一万円以下。 自分のiMacの遅いハードディスクをSSDに交換したら、安上がりの割にかなり速くなる。 買い換えるよりは遥かにコスパが良い。

備忘録

  1. iMacをタイムマシンなどでバックアップをとってから作業開始。

  2. バッフォロー社のSSD-PUT1.0U3を購入。8,600円ちょい。
    iMac 2017はUSB3.0規格(今のUSB3.2(Gen1)規格と同じ)のスロットしかないので、価格的・性能的にちょうどいい。

  3. iMacのディスクユーティリティを使って、SSDをAPFS・GUIDパーティションマップ でフォーマット。

  4. Apple StoreからmacOS Catalinaをダウンロードして、インストーラーを起動。 インストール先としてSSDを指定して、インストール。

  5. SSDからmacOSを再起動。

  6. 最初の起動の時に、古いMacのハードディスク(またはタイムマシンのバックアップ)からデータを転送(移行)。
    これで、ハードディスクと全く同じ環境をSSDで使えるようになる。

  7. 各種プラグインのログインなどが切れているので、再ログインやアクティベートをする。 (Spitfire系で一部面倒くさいことになった。)

とても速くなった!

SSDからiMacを起動すると、まず動作がむちゃくちゃキビキビしていることに驚いた。 そもそも滅多に虹色カーソルが回転しない。これは凄い。(いままでは、ちょっとアプリケーションを確認するだけで数十秒かかっていたのだ)

Logic Pro Xを起動が速くなった。 今までは曲作りを始めるまで1分ほどかかっていたのが10秒ほどになった。凄い!

お気に入りのピアノ音源の立ち上げにも、いままで5分くらいかかっていたのが30秒くらいで終了。しかも、ピアノ音がブツブツ切れない。(今までは安定するまでに随分時間がかかっていたのだ。)

Logic Pro X使用中に、Webブラウザを起動しても全然普通に使える。(今までは数分待たされたので事実上使い物にならなかった)

何もかも新機種のように気持ち良い。

曲作りへの影響

曲想が浮かんだ時に、それを試すまでの時間が格段に短くなった。

たとえば、意図通りの音色をすぐ選べる。エフェクトの切り替えも速い。 すぐに音が出せるということが、これほどストレス低減になるとは思わなかった。

CPU使用量も心持ち減った。 DAWシステムの顔色をあまり気にせずに曲作りに集中することができる。 これは嬉しい。

そして鯨の曲作り

今回はあまり色々と考えずに、頭に思い浮かんだものをそのまま打ち込んだ。

海中を想起させる音色を選んで、弾く。イメージが合わなければ別の音色を試す。
何度も聞き返しながら納得がいったら、別の音色で次のフレーズを弾く。
好きな転調、好きな楽器、好きなフレーズを思いついたままに入れる。
音のバランスや強弱を整える。
ひとつひとつの切り替えにストレスがない。素晴らしい。

結果、曲自体は1時間45分くらいで出来てしまった。
これはチートだ。

出来上がった曲には、ちゃんと鯨が泳いでいた。

結論

  • ハードディスク搭載の旧型機をSSDに変更すると、安上がりで高速化できる。

  • DAWシステムが速いと、曲作りが気分良く進められる

  • 気分良く作った曲は、リスナーにも評判がいい

注意: SSD換装は自己責任。


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