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「葬送のフリーレン」118話ネタバレ感想:壮大な恋物語

この物語は究極の「すれ違いの恋の物語」とも言えるし、「時を超えて気持ちを通い合わせる恋の物語」とも言える。

第118話「フィアラトール」のネタバレ感想です。
未読の方はご注意ください。

魔族の幻影に飲み込まれ、まさかの(ヒンフリ・ファン狂喜の)状態になったヒンメルとフリーレン。

そのあとの展開に深く感動したので、勇者ヒンメルの境地を想像してみた。

出会い

フリーレンと初めて出会ったのは、暗い夜の森。花畑を出す魔法を見せたときに、とても綺麗だと思った。(6巻)

大人になって、森の中で再会した。「なんとなく」どの魔法使いよりも強いと直感した。(3巻)

旅を続けるうちに、フリーレンに恋をした。(スカートまくりをした村のガキには死ぬほどキレた。(1巻))

むくわれぬ恋

でもフリーレンは長寿。自分の寿命を遥かに超えて未来まで生きる。おまけにフリーレンは限りなく鈍い。
自分の想いをフリーレンがやっと理解した頃には、きっと自分はこの世にいない。そのときにフリーレンはどれほど寂しく思うだろうか。

だから作ろう。自分の銅像を各地に。フリーレンが未来で一人ぼっちにならないように。(2巻)

久遠の愛情

アクセサリーをプレゼントしたとき、フリーレンはよりにもよって花言葉「久遠の愛情」の指輪を適当に選んだ。きっと花言葉は知らない。(切ないなあ)

切ない勇者ヒンメル

そうであってもいい。胸いっぱいの愛をこめて、指輪を送る。(4巻)

久遠の愛情

それでもフリーレンはそっけない。「君が凄い魔法使いであることを知っている」と言っても、人間は「でもすぐ死んじゃうじゃん」という。(切ないなあ)(4巻)

自分が生きていたことを少しでも覚えてもらいたい。ほんの少しでもいい。人生を変えたい。(旅先の人だけでなく、フリーレンの人生も。)(5巻)

花畑を出す魔法

師匠を思い出すからできるだけ使わなかった「花畑の魔法」。でもツラいことでも思い出していい。できるだけ、師匠のこと、自分のことを覚えておいて欲しい。自分はこの魔法が綺麗だと思う。(9巻)

そして北部高原キーノ高原。

なんと、突然80年以上未来からフリーレンが来た。とても息の合った見事な戦闘連携を披露。今まで一緒にいたフリーレンとはだいぶ変わっている。(たぶん12巻)

80年後の未来で旅をしている仲間のところに戻りたいという。
そうか、君は次の居場所を見つけたんだね。
だったら無事に元の時代に返してあげたい。

どうやら聖典の魔法を50年くらい解読すれば、未来に返す魔法名がわかるらしい。

先にフリーレンを未来に返して、魔王を倒したら、そのあとの長い年月をかけて魔法名を見つけ出そう。そして石碑にそれを書き込んでおこう。(人生の前借りだ)
未来から来たフリーレンはきっとそれを見て知っている。だから魔法名は絶対に見つかるし見つける。

幻影(118話)

フリーレンを未来に戻らせないとする魔族たちが、自分たちを幻影の世界に取り込んだ。

フリーレンと自分の結婚式。

甘い夢だが決して成就することはない。
今はこの幻影を打ち破って、彼女を未来に返さねければならない。

フリーレンが言う。「私にはできなくてもヒンメルにはできる」
その目には深い信頼が宿っている。
80年にして想いが伝わっていることがはっきりとわかった。

幻影をうちやぶって、フリーレンを未来に返す。
闘いを終わったら、元どおりの鈍いフリーレンが目を覚ました。
遠い未来に想いをはせる。

そして帰還

無事、魔王を打ち破って帝都まで帰還。
10年間ともに旅をしてきたのに、フリーレンはまた旅に出ると言う。
「色々教えてもすぐ死んじゃうので弟子はとらない」と言う。(切ないなあ)

自分はこれから未来に返す魔法名を探して、80年後の彼女が未来に帰れるように全力を尽くす。

勇者ヒンメルの死

「すぐ死んじゃう」はずの人間、ヒンメルの死に涙を流すフリーレン。
ここから「葬送のフリーレン」本編の物語が始まる。

というわけで、この物語は究極の「すれ違いの恋の物語」とも言えるし、「時を超えて気持ちを通い合わせる恋の物語」とも言える。

大丈夫だよ。勇者ヒンメル。

ヒンメルが「走れフリーレン、石碑はもう近い」と行った時の背中を見て、フリーレンが泣きそうに切なそうだった。

背中を見るフリーレン

ヒンメルの想いは十分すぎるほど伝わっている。
そしてヒンメルを信じるからこそ、背中を預けて石碑に走って行った。

タイムリープ物のラブストーリーは、古くはウェルズの「タイムマシン」から「時をかける少女」、「エンディミオン」など様々なものがあるけど、「葬送のフリーレン」も壮大なタイムリープ・ラブストーリーだった。

今後がますます楽しみです。

最後に一曲

去年に作った曲だけど、ヒンメルとフリーレンが出会うような、迷子の夜の森をイメージした曲です。もしよければお聞きください。

長文お呼びいただき、どうもありがとうございました。

コミックは、「葬送のフリーレン」公式様から引用しました。

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