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「一緒に街歩き」 ー 気持ちだけTOTO

深夜の2時間DTMで、お題「シャッフルのリズムを用いた曲」が出た。

まずはシャッフルのお勉強

「シャッフルは日本人には難しい」というマンガのセリフに惑わされて、なんとなく「シャッフルなんて無理無理ー」と思っていた。

でもお題に出た以上、とりあえず調べるだけは調べてみる。

基本は三連譜のリズムの真ん中を休符にしたもの。 「タンタ・タンタ・タンタ・タンタ」という感じ。

代表曲として挙げられている最も有名な曲は…
「ドラえもん」だった。
「あんなこといいな、できたらいいな♪」の曲はシャッフルだった。なるほど。

他にも、映画曲「雨にうたえば」、カーペンターズ「遥かなる影」など、えーあの曲もシャッフルなの?というものが結構あった。

ビートルズの「When I'm Sixty Four」や「Yellow Submarine」も、そして松田聖子さんの「SWEET MEMORIES」もシャッフルだ。
思ったより裾野が広いし、知っている曲も結構多い。

じゃあなんで苦手意識を持っていたのか?

シャッフルの呪縛

「シャッフルは下手な人が叩くと盆踊りになる」と、どこかで書いてあるのを読んだことがある。

盆踊りとシャッフルの違いはなんだろう? ひとしきり考えて、いろいろと検索もしてみた。
結論は…
どうやら盆踊りはシャッフルらしい。

お手を拝借。
パパンがパン、そーれパパンがパン
おおー、炭坑節もクックロビン音頭もシャッフルだ。

でも、盆踊りはシャッフルとしては邪道な扱いをうけている。 曰く「グルーブが違う」と。

「グルーブが盆踊りより凄いシャッフル曲」とは。
そう、TOTOのロザーナだ。

ロザーナ

80〜90年代を駆け抜けたスーパー・グループ TOTOの名曲だ。これもシャッフルらしい。
でも全然わからない。 なんだかすごくカッコよくハネているんだが、どうやって演奏しているのか全然わからない。

なになに、グルーブ感(ノリ)を持ってドラミングするには、ジャストタイミングでは味が出ないのだと。

ほとんどジャストタイミングで作っている自分としては、実はグルーブはあまり意識したことがない。 だからロザーナのドラム譜をDAWに入力しても、やっぱり再現できない。 たしかに、この不思議なリズム感は日本人的には難しいのかも。

ひらき直り

ということで、ロザーナ風味はとても無理だとわかった。 でも盆踊りと言われて嗤われたくはない。

そんな話を嫁としていたら、「どうせ盆踊り作れないでしょ? だったら盆踊りにならないんじゃない?」と言われた。 うむ、たしかにそのとおりだ。 自分は盆踊りは(それはそれで)たぶん作れない。

ということでひらき直って、タンタ・タンタ・タンタ・タンタ…のリズムでドラムを打ち込んでみる。 いつものようにお気軽に、そして向こう見ずに。

リズムは世界観

リズムとテンポは世界観を表す、と言われている。 ゆっくりしたシャッフルなら、のほほんとした曲になる。 そして速いシャッフルなら、とても明るい曲になりやすい。

ということで、ウキウキと明るい曲をつくろう。 きっと大丈夫。 ジャストタイミングでもシャッフルは作れるし、気持ちは曲にきっとこもる。

ドラム音源を呼び出して、まずシンバルで「チャンチャ、チャンチャ、チャンチャ、チャンチャ」と打ち込む。 もちろん8部音符(3連譜)でクオンタイズする(機械で強制的にリズムを整える)。 そして、それをループさせてみる。

(ロザーナ以外の)有名な洋楽をいくつかイメージして、バスドラムとスネアを入れてみる。 うん、とりあえずシャッフルになって来ている様だ。

楽曲作り

気持ちだけTOTOのつもりで、綺麗なエレピの音色を入れてみる。 メロディが少しずつ出てくる。 行っては戻り、行っては戻りながら、それでも盆踊りにならないスレスレで曲作りできている!

ということで、転調を入れつつ不思議なメロディを組んだ。 ベース音を軽やかにハネさせる。

結局、メインメロディは、3つのメロディラインをハモらせて、転調も含めて不自然にならないようにコード感を出す。

もともとフォークギター派なのでコード進行から入るほうが作りやすいのだが、自分的にはポリフォニーが自然にコードを形作るような曲にしたいので、コードをベタ引きはできるだけしないでがんばる。

途中からエレピの代わりにオーケストラ音色を入れる。 少しよくばって、3本のメロディラインは木管で。 後ろはストリングスだ。 音のバランスが難しい。

2周目の最後を和音で盛り上げるついでにシンセパッドも入れた。 オーケストラ弦楽器にシンセ音を混ぜるのが最近のマイブーム。

実はイントロは続きのフレーズを作っていたので、それをエピローグに入れてアウトロとする。

あー楽しかった!!

そうやってできたのが、この曲。

今回の学び

食わず嫌いも、怖がりもよくないね。
なんでも思いきってトライしてみるのはいいことだ。捨てるものないし。

長文をお読みいただき、どうもありがとうございました。

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