「落ち葉とくちづけ」(1969)にまつわる不思議な話
こんばんは。
今回は不思議な話をします。
それではスタート!
「落ち葉とくちづけ」(1969)
amazonプライムで観れます。
尾崎奈々、藤岡弘、、ヴィレッジシンガーズによるラブストーリー。
衣装協力はアトリエ・ノリオ。
ノリオと言えば、この時代、鈴木紀男というデザイナーがいます。
60年代から現在も活動を続ける大御所のデザイナーです。
出典: https://ginza-royal.jp/norio-suzuki/
1967年に日本に帰国しており、1969年の本作に衣装提供していてもおかしくない。
というわけでサロンに電話して聞いてみました。
スタッフの回答によると
【1回目の電話】
✔︎アトリエ・ノリオ=鈴木紀男で合ってる
✔︎ただし、「落ち葉とくちづけ」に衣装協力していない
✔︎鈴木が映画に衣装提供したのは「シベリア超特急3」(2002)の三田佳子のみ
【2回目の電話】
✔︎一番古いスタッフや鈴木紀男本人にも確認したが、やはり「落ち葉と〜」に衣装提供していない
アトリエ・ノリオ=鈴木紀男ではあるが、衣装提供していないという不思議なことが起きています。 **
鈴木紀男氏のデザインと比較
デザイナー本人が否定していますが一応、鈴木紀男さんのデザインと「落ち葉とくちづけ」の衣装を比較してみます。
鈴木紀男デザイン(一番左)
「落ち葉とくちづけ」の衣装
電話して、スタッフの方に鈴木紀男は衣装協力していないと否定されるまでは、同じ人がデザインしていたのかなとも思ってしまいました。
「ファッションと風俗の70年」(婦人画報社/1975年)によると、1968年にミニスカートが流行して定着したようで、69年の本作でも(当時としては)ミニ丈ですね。
それにしてもなぜ、「衣装協力 アトリエ・ノリオ」というクレジットが入ってしまったのかは本当に謎ですね。
販売元の松竹にも問い合わせましたが、衣装に関しては回答していないということでした。
ちなみに、鈴木紀男さんは男性の服をデザインすることはほとんどないです。
【鈴木紀男について】
✔︎鈴木紀男は基本的に女性の衣装しかデザインしない
✔︎ファッションショーで女性モデルと一緒に歩く男性モデルに衣装を作ることはある
✔︎(作品集を見た限り)カジュアルな服は作らない
オートクチュール(1点物の高級服)を作り続けている方なので、デザインする服はエレガントです。
興味のある方は作品集を買ってみてください。
↓↓↓からすぐ買えます。(9月11日)書店に電話して、在庫が1冊あると確認がとれました。
鈴木紀男さんの30周年を記念した作品集で1996年に出版されたものです。
また色々な映画を観て気になったことがあったら報告します。
ではまた次の更新で。
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