婚活4日目

彼らの②連撃により、瑠璃は戦意を喪失した。
結局、この日はマッチングは1組であり、少し嫌な気分が帰ってきた。

同じ主催が別会場でパーティーを主催し更に女性の参加費が0円~500円の場合、リピーターと呼ばれる参加者に遭遇する事も少なくない。

個室形式のパーティーも場合、7人参加予定で1人がリピーター。
更にもう一人が欠席などの理由で5人しかいないだなんて珍しくない。

瑠璃は行き慣れた会場ばかりに目を向けていた為、このような形となってしまった。しかし、彼女は懲りずに同じ主催のパーティーに参加してみると更なるひどい仕打ちを受けた。

「えっ!?また来たの?君、マッチングしたことあったっけ?」
「いつも同じ服装だよね?それが婚活の制服?」
「男は参加費高いんだからさーもっと真剣にやってくれない?」
「主催者に呼ばれてるの?サクラじゃないよね?」

瑠璃は数週間の婚活パーティーで様々な事を言われ続けてきたが、
めげずに自分の理想を追い求めてきたがついに限界となってしまった。

この日は遅延でパーティー開催の5分前と瑠璃にしては遅めの到着。
しかし、参加者は男性6人と瑠璃を含めた女性2人の参加であった。

基本的に婚活パーティーは少数でない限り、男性と女性の参加人数が一致する事はほぼないが、この日は男女参加人数に差がありすぎるパーティーであった。

更なる悲劇が起き、瑠璃ともう一人の参加女性が緊張のあまり目まいを起こし、突然退室。瑠璃は男6人と逆ハーレム状態になってしまった。

お会計の後の事であったため、男性陣は主催側に文句は言えずに
矛先は瑠璃に向けられた。

「君みたいな人でも数に入るんだね」
「マジで金返してくんない?どんだけあなたに参加費の価値あるの」
「他の企画行けばよかった・・・」
「もう一人も退室すればよかったのに」

結局、この日は0マッチングでパーティーは終演した。

さすがのこの仕打ちには瑠璃もボロボロであった。
確かに瑠璃はお化粧も下手で見た目も良い方ではない。
婚活を始めてから男性の作り笑いには何度も煮え湯を飲まされ続け、
人間不信になりそうで心も折れそうであったが、現実的に思った事をこれ以上に面と向かってはっきりと言われた経験がなかった為、これほど言動が重くのしかかった経験は初めての事であった。

メンタルの弱い人であれば、瑠璃の領域に辿り着く前に疲れてしまう人も少なくない。

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