婚活17日目

その3人とは、公務員に不動産屋に証券会社であった。年収・ルックス・その他全てが瑠璃と釣り合わなかった。

「どの方がいいですか?」
『私は特にステータスとかこだわらないので』
「欲の無い子ね!でも、そういうあなたは以外と早く結婚出来たりするわよ。お見合いできそうな人がいたら3日以内に連絡するから待っててね」

相談役の気が強そうなおばさんは面倒見がよく以外と瑠璃の話と価値観を丁寧に聞き入れてくれた。そもそも、相談役というのは面倒見が良い人ではないともしかしたら務まらないのかもしれない。

3日経ったが、とうとう連絡は来なかった。この日、瑠璃は朝一スマホの通知確認だけ行い。深い眠りについていたが、目が覚めてしまい。それを何度も繰り返し気が付けば休日は終わってしまう。

横になっていると登録していない番号から電話がかかってきた。

「はい。もしもし?」

「もしもしーこちら美容院美由紀ですけど、本日ご予約をされているみたいですが、到着のご予定はございますか?」

「あっ!( ゚Д゚)忘れてた!」
休日は常に寝ている事が多かった瑠璃にとって婚活のスケジュールと他のスケジュールがしっかりと管理できていなかった。

来週も婚活パーティーに予約を入れているし、今日行かなければならない。

「あの~1時間後に行きますので予約できますか?」

「分かりました。お待ちしております」

いつものようにすっぴんのままで着替えを素早く行い、スマホを片手で掴むとバイブの振動が指先に伝わった。

「こんなときに誰?」

スマホを見るとR.Kアプリに大きな文字で

化粧ぐらいしていけ!


「またこれどうせー動かないんでしょ~」
画面を指でタッチするが、全く反応しない。
1時間しかないのに急いでお化粧をこなし、自転車で美容院美由紀まで大急ぎで向かった。

「いらっしゃいませ!」
20代の綺麗めなお姉さんがにっこりと笑みを交わしてくれてお席まで案内してくれた。カット1900円の安いお店で瑠璃はこの美容院をもう5年程通っている。

「本日はカットですね!どのようにカットしましょう?」

人の印象を変える一つ目それは髪形。
人としての印象を大きく左右するものである為、いつも瑠璃は雑誌を選んで答えていたが今日は満面なく流行の髪形をチェックし始めた。

しかし、当然ながらどれにしていいか分からない。

ふとスマホで迷っている時間を確認するとR.Kアプリから大文字で

店員に似合う髪形にしてもらえ!!


と大きく表示されていた。

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