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社会人1年目 面白かった本ども【上半期編】

今日は4月~9月に読んだ本の中で、面白かった本をまとめていきます。


読書メーター


学生編



項羽と劉邦


上半期ではダントツで面白かった小説です。

あらすじ
秦の始皇帝没後の動乱中国で覇を争う項羽と劉邦。
天下を制する“人望"とは何かを、史上最高の典型によってきわめつくした歴史大作。
紀元前3世紀末、秦の始皇帝は中国史上初の統一帝国を創出し戦国時代に終止符をうった。しかし彼の死後、秦の統制力は弱まり、陳勝・呉広の一揆がおこると、天下は再び大乱の時代に入る。
――これは、沛のごろつき上がりの劉邦が、楚の猛将・項羽と天下を争って、百敗しつつもついに楚を破り漢帝国を樹立するまでをとおし、天下を制する“人望"とは何かをきわめつくした物語である。

いつも歴史小説は途中で飽きちゃうんですが、
項羽と劉邦は天下統一バトルなのでハラハラしながらノンストップで読めました。

秦の始皇帝はキングダムで有名ですが、
この本は始皇帝が死ぬところからスタートします。

一人で何でもできてしまう超有能の項羽と、
一人じゃ何もできないから周りの助けを借りるしかない劉邦

でも最後に勝つのは劉邦なんですよね…


二人の対比がめちゃくちゃ面白くて、
能力主義の現代社会について色々と考えさせられるお話です。
(これが史実なのがすごいよね)




反応しない練習



仏教を現代におけるツールとして捉えた本です。


概要
◎ブッダは実は、「超クール」――
“独立派"出家僧が教えるあなたの悩みを解決する「原始仏教」入門!
誰かの言葉にすぐ反応。SNS、ツイッター、ネット記事に常に反応……毎日、ムダな「反応」をしていませんか?
すべての「苦しみ」は、自分が「反応する」ことから始まっています。それを理解することが、悩みを解決する第一歩です。
その事実と、具体的な方法論を教えてくれるのは、2500年前の悟った人、ブッダ(原始仏教)。本書では、原始仏典を紐解きながら、現代人の人生に活かせる合理的な考え方を紹介します。何歳からでも始められる――「感情を、上げもせず、下げもしない」ブッダの方法。

僕は高校時代に仏教校に通っていたんですが、
マジで仏教に興味ありませんでした(般若心経ダリ~と思いながら読んでました)

別に今も全然仏教徒ではないんですが、
学べることは多くて、生活に役立ってます。


好きフレーズ

人は三つの執着によって苦しむ。
1.求めるものを得たいという執着(だが叶わない)
2.手にしたものがいつまでも続くようにという執着(やがて必ず失われる)
3.苦痛となっている物事を無くしたいと思う執着(だが思い通りには無くならない)

これらの苦しみが止むとは、どういう状態なのだろうか。それは、苦しい現実そのものではなく、苦しみの原因である「執着」が完全に止んだ状態なのだ。

サルナートでの五比丘への開示
サンユッタ・ニカーヤ


めちゃくちゃに刺さりますね(死)





天才を殺す凡人



才能とは何ぞやについて書かれた本です。

概要
あなたは凡人? 秀才? それとも天才?
公開瞬く間に30万pvを超えた人気ブログ「凡人が、天才を殺すことがある理由。」が、物語となって書籍化!

人間の才能とは何か、なぜ人はすれ違ってしまうのか、私たちは自分の中にどのように才能を見い出し、どうやって伸ばしていけばいいのか。
今最も注目されるビジネス作家が90分で読める物語にまとめた、超・問題作!



天才・秀才・凡人がお互いにどう思っているのかの関係値が面白いです。

周りの人間に当てはめて考えちゃう





この本が凄いのは、人間をタイプ分けすることを目的とせずに、
全ての人間に天才・秀才・凡人的な面を認めている所です。

誰しも天才としての面を持っているのに、
能力や欲求、環境によって噛み合わなくなってしまうことがある。


痛みを伴いながら天才として周りを惹きつけるか、
周りを踏みつけながら秀才として登り詰めるか、
注目されなくても凡人として平穏な日々を送るか、


才能、能力、生き方について色々と考えさせられます。





ボッコちゃん


星新一のショート・ショートと呼ばれる短編集です。

概要
スマートなユーモア、ユニークな着想、シャープな諷刺にあふれ、光り輝く小宇宙群! 日本SFのパイオニア星新一のショートショート集。
とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編。

1作品4ページくらいなんですが、お手本なまでのフリとオチ(そしてブラックユーモア)が聞いてて、
しかも50作品も詰め込まれてるとんでもない本です。


中でも好きな話が「おーい でてこーい」です。

みんなが集ってきたところには、直径1メートルぐらいの穴があった。のぞき込んでみたが、なかは暗くて何も見えない。なにか、地球の中心まで突き抜けているように深い感じがした。
「おーい、でてこーい」
若者は穴に向かって叫んでみたが、底からはなんの反響もなかった。
彼は勢いよく石を投げ込んだ。

(中略)

利権屋は、仲間を都会で猛運動させた。素晴らしく深い穴がありますよ。学者たちも、少なくとも五千メートルはあると言っています。原子炉のカスなんか捨てるのに、絶好でしょう。
官庁は、許可を与えた。原子力発電所は、争って契約した。村人たちはちょっと心配したが、数千年は絶対に地上に外はないと説明され、また、利益の配分をもらうことで、なっとくした。

(中略)

穴は、捨てたいものは、なんでも引き受けてくれた。穴は、都会の汚れを洗い流してくれ、海や空が以前にくらべて、いくらか澄んできたように見えた。
その空をめざして、新しいビルが、つぎつぎと作られていった。

ある日、建築中のビルの高い鉄骨の上でひと仕事を終えた作業員が、ひと休みしていた。彼は頭の上で「おーい、でてこーい」と叫ぶ声を聞いた。しかし、見上げた空には、何もなかった。青空がひろがっているだけだった。彼は、気のせいかな、と思った。そして、元の姿勢に戻った時、声のした方角から、小さな石ころが彼をかすめて落ちていった。

これ以上ないくらいの風刺が聞いていて、
あまり表には出せない人間の性格の悪い部分をニヤニヤさせてくるような、めちゃくちゃ好きな話です。




medium



個人的ナンバーワンのミステリ。

あらすじ
死者が視える霊媒・城塚翡翠と、推理作家・香月史郎。心霊と論理を組み合わせ真実を導き出す二人は、世間を騒がす連続死体遺棄事件に立ち向かう。証拠を残さない連続殺人鬼に辿り着けるのはもはや翡翠の持つ超常の力だけ。だがその魔手は彼女へと迫り――。ミステリランキング5冠、最驚かつ最叫の傑作!

ネタバレになっちゃうので、抽象的な説明しかできないのが辛い。


(大変失礼ですが)途中まであんま面白くないんですけど、結末の衝撃がヤバいです。

「面白くなさ」が面白いに変わる瞬間の脳みそのバチバチ感がえげつなかったです。

ミステリ好きだったら是非一度読んでみてほしい。感想語り合いたいです。



おわりに


読んだ本振り返るのは書いてて楽しかったので、下半期またやります(覚えてたらな!)



それではまた✋

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