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「逸れてるよ」と元の道に戻してくれた

この出来事を忘れたくない。この出来事で考えたことや決意したことがありのままの濃度で残っていてほしい。
そのためには胸に秘めたままのほうがいいのか、書き出して物理的に残したほうがいいのか悩んだ。私にとっては苦しくてそしてあたたかい出来事で、それを書き出して整理してしまうことに抵抗があった。あたたかい出来事だと感じられるようにしてくれた彼の口調や声のトーンやテンションに本当に感謝している。ぐちゃぐちゃなまま頭に鮮明に残っててほしい。でも私は記憶力がないから出来事も私の気持ちも書いて残そうと思う。

この間長く仲良くしてくれる友だちと電話をしていたとき、思い出話に「楽しかったよね」と相槌を打ったら「楽しいこともいいけどさ、」と続けられた。その瞬間私は「分かったから」と無意識に話を遮った。実際に何を言われるのか分かっていないけどこの後に続く言葉を聞きたくなかった。電話越しで顔は見えないのに声のトーンでこの後の言葉で私が動揺することを察した。怖い、聞きたくない。
「いいからちょっと聞いて」的なことを言われて私は黙る。既に動揺していて正確には覚えてないけど私は静かになった。話を聞けない自分が情けなかった。私のことを思って言葉をかけてくれる人の言葉を遮ろうとするなんて本当に失礼だと自分を恥じる。でも癖になってて毎度毎度やってしまう。最後まで聞け、逃げるな。
一呼吸おいて言われた。

「大学卒業っていう目標があるならさ、それに向かって頑張ることも大切じゃない?」

私は小さく返事をすることしか出来なかった。スマホから聞こえた声は極めて優しかったけど私の心に刺さった。自分が逃げてることなんて知っていた。体調が悪い、身体が重い、遊びたい、休みたい、動きたくない、電車が嫌だ、ありとあらゆる理由を引っ張り出して頑張っていないことを突きつけられた。28年間生きてきて、目標を決めてそれに向かって頑張れたことはあっただろうか。きっとなかったんだろうな。ぬるっと生きていた。でも今は目標があって、達成するために頑張るときだとハッとした。私の目標は大学卒業で、単位を取るための行動を最優先にしないといけない。私にできるありとあらゆる手段を使って踠かないといけない。大学卒業くらいでそんな大袈裟な、って思うかもしれないけど私は不器用だから人より努力と工夫が必要な感じ。

ずっと優しい声で話してくれた。「ずっとね、心配してるのよ」「大学卒業して仕事が決まったらさ、温泉でも行こうよ」と明るく言われて、通話が終わってからは「無理はしないようにとは思うけど本当に応援してる」と連絡が入っていた。テキストで送られてきた「応援してる」だけど重みがあった。真剣に応援してくれているから私もそれに応えたい。応援でもあり期待でもある。がっかりさせたくないし自分自身にがっかりしたくない。
目標に向かって努力しよう。

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