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ちはるのファーストコンタクト(2018年)

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2018年に書かれたマガジン「ちはるのファーストコンタクト」の記事をすべて収録しました。300本以上あります。
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2018年2月の記事一覧

4月からの講演は、その内容と方法をまた新しくしていきたいと思っています。

水曜日はフリーテーマで書いています。 2月も終わりです。特に忙しい月でした。数えてみると長いもの短いもの含めて10回の講演をしました。月の半分はどこかに出張していた計算です。 この時期の講演は1年間のふりかえりのような様相を帯びてきます。ここ数年の講演テーマは次のようなものです。 ・教える技術/インストラクショナルデザイン  ・教える技術(一般向け)教える技術の理論と具体例  ・インストラクショナルデザイン(人材育成部門向け)研修やOJTにおける効果的な教え方の理論と実

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【教える技術】#08 考え方の枠組み(スキーマ)を作ることと応用すること

火曜日は「教えること/学ぶこと」のトピックで書いています。早稲田大学エクステンションセンター中野校での「教える技術」講座の内容を連載しています。 前回は、認知技能の中心的な能力である問題解決の教え方を取り上げました。ポイントは2つあります。1つ目は、学習者がすでに持っている間違った考え方「バグルール」を見つけだしてそれを修正すること。もう1つは、ある状況での解決の仕方は、別の状況になると応用できないことが多い(領域固有性)ので、それを積極的に促進することです。 今回は問題

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【アドラー心理学入門】#08 早期回想とエピソード分析という技法

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。表紙画像はShiraishi Kohkiさんのものです。 https://note.mu/kohki_shiraishi アドラー心理学にアプローチする道のりとして次の5つの種類を提示しています。今回から「(3) 治療技法」に入ります。 (1) 5つの基本前提 (2) 3つのキー概念 (3) 治療技法 (4) 応用領域 (5) 現代心理学へのつながり 治療技法とは、心理療法やカウンセリングで使われる特定の方法です。さまざま

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【お題拝借】21世紀にアドラーを学ぶことの意味/幸せは共同体における居場所があるかどうか/学校でいじめられる

日曜日は皆様からの質問やテーマをいただいて「お題拝借」で書いています。質問は「Peing 質問箱」からお送りください。匿名で送ることができます。定期購読者が増えるたびに、感謝を込めてその日の記事を全文公開にしています。 https://peing.net/kogo 確かに心理学に限らずすべての科学は日々洗練され、精緻化されています。しかし、そうあればあるほど全体像をつかむのは困難になります。アドラー心理学の人間の見方はその全体像をユニークな形で見せてくれます。 アドラー心

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【連載】アンケート調査の基礎(第14回)エピソードレベルの質的分析法

金曜日は「オトナの研究」のサブテーマとして「アンケート調査の基礎」の連載をしています。 前回はKH Coderを使って、単語レベルで切り出したデータを元にして、出現頻度で分析する方法と共起確率を求めて単語同士の関係性を見る方法を説明しました。これらはいずれも単語レベルの分析です。 単語レベルではなくもう一段上のエピソードレベルで分析する方法もあります。これは自由記述の文章を文単位で切り出して分析する方法です。 エピソードレベルで分析する方法には以下のようなものがあります

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目標を成果に変える行動のサイクル

水曜日はフリーテーマで書いています。 私たちの仕事は、メールを処理したり、会議に出たりといった日々のルーチンワークと、数週間から数ヶ月かけて計画した成果を出すプロジェクトからなっています。 ルーチンワークはほぼ習慣化されていますので、なんの決心をする必要もなくメールを処理します。意志力を使う必要はありません。しかし、プロジェクトはルーチンではないので、そのたびに「さあ、やるぞ!」と決心しなくてはなりません。そのたびに意志力を消費します。それでつい後回しになってしまいます。

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【教える技術】#07 教室の中で学んだことを現実場面に活かす

火曜日は「教えること/学ぶこと」のトピックで書いています。早稲田大学エクステンションセンター中野校での「教える技術」講座の内容を連載しています。 前回は、認知技能の基礎になる言語情報の教え方を説明しました。言語情報を教えるには3つのコツ、精緻化、体制化、二重符号化を利用すると効果的です。ただ丸暗記をするのではなく、これらの方法を応用しながら勉強していくと、効率よく、しかも強固な記憶のネットワークができます。 今回はバグルールと領域固有性、転移の問題を取り上げます。 問題

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【アドラー心理学入門】#07 アドラー心理学の3つのキー概念

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。表紙画像はShiraishi Kohkiさんのものです。https://note.mu/kohki_shiraishi アドラー心理学にアプローチする道のりとして次の5つの種類を提示しています。前々回から「(2) 3つのキー概念」に入っています。 (1) 5つの基本前提 (2) 3つのキー概念 (3) 治療技法とケーススタディ (4) 応用領域 (5) 現代心理学へのつながり 前回は、理論の有用性は、簡潔性と予測性の2つの

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【お題拝借】虐待を受けて育った友人/問題と課題の違い/何を考えているのかわからない上司

日曜日は皆様からの質問やテーマをいただいて「お題拝借」で書いています。質問は「Peing 質問箱」からお送りください。匿名で送ることができます。 https://peing.net/kogo 信頼できる心理カウンセラーのところに行くのがいいと思います。自分一人で行けるのであれば、そうしてもらいます。一緒についてきてほしいというのであれば、一緒に行ってあげるのがいいと思います。

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【注目記事】終わった論文がよい論文/ライフシフトは挑戦/無料の頼みごとを丁重に断る

土曜日は「注目記事とヒント」を書いています。Facebookでシェアした記事を取り上げて感想やコメントを書きます。定期購読者が増えるたびに、感謝を込めてその日の記事を全文公開にしています。 110 終わった論文がよい論文問題は、ここからです。下界で得られた知見は、そのままにしておいてはいけません。そこで「旅」を終えては「谷底で遭難」です(笑)。 「下界」で得られたものを、もう一度持ち帰るべく、谷をはいあがらなくてはならない(笑)。 「下界」で得られた知見を、「一般・理論・抽

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【連載】アンケート調査の基礎(第13回)質的なデータの分析

金曜日は「オトナの研究」のサブテーマとして「アンケート調査の基礎」の連載をしています。 頻度(回数)や度数(人数)、また「1=そう思わない」から「5=そう思う」のような尺度では、データは数字で得られます。このようなデータを量的データと呼びます。一方、自由記述で得られた文章やインタビューで得られた語りは数字では表せません。このようなデータを質的データと呼びます。 これまで量的なデータの分析について見てきました。今回から質的なデータの分析方法について説明します。 アンケート

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【本】J. J. フロウ・A. C. パークス編『ポジティブ心理学を味わう』:実際に使えるワークが満載

木曜日はお勧めの本を紹介しています。今回はこの本を取り上げます。 J. J. フロウ・A. C. パークス編『ポジティブ心理学を味わう』(北大路書房, 2017) ■要約大学でポジティブ心理学を教えるところが増えている。しかし、まだ決定版といえるテキストがない。そこで授業で実際に使える活動を記述したトピックを集めたこの本が役に立つだろう。ポジティブ心理学を教えようとする人はこの本から興味深いトピックを選んで実施すれば良い。またポジティブ心理学を学びたいという人も同様に自分

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良い行動を習慣化するための方法

水曜日はフリーテーマで書いています。いつもご愛読ありがとうございます。定期購読者が増えるたびに、感謝を込めてその日の記事を全文公開にしています。 良い行動を習慣化することは、態度技能の1つです。なんであれ良い行動を習慣化することができれば、それが蓄積となって、大きなことをなしとげることができるでしょう。大きなことは常に小さなことの積み重ねです。小さなことが習慣化できなければ大きなこともできません。 習慣化とは「意志力」を使わずに決めた行動をすることです。習慣化する最初の段

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【教える技術】#06 記憶するには精緻化、体制化、二重符号化

火曜日は「教えること/学ぶこと」のトピックで書いています。早稲田大学エクステンションセンター中野校での「教える技術」講座に並行してその内容を連載しています。定期購読者が増えるたびに、感謝を込めてその日の記事を全文公開にしています。 前回から、認知技能の教え方に入りました。認知技能はコトバやイメージを道具として使って、知識を整理して覚えたり、新しいアイデアを出したり、問題を発見したり、解決したりすることです。認知技能の範囲は広く、小学校から大人になり、死ぬ直前まで、私たちは認

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