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ちはるのファーストコンタクト(2019年)

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2019年に書かれた(書かれる)「ちはるのファーストコンタクト」のすべての記事が読めます。300本以上あります。月額購読するよりも割安になっています。
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#コーチング

【コーチング】16コーチ/トレーナー育成の理論と実践がこれからの課題【最終回】

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 これまで15回にわたって「アドラー心理学に基づくコーチング」について書いてきました。見出しを列挙すると以下のようになります。 01 教育コーチングの重要性 02 コーチング/トレーニング/カウンセリングの位置づけ 03 コーチングのトレーナー的側面とカウンセラー的側面 04 マズローの自己実現とは全体として自分らしくなること 05 ロジャーズのエンカウンター・グループの”対

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【コーチング】15 インストラクションと知識は素振りにすぎない

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 前回は、アドラー心理学に基づくコーチングは何をするのかということをまとめました。 さて、Youtubeでこんなビデオを作りました。4分ほどの短いビデオなのでもしよろしければご覧ください。 ちはるちゃんねる (14) ボールを打たなければパーフェクトなのにね 「ボールを打たなければパーフェクトなのにね」というのは、コートの外でやる素振りはパーフェクトでも、実際にコートの中

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【コーチング】14 アドラー心理学に基づくコーチングは何をするか

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 前回は、傷ついたり、怒りを覚えたりするのは、まさにそれが「痛いところを突かれた」ということだと言いました。それは、自分が努力しているにもかかわらず、うまくいっていないことを指摘されたということです。そこを回避して逃げるか、それとも正面から挑戦するかという決断をすることがポイントです。 「あること」を他人から指摘されることで傷ついたと感じるなら、その「あること」の先にあなたが

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【コーチング】12 傷つくことの目的

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 前回は、コーチはあなたを傷つけようとして、未熟なところを指摘しているわけではないことは明らかなので、あなたは厳しい指摘を受けたとしても、それに対して傷つかないでいることが必要だということを言いました。それはあなたの決心次第でできることです。 では、あなたを傷つけようと意図している相手にはどうしたらいいでしょう。反撃するか、あるいは反撃しないで無視するかはあなたが決めることが

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【コーチング】11 傷つかないでいること

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 前回は、自分がどんなときに劣等感を抱くかを点検してみることを書きました。劣等感を抱くその先に自分が理想として目指すものがあります。それさえわかれば、自分の時間とエネルギーを注ぐべきことが明らかになります。もう、嫉妬心や敗北感に惑わされる必要はありません。ただ時間をかけて努力を続けていけばいいのです。 しかし、劣等感はけっして気持ちのいい感覚ではありません。たいていは不快な感

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【コーチング】10 劣等感が刺激されるのはそれが自分が目指すものだから

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 前回は、自分のライフスタイルを知ることによって、自分が何を目指しているのかを、他者と比較することなく確信することができ、その結果、安心してそれを目指した方向に努力し、成長していくことができるということを書きました。 では、自分が何を目指しているのか、また自分の理想像とは何かを知るにはどうしたらいいでしょうか。そのためには、自分の劣等感が手がかりになります。 私たちは日々生

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【コーチング】09 自分の歩き方は一緒に歩く人がいると意識できる

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 前回は、アドラー心理学ベースのコーチングでは、まずあなたには価値があるということを言い、その上で、あなた自身が追及している自己理想を明らかにすることをいいました。自己理想さえ見失わなければ、そこで生まれる劣等感はすべて集中した努力に変換できます。 では、その自己理想はどのようにして意識できるのでしょうか。自分がなりたいと思う理想の方向性は何なのか、最終的には自分の人生をどの

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【コーチング】08 勝ち負けの感覚から自分の価値を疑いはじめると集中して努力できなくなる

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 前回は、心の習慣はなかなか変えられないということを説明しました。たとえば「私は完璧でなければ価値がない」や「私は他者に勝たなければ価値がない」というような心の習慣は楽です。なぜならば、それを理由にして努力をしなくてもいいからです。 アドラーは、人はみな自分の理想像を目指して努力し成長していくということを見抜きました。人は自分の理想像に沿った方向で成長していることを感じると安

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【コーチング】07 心の習慣はなかなか変えられない

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 前回は、個人の達成を邪魔するものは、そのプロセスの途中で諦めてしまうことだと言いました。諦めてしまうのは、その人が持つ「不合理な信念」(エリス)、アドラー心理学で言えば「私的感覚」が継続的な努力を邪魔するからです。そうすると、自分の信念について話し合ってそれを妥当なものに変えていくことがコーチングの大切な活動となります。 不合理な信念の代表的なものが「私は完璧でなければ価値

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【コーチング】05 ロジャーズのエンカウンター・グループの”対等性”

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 前回は、マズローが言う自己実現 (self-actualization) とは世俗的な成功や自己の欲求を満たすような「他人による定義」ではなく、自分がなしうる最大限のことであり、自分の存在に関わることであり、全体として自分らしくなることであると説明しました。コーチの仕事の1つは、自己理想(アドラー)や自己実現(マズロー)が一体どういうものであるかということをクライエントととも

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【コーチング】04 マズローの自己実現とは全体として自分らしくなること

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 前回は、コーチングとはトレーナーとカウンセラーの両側面を持って、クライエントが持っている「何者かになりたい」という希望を実現する手助けをすることだということを説明しました。その過程で、クライエントの専門領域をコーチ自身が学んでいくことに意味があります。 さて、初期のコーチングの理論的背景になったのはマズローとロジャーズといった人間性心理学の人たちでした。そして、マズローもロ

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【コーチング】03 コーチングのトレーナー的側面とカウンセラー的側面

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 前回は、コーチングの対象になる人は、やる気もそこそこあり、スキルもそこそこある人だということを説明しました。この人に必要なのはやる気を持続させ、さらにスキルを伸ばしていくように働きかけるコーチングです。このような図を示しました。 やる気もスキルもそこそこあるのにうまくいっていないのは、努力する方向性(どこを掘るのか)と努力する方法(どうやって掘るのか)がうまくないからです。

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【本】西垣悦代他編著『コーチング心理学概論』:コーチング心理学の全体像をつかむ

木曜日はお勧めの本を紹介しています。 今回は、西垣悦代・堀 正・原口佳典編著『コーチング心理学概論』(ナカニシヤ出版, 2015)を取り上げます。 ■要約コーチングとは個人の成長や発達を促すことである。そしてコーチング心理学とは、それを果たすために成人学習理論と子どもの学習理論、および心理学研究法を援用してそれを実現しようとするものである。 この本では、総論として、コーチングとコーチング心理学の定義、コーチング心理学のスキルとモデル、コーチング心理学におけるアセスメント

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【コーチング】02 コーチング/トレーニング/カウンセリングの位置づけ

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらくコーチングの話題で書いています。 前回は、SPOC(小さくてプライベートなオンラインコース)の入り口の段階に来ている現在、そのキーは個人指導になりそうだといいました。個人指導の鍵はただ何かを上手に教えるということだけではなく、相手の心理的な面も含めて「コーチング」がうまくできるかということにありそうです。 コーチングの位置づけはどのようなものでしょうか。以前、こんなダイアグラムを考えたことがあります。縦軸に

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