3-研究19a

【研究】12 ひとつのケースを詳しく調べる個性記述的アプローチ

水曜日は「研究すること」のトピックで書いています。

前回は、ひとつのケースで因果関係がありそうだとわかったら、それを拡張して他の多くのケースでも因果関係がありそうかどうかを調べることに進むことを説明しました。そうすると理論を一般化することができます。

■ ひとつのケースでの研究は、拡張して、全体としてどうかを調べるという研究に必ず進むことになるのですか。
□ いいえ、必ずしもそうではありません。ひとつのケースを細かく調べて記述していくという研究の方向はあります。これを「個性記述的アプローチ (idiographic approach) 」と呼びます。idiosはギリシャ語で「それ自体/プライベートな」という意味です。
■ ひとつのケースを詳しく調べるというアプローチがあるのですね。
□ それに対して、たくさんのケースを調べて一般的な法則を明らかにしようとするアプローチがあります。これを「法則定立的アプローチ (nomothetic approach) 」と呼びます。nomosはギリシャ語で「法則」という意味です。
■ 個性記述的アプローチと法則定立的アプローチとではどちらがいいんですか。
□ どちらがいいということではありません。2つのアプローチはお互いに補い合う関係です。両方ともに必要なのです。
■ でも法則定立的アプローチの方が一般性があるので、より役に立ちそうな気がします。

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