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【アドラーオンライン】02 アドラー心理学の3つの特徴

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。しばらくアドラーオンラインの内容で書いています。

今回は「アドラー心理学の3つの特徴」について書きます。

アドラー心理学の1つ目の特徴は、わかりやすく、実用的であるということです。これを特徴の1番目にあげるのは少し変な感じがするかもしれません。科学としての心理学が100年ほどの積み重ねを経て、さまざまな理論が提案されてきました。その理論は学問的に価値のあるものではありますけれども、その多くは必ずしもわかりやすいものではありませんし、またすぐに実用できるかといえばそうでもないのです。

その点で、アドラー心理学は大部分が日常的な言葉で語られています。日常のさまざまな問題を扱うのですからそれは自然なことです。そのため理論をすぐに生活の中で試すことができます。反面、日常的な言葉で語られているために誤解されるリスクもあります。たとえば「劣等感」や「勇気」といった言葉はアドラー心理学の中ではきちんと定義づけられている一方で、それとは別に日常でもよく使う単語です。

しかし、わかりやすい言葉で語られているということは、全体としてみればメリットと言えます。とっつきやすいので、それを自分の生活や仕事の現場で活かしてみようという気になります。実際、アドラー心理学は子育てや教育や職場の人間関係といった場面で活かすことができます。またそれこそがアドラーが望んだことなのです。

アドラー心理学の2つ目の特徴は、人間を中心とした理論であるということです。20世紀は科学技術の世紀として捉えることができます。科学技術によって多くの産業が進展し、経済が発展しました。その一方で、経済至上主義の中で人間が人間らしく扱われなかったり、人間関係がギスギスしたり、経済的格差が拡大するという弊害も生まれました。そうした経済中心の社会では、ともすれば人が生きる意味が軽視されてしまいます。

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