7-お題

【Q&A】「それは看護研究ではない」と言われましたが/高3の子が将来を考えています

日曜日は皆様からの質問やテーマをいただいて「お題拝借」で書いています。質問やメッセージは「マシュマロ」からお送りください。匿名で送ることができます。

今回は、質問が2つ届いております。

[Q1] 看護系の大学の助手・大学院生(修士)をしています。看護師の自己学習や、学習環境について研究したいと思っています。2点質問させてください。

(1) あなたのしたいことは業務改善レベルで看護研究ではない、社会にとって意義がないと言われるのですが、何が違うのかわからずにおります。何が違うのでしょうか?

(2) 「やる気」や「興味」のない人、なさそうな人に学習環境を整える意味はありませんか? →看護師の「やる気」「興味」のない人に、学習環境を整える意味があるのか? あなたがしたいと思っているだけで、研究するための研究になるので、適切なテーマではないとも言われてしまいました。看護師をしている以上、学ぶ責任はあると思いますし、できれば楽しく学んでいけたら、良いのになと思っています。

昨日までの日本教育工学学会に初めて参加しました。緊張して質問が出来なかったので(チャンスを逃し後悔しています)、こちらに送らせていただきました。よろしくお願いいたします。

(1) 具体的な研究トピックがわからないのでなんとも言えないところです。しかし、トピックがなんであれ、現場の業務改善から研究をスタートするのは悪くないと思います。改善が必要だと感じるのは、そこに何かの「問題」があるからです。そして多くの研究はそうした問題からスタートするのです。その研究が社会にとって意義があるかどうかは、研究が進んでからのずっと先の問題ですので、当面は「現場を改善できる」という意義だけで十分だと思います。

(2) これが(1)の研究トピックなのでしょうか。だとすれば「やる気のない人に学習環境を整えるとどうなるか」という良い研究トピックになると思います。具体的な学習環境とは何かを決めていく必要はありますけど。

適切なテーマかどうかは、それを指導する人によって変わってくると思います。自分が指導できなければ、その指導者にとっては、適切なテーマではないので。しかし、一般的に言えば、これは悪くないテーマです。少なくとも教育工学では。

教育工学における研究とはどういうものかについて書いたものがありますので、もしよければこちらもご参照ください。2ページの文章です。􏰀􏰁􏰂􏰃􏰄􏰅􏰆􏰇􏰈􏰄􏰉􏰊􏰋􏰌􏰍􏰎

[Q2] 高3の子が将来を考えています。中学高校と病気を抱えての学生生活、勉強の速度も速く追いつかない状況です。やっとしたい事は見つかったようです。進学するようにこれから学習するための方法を模索しています。学びなおし、浪人をすることに対して大学、教育者、就職先にはどう考えておられますか?

病気を抱えての受験は大変だと思います。それでも、進学するかどうか、受験がうまくいかなかったときに、浪人するかどうかを決めるのは、本人の課題です。本人が決めればいいと思います。親は、求められたときだけアドバイスができる程度です。それはこれから先の就職についてもそうです。すべて本人が決めることです。親はそれを見守るくらいのことしかできません。

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