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【注目記事】コンサルタントとしての親/コミュニティは幻想に過ぎない/リタイア男性の孤独

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117 コンサルタントとしての親

親である自分を、子どものマネジャーではなく、コンサルタントとして考えようというのです。つまり、子どもの宿題やピアノの練習といった問題に直面した際には、「コンサルタントだったら、どうするだろう?」と自分に問いかけるのです。子どものやる気を高め、アドバイスを与え、質問に答え、そばで見守るのはかまいませんが、一歩引いて、子どもに自分の人生を歩んでゆく権限を与えてあげなければなりません。
https://www.lifehacker.jp/2018/03/start-homework-consulting-hours.html

「セルフコントロール」の習慣を、(それこそ自分で)トレーニングしていくことは、成長のために重要になりつつある。親にとってのジレンマは、子供に対して命令や、アドバイスという名前のプレッシャーを与えることが、まさにセルフコントロールの感覚を子供から奪ってしまうことにある。

このメカニズムをよく理解すれば、子供のマネージャーではなくコンサルタント的に付き合おうというこの本の趣旨に賛同できるだろう。

118 コミュニティは幻想に過ぎない

安冨: コミュニティなんてものは、実体化された幻想に過ぎないのよ。そんなものは本当は存在してない。あるのは、あなたを中心にした個々の人間の関係性だけなんだから。それを「コミュニティ」とかに実体化した途端に、急に人を縛りつける暴力性を帯びる。それだと角界やブラック企業と何も変わらないから。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54651

アドラー心理学でも「コミュニティ=共同体」はキー概念の1つだ。共同体感覚は、英語では community feeling あるいは social interest と訳されている。social interest とは「他者の関心に関心を持つこと an interest in the interests of others」であり、それを通じて共同体感覚を持てるようになるということだ(AdlerPedia)。

だからあるのは具体的な他者であり、そうした人々の関心に関心を持つことが共同体感覚への第一歩となる。

安冨氏が言っているように、共同体も、またどこまでがその共同体であるかも、個人がプライベートに想定しているものに過ぎないのだろう。たとえば家族のような共同体であれば、その線引きは明確であるように思われるけれども、その結びつき具合の強弱の認知はメンバーそれぞれに違うことだろう。

自分が所属していると考える共同体も、個人によって違った範囲を指している可能性が高い。とすれば、「私とあなた」の関係性からスタートした方が確実なのかもしれない。

119 リタイア男性の孤独

実際に、こうした要因から、定年退職後に、家に引きこもる高齢男性が激増している。別にいつも人と群れることをおススメするものでもない。趣味でもいい、近所の友人でもいい、何らかの形で社会とつながりながら、一人の時間を楽しむ準備と心構えを現役の内からしておくことが必要だろう。終活もいいけど、たまには「集活」も、ということだ。不機嫌なオジサンが減り、元気ではつらつとした楽しそうなオジサンが増えれば、日本社会を覆う閉塞感も少しは払しょくされるのではないだろうか。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180308-00006460-bunshun-soci&p=3

テニススクールの様子を観察していてわかったこと。女性はレッスン時間以外でも一緒にお菓子を食べたりして、よくおしゃべりをしている。対して男性はレッスンが終わればそのまま帰ってしまう。同じクラスにいてもお互いの名前も知らないこともある。相手が何をしている人なのかもほとんど聞くことはない。女性がお互いの仕事や家族の状況を細かく把握しているのとは対照的だ。

まあ、おじさんたちがレッスンのあと、お菓子を食べながら談笑している風景なんてのは、ちょっと思い浮かべにくいのだけれど。

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