2-教える技術19

【学びの場】09 オンラインの事前トレーニングコースを作る

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらく「学びの場とその設計」という話題で書いています。

前回は、参加者の差をできるだけ小さくするためには、事前トレーニングを受けてもらうのが良い方法だということをとりあげました。良い事前トレーニングの条件としては、(1) ある程度の期間続けることによってスキルレベルが整い、参加者間の交流によって目的意識をすり合わせることができる、(2) これから受けるトレーニング内容の一部になっている、(3) (選抜が必要な場合)入学試験よりもコストがかからない、以上のような条件がポイントです。

このような事前トレーニングは対面よりもコストがかからない点でオンラインで実施するのがお勧めです。今回からオンラインコースの作り方について考えていきましょう。

オンラインコースの作り方は、研修や授業の作り方と同じようにインストラクショナルデザインの原則にしたがいます。それは「逆向き設計(backward design)」という作り方です。逆向き設計では、まず最初に、学習者がどのようなことがどのくらいできるようになっているかという課題と合格基準を作ります。コースを終えたあとには、この最終課題をクリアできるようになっていてほしいと願います。そして、それを達成するためにはどうすればいいかと考えて、トレーニングや練習を設計していくのです。

オンラインコースを作るというとビデオ教材をどうやって作ろうかということで頭がいっぱいになってしまうかもしれません。しかし、どんなビデオ教材を作るかということは、オンラインコースを作るためのごく一部でしかないのです。

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