7-お題

【Q&A】防災におけるインストラクショナルデザイン

日曜日は皆様からの質問やテーマをいただいて「お題拝借」で書いています。質問やメッセージは「マシュマロ」からお送りください。匿名で送ることができます。

今回は、質問が1つ届いております。

[Q] 地球温暖化の影響で、日本では、過去に経験したことのない、自然災害が多発しています。被害にあった市民からは、「もっと早く行動していれば良かった」との声があります。
 避難遅れ、対策遅れは、気象庁、自治体、マスコミによる、一般市民への危機状態の説明が稚拙さにあると思います。「ただちに避難して下さい」では、市民の行動開始を誘導できません。
 日本におけるインストストラクショナルデザインの第一人者である千春先生は、どう一般市民に教えればよいのか、現状の問題点を深く分析して、どのように市民への危機状態の説明をすればよいのか、具体的に、気象庁、自治体、マスコミ向けにレポートで示すことは千春先生にしかできない、責務だと思います。
 災害時の「教え方」を日本の各層に対して、どうぞ示してください。

今回の台風19号で各地の河川が氾濫しているとのことで、大変な災害になりました。人に何かを伝え、理解してもらい、行動を促すという点ではインストラクショナルデザインが貢献できる部分はあると思います。実際、防災科学技術研究所でもそのような取り組みが行われています。防災教育のプロジェクトでお手伝いをしたこともあります。

それと並行して、災害心理学という心理学の応用領域があります。たとえば、避難の遅れは「自分のところは大丈夫だろう」などのバイアスが影響しています。こうした観点からの研究が進み、より効果的な情報伝達と行動促進の方法が開発されることを期待したいです。

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