7-お題

【質問】小学校の問題解決学習をどう思いますか

日曜日は皆様からの質問やテーマをいただいて「お題拝借」で書いています。質問やメッセージは「マシュマロ」からお送りください。匿名で送ることができます。

今回は、ひとつ質問が届いています。

[Q1] 教える技術から考えて、小学校等で行われている問題解決学習ってどう思われますか?

質問者がどのようなイメージで「問題解決学習」をとらえているのかわからないけれども、一般的に言えば、解決すべき問題を提示して授業をスタートするのはよい方法です。メリルのインストラクショナルデザインの第一原理の1番目の原理は「現実に起こりそうな問題に挑戦する」となっています。

現実に起こりそうな問題を解決するという方向づけをすることで、学習者を問題に集中させることができます。それは難しすぎて手も足も出ない問題ではなく、かといってすぐに解決できるような易しい問題でもなく、適度に困難な問題です。それをどうにかして解決しようとすることで、必要な知識やスキルを身につけていくというプロセスが授業の中で起こることが期待できます。

メリルのIDの第一原理については下記の論文を参照してください。この論文ではメリルの他に、ケラーの学習意欲の第一原理、パリッシュのID美学の第一原理が解説されています。

鈴木 克明,根本 淳子 (2011) 教育設計についての三つの第一原理の誕生をめぐって. 教育システム情報学会誌, 28(2), 168-176. 
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsise/28/2/28_168/_pdf

このように授業を「問題中心」で進めることは、ただ教科書の通りに進める方法より優れた方法だと言えます。その一方で、問題中心の授業を実施しようとする教員はより多くのことに資源を配分する必要があります。良い問題を設定すること、問題解決過程でおこる学習者の議論を整理、コントロールすること、必要な知識やスキルや道具を適切なタイミングで提供することなどの多くの仕事があります。

教える技術については次の本をお手元に置いて参照していただくとうれしいです。

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向後千春

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向後千春

早稲田大学人間科学学術院教授。博士(教育学)(東京学芸大学)。専門は、教育工学、教育心理学、インストラクショナルデザイン、アドラー心理学。ちはる塾主宰:http://cricenter.wordpress.com/

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