4-お勧めの本19

【本】佐々木繁範『思いが伝わる、心が動く スピーチの教科書』:スピーチをしたくなる本

木曜日はお勧めの本を紹介しています。

今回は、佐々木繁範『思いが伝わる、心が動く スピーチの教科書』(ダイヤモンド社, 2012)を取り上げます。

■要約

スピーチはコンテンツ(内容)とデリバリー(話し方)からなっている。コンテンツはアイデアと構成からなり、デリバリーはアイコンタクト、姿勢、手振り、声からなる。スピーチというと、原稿を見ずに話すこと、魅力的なスライド、効果的なジェスチャーが重要だと思われているけれど、感動させるスピーチのためにはスピーチ原稿を作ることに力を入れた方が良い。

■ポイント

聴衆が何を求めているかを探る。

スピーチ全体を通じてひとつのメッセージを伝える。メッセージはテーマとは違い、主語と述語からなる「誰がどうするべき」というような表現。

スピーチの全体構造は、オープニング(聴衆の関心をつかみ、ラポールをとり、テーマとロードマップを示す)、ボディ(サブメッセージを3つ出してテーマを展開する)、クロージング(メイン・メッセージを繰り返す)。

アウトラインを作ったあとは、フルテキスト原稿を作る。15分のスピーチでA4(1200字)4-5枚となる(用紙1枚で3分)。

スピーチ原稿の書き方は、短く簡潔に書く、受け身形を使わない、難しい熟語を使わない。つなぎ言葉を入れて聞き手の理解を助ける。

手持ち原稿の作り方。息継ぎの箇所で改行する。ポーズをとるところで1行スペースを空ける。話題が変わるところで2行スペースを空ける。原稿用紙の下1/3は空白にする(視線を下の方まで落とすことがないように)。

■感想

スピーチ原稿の構成は、オープニング(イントロ)、ボディ(ストーリーを3つ)、クロージング(メイン・メッセージの繰り返し)であり、これはそのまま、説得的な文章の書き方に合致する。良いスピーチはそのまま文字起こしをしても、読める文章になるということだ。

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