7-お題

【お題拝借】人を見る目を養うには/おすすめの動画/迷いまくっています/アドラーとの出会いは

日曜日は皆様からの質問やテーマをいただいて「お題拝借」で書いています。質問は「Peing 質問箱」からお送りください。匿名で送ることができます。
https://peing.net/kogo

[Q] 人事で採用をしています。 人を見る目を養うためにはどうしたらいいでしょうか?

「人を見る目」というのは難しいものです。ある時点で「この人は大いに期待できそうだ」と判断していた相手が、それほどでもなかったことはしばしばありますし、反対に「この人にはまったく期待できない」と判断していた相手が大いに成長したということもよくあります。

そんなわけで、私は自分に「人を見る目」があるとはまったく思っていません。ほぼ「節穴」と言っていいくらいです。ましてや、相手の責任でもありません。相手はいつでも精一杯自分の人生を生きているのです。

自分に人を見る目がないとはいっても、何らかの判断を下さなければならない場面はあります。そこで私が取った方法は、その人がそこまでにどんなことをやったのかという実績のみを見ようということです。相手と話してみての直観とかはまったくあてにならないことを知っています。ですからそこまでの実績のみで判定しようということです。

すでに実績、あるいはその片鱗があれば、その延長線上でなんらかの成果が期待できるでしょう。それは確率の問題です。まったく実績がない場合は、実績を作ってもらってからまた来てもらえばいいのです。

[Q] Youtubeでおすすめの動画はありますか?

最近のものですと、これですね。

The Greatest Showman - This Is Me [Official Lyric Video](Atlantic Records 2018/01/11 に公開)

私が出ているものであれば、これ。

反転授業 向後教授によるブレンド型授業へのいざない(早稲田大学 2014/04/18 に公開)

[Q] アドラーを学んでますが、迷いまくってます。こんな時はどうしたらいいですか?

これは私が書いた『人生の迷いが消える アドラー心理学のススメ』(技術評論社, 2016)を読んでいただくのが一番かと思います。こう書くとヤラセ質問みたいですが(実際あるそうです)これはヤラセ質問ではありません。

この本を読んでもまだ迷いが消えない場合はまたご相談ください。

[Q] アドラーとはいつどのように出会ったのですか?そしてなぜフライトでも孔子でもソクラテスでもピータードラッカーでもなく、アドラーを研究しようと思ったのですか?

「フライト→フロイト」ですね。アドラー心理学との出会いは以前に回答したことがあるので、繰り返しになりますが。

1990年前後に野田俊作先生と出会ったのがきっかけですね。同時期に岸見一郎さんとも会っています。アドラー心理学は学ぶ価値があり、人生を生きるために役に立つ考え方の体系だと思ったからです。

長い間、心理学界隈ではスルーされて来たアドラー心理学を何らかの形で広めたいと思っていました。2012年の教育心理学会総会でポスター発表をしたのがスタートでした。

・向後千春(2012.11)教育心理学におけるアドラー心理学の適用に関する考察『日本教育心理学会第54回総会発表論文集』p.759
https://www.jstage.jst.go.jp/article/pamjaep/54/0/54_759/_pdf/-char/ja

[Q] アドラー心理学を少ししか知りませんが、 知っていくと、 例えば、人の機嫌に振り回されない、とか、こちらがしんどい時、相手は親身になって心配するなとか、みんながアドラー心理学を使うとみんな自分の人生にだけしか 興味がわかなくなってしまうんじゃないかと思いました。それに対してどう思われますか?

いわゆる「課題の分離 (Who owns the problem?) 」を半分だけ適用するとそういう誤用が生まれるような気がします。私の課題と相手の課題を分けて考える目的とは、ひとつは相手の課題に踏み入らないためと、もうひとつは相手とどのように協力すればいいかを考えるためです。

もしよろしければ私の著書『幸せな劣等感』(小学館新書, 2017)をお読みいただければと思います。

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