諦めた過去がある自分が今思うこと


このツイートをみて
多分この人はまだ「夢を諦めた自分」に整理がついていないんだろうなと思った。


偶然にも境遇が似ていた。
というか、私もかつてはバレリーナになることが夢だった。


今思えば「井の中の蛙」だったが、
長野の田舎の教室では上手な方だった。


それに、何より
バレエが好きだった。


5歳で出会ってしまったバレエに魅了され、
幼き頃誰しもが持つ
「アイドルになりたい」
「お花屋さんになりたい」
そんな夢を忘れ、6歳の夏には「バレリーナになりたい」そんな夢を持っていたことを思い出す。


着々とレッスンを積み、
偶然にも同期が少なかったので常に1つ年上の子達とレッスンをしていた。


追いつきたいの一心で一生懸命だった。


小学校2年のときに6年生とレッスンしていたのは今思えばすごかったのかもしれない笑
お姉さんたちに可愛がってもらった。

しかし
「1人だけいる年下の子」
がある時、
「1人だけいる年上の子」
に変わった。

小学校3年生になる時だった。
1つ年上の子たちは、みんな揃って上のクラスに上がっていき、私だけ取り残された。


今思えば、初めて経験した「悔しい」感覚だった。


年下の子たちと受けるレッスンは、
今までついていくのに必死だった私に
自覚を与えさせた。


意識が変わる瞬間だった。
先生からも期待をかけてもらえ、
誰よりも早く来てストレッチをし、一番前でレッスンを受けた。


幼い頃から負けず嫌いさは誰よりもあって、
ゴールデンエイジに差し掛かる時期に夢中になってレッスンに励んだ。


そんな生活を2年ほど過ごし、
そろそろ本格的に「井の中の蛙」を脱出しようとコンクールに出ようかと話が出ている時期だった。


私はスキーで事故に遭った。
当時のことはあまり覚えていない。
小学校6年生の1月、バレエが今まで通りは続けられなくなった。 


「バレリーナになりたい」

結論から言うと、私はその気持ちに一途になれなかった。
だから夢が叶えられなかった。


夢を諦めたくなくて
踊ることをやめたくなくて
レッスンは続けた。
でも中学3年間は大会にも出られず怪我との戦い。

苦しくて苦しくて病んだ。
学校が思うように通えない時期もあった。


それでも時間が解決してくれた。


中学3年間、怪我と苦しみ、向き合い、
私に諦めるということを教えてくれた。


というか、本気でバレリーナになりたかったら
多分スキーなんて趣味で(割と上手いよ)やってる場合ではなかった。
それに、怪我がどんなに辛くてもリハビリを本気でやればどうにか回復できた(たぶん)。


「バレリーナになりたい」
大事だったはずの夢に一途になれきれなかった自分に気付いた時、自分の中でいろんなものが昇華された。


この経験が今の私の全てだと思う。
自分の好きだったものを諦め、
いろんな人の期待を裏切り、
あんな思いも経験も、もうしたくない。


「なんでそんなに頑張れるの?」
よく問われる。


『後悔したくないから』


それだけだと思う。
怪我で何も希望がなかった自分に
「支えるという形でスポーツに関わる」
という新たな道をくれた数々のものたちに恩返しがしたい。


だから私は
今日も
一途に夢を追う。






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