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古書店街を写真散歩

先日購入日記を書いたCarl Zeiss Planar T* 50mm F1.4を付けて、午後からひとりフォトウォーク。古書店街周辺を歩いてみた。
天気は良かったが強風で、植物を撮るのは一苦労だった。ただでさえ解放気味で撮りたい=合焦がシビアなのに、風で常に枝がワッサワッサ揺れる。写真とは大自然との戦いである、と思うなどした。

全てRAW撮影、Lightroomで現像

陽に透ける葉っぱがとにかく好き
靖国通りの横断歩道、信号待ち
この画像は、上の写真の中央奥に写っている書店のウインドウ部分を切り出したものだが、この距離でも文字がくっきりはっきり写っており完全に読める。
APS-Cで使用しているためクロップされて中望遠化しているが、靖国通りはけっこうな道幅だ。
カールツァイスすごい。
やわらかなトーン。うっとり。
途中で寄ったテイクアウト専門の焼き菓子屋さんのガラス戸付き戸棚にいた、小鳥やスノーグローブ。小さきものは可愛い。
(許可を得て撮影しています)

途中で入った美術書と写真集専門の古書店で、デヴィッド・ハミルトンの花の写真集を見た。
デヴィッド・ハミルトンといえば少女や女性をモデルにしたソフトフォーカス写真がまず頭に浮かぶが、そういえば花も有名だったよな、と思いながらパラパラめくる。ちょっと驚いた。記憶の3倍くらい曇ってる。フォギーとかソフトフォーカスなんて生ぬるいものではなく、お風呂場かな?というくらい曇ってるのである。写真というより殆ど印象派絵画とか、そういう感じ。絵に近い。
これどうやって撮ってるんだろうか。

気になって帰宅後ネット検索してみたが、日本語ではなかなかそれらしい内容の記事がヒットしない。ハミルトン自体いろいろあったし時代も変化したので、日本ではあまり語られなくなってるのかもしれない。
検索ワードを「david hamilton foggy」などに変えてみたら海外の記事がいくつか出てきた。
どうやら(諸説あるらしいが)、フィルムを増感して粒状性を高めたり、レンズのフィルターにヘアスプレーを吹き付けたりして、光のディフューズ感と柔らかさを表現していたらしい。
別の記事では、レンズにストッキングをかけていた、とか、シンプルに呼気で曇らせていたというモデルによる証言もあった。
とてもDIYである。確かに昔そういう技法について聞いたことがあったかもしれない。
考えてみると、今の私たちはやれなんとかフィルターだと高価なプロダクトをいろいろ買ってしまうけど、こういうんでいいんだよなあ…とハッとさせられた。知ってたはずなのに忘れていた。
でも毎回フィルターにヘアスプレーかけるのはちょっと嫌かな。笑。

レンズの曇りといえば、たまたま昨日、父の遺品のタムロン90mm(いわゆるタムキュー)を出してきてチェックをしてみたのだが、これが素人目にも曇っていたのだ。

父の遺品のNIKKOR35mmとタムキュー。
他にも何本かあったはずだが引っ越し荷物からサルベージできなかった。

ちょっとくらい曇ってても案外写りに影響は出ないものだ、とも聞くが、この90mmに関してはちょっと…さすがにダメではないか…?というくらいの曇りっぷり。おまけに黄変もあるような気がする。
今のところFからZへのマウントアダプターを持っていないので実際にカメラに付けてのチェックはできないのだが、どのみち35mmもテストしたいので後日購入しようと思う。
でもタムキューでイルミネーションを撮るのを楽しみにしてたからちょっとガッカリした。

というのが昨日の話で、今日ハミルトンの猛烈に曇った世界を見たら「私のタムキューもいけるのでは?」と急にポジティブになってきた。
面白い何かが撮れたらここに投稿します。

散歩の続き。

台湾初のコーヒーロースターにて。この写真もガラス戸一枚経てるけど、とてもクリア。
こういう、ほわほわしたものを逆光で撮ったとき、このレンズって他と違うと感じる。
フルサイズならもっとボケのぐるぐる感も出るのだろうか。
円ボケを出すのが楽しくて、写真がどんどん抽象化している。
これはお茶の水駅前の信号機や車の光。
目を細めるとなんとなく聖橋が見え…ないか。

夜景のボケがマイブームなので、今とてもINDUSTAR 61 L/Z-MC 50mm F2.8が欲しい。でもまだ買ったまま寝かせてるミノルタROKKORもあるし、しばらくは手持ちのレンズで遊ぶのだ。
ツァイスはともかく、オールドレンズは手頃な価格で個性的な写りが手に入るからほんと沼である。
あ、ハミルトンさんもミノルタ機とROKKORを使ってたらしい。

おわり


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