変質者のおっさんと小2女子の自意識

 柴田英里さんのこのツイートを見て昔のことを思い出したのでサクッと書く。

 小2の頃、足が速くて快活なクラスの人気女子Mが、公園で変質者のおっさんに出会った話をしてくれた。

 Mが友だちの女子Tとふたりで公園で遊んでいたところ、「抱っこさせて」とおっさんが寄ってきたらしい。

 まずはTが普通に抱っこされ、降ろされる。そしてMの番になったわけだが、通常の抱っことは違い、片腕を股間にまわす不自然なかたちで持ち上げられ、時間もTより長かったそうだ。

 「Tちゃんは普通に抱っこされたのに、わたしだけこうやって股のところに手をまわして抱っこされたんだよ」と説明するMはどこか誇らしげで、自分がかわいいからおっさんが変な抱きかたをしたのだとはっきり自覚しているようだった。

 小2女子に対し、なにやらよからぬ感情を抱いて近づくおっさんがこの世には居るという衝撃よりも、おっさんに妙な抱かれ方をして、優越感に浸っていたMのことをなぜか鮮明に覚えている。

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