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人生に欠かせないものは?

彪太郎こと、我が家の猫様が無事去勢手術を終えました。

現在家猫ちゃんだし、今後も外に出すことはないのですが、やはり発情期の辛さ、万が一のことを考えると去勢手術はしておくべきと病院へ連れて行きました。

彪太郎は全然なんのことやらわかっていないので、前日の夜、絶食前に「今日はたくさんチュールをくれるな〜!うれし〜!」とチュールがけカリカリに食いつきまくっていました。

病院嫌いな子ではない(というより病院が何かよくわかっていない)ので、キャリーバッグにも自ら入り、診察台にも大人しく乗っていた彪太郎。
看護師さんが運ぶ際に使う洗濯ネットも、使ったことがなかったので初めてだったのですが、持ち前の性格で何も警戒することなく、自分から顔を突っ込んで入っていく姿に「本当に何もわかってないんだな。大丈夫かな(笑)」と思ってしまいました。

去勢手術は一泊するものだと思っていたらなんと日帰りで大丈夫ですよと言われ、手術が終わったら連絡するので夕方迎えにきてください、とのこと。最近の手術はすごい。(実家の猫ちゃんたちはみんな泊まりだったので)
「それじゃあ、よろしくお願いします」と頭を下げ、わたしは約3ヶ月ぶりの彪太郎のいないお家に1人帰りました。

家に着くと、いつもなら一番に出迎えてくれる彪太郎がいないことにとてつもない喪失感を覚えて泣いてしまいました。
昨日の夜、手術は麻酔も使うし万が一のことがあるかもしれないからと夫とも話したのですが、「もう彪太郎のいない生活なんて考えられないよね」と2人でちょっぴりしんみりしたモードに。
本当に、彪太郎が我が家に来る前の生活にはもう戻れないなと強く実感しました。
お家に帰った時に迎えてくれたり、時々寝ていたりする姿が見えないだけでこんなに寂しいなんて。

その後、猫がいるとなかなかできない作業をしようと掃除や細々した家事をしました。その間も彪太郎のことが気になって時計をチラチラ。いつもわたしの姿が見えなくなると鳴き始めるので、今も鳴いていないかななんて心配したり。


午後3時過ぎ、一通りの家事や雑務を終えわたしも一息ついた頃、病院から「手術は無事おわりましたよ」と電話。すぐさま準備をして病院へお迎えに行きました。


「こたろうちゃん、とってもいい子でしたよ」
と看護師さんがお会計のときに教えてくださいました。

彪太郎を預ける時、「白血病とエイズの検査も一緒にどうですか?」と勧められました。
「しておいた方がいいですか?」と聞くと、
「いずれするのであれば、麻酔を使う今日一緒にしてしまったほうが猫にとってもいいと思います。採血を嫌がる猫ちゃん多いので。」とのこと。
「ペットショップでお迎えした子ならやらなくてもいいんですが、野良猫や両親のわからない猫だとやっておいた方が安心ですよ」と言ってもらい、それじゃあと一緒にお願いしていました。
その結果はどちらも陰性。とっても安心しました。


彪太郎さんはキャリーバッグには自ら入っていくのに、キャリーバッグに閉じ込められると出たくて鳴き出すタイプ。なので行きの車では「出してくれないの?」と不安そうに鳴いていました。
ところが、帰りの車ではよっぽど疲れたのか麻酔が効いているのかうんともすんとも言わない。
でも、メッシュ窓越しにこちらを伺ったりクンクン匂いを嗅ぐ様子はみてとれたので急いで我が家に向かいました。

我が家に着き、キャリーバッグを開けるものの、なかなか出てこない。我が家に初めてきた時、ものの数秒でキャリーバッグから飛び出してきたのに!!

瞳孔が開いたびっくりお目目をしていて、麻酔がまだ効いているのかうまく立ち上がれない様子。見慣れた部屋、匂いのはずなのに、やたら外をキョロキョロと伺っている姿に、あぁ、怖かったんだなと、ぎゅーっと胸が締め付けられ、また泣いてしまいました。

ごめんね、怖い思いをさせて。
人間の都合で自分の身体を弄られて、怖かったよね。

わたしたちは彪太郎のことが本当に本当に大事だから手術という選択をとったけれど、彪太郎は別に望んでいなかったかもしれない。
わたしたちは彪太郎に幸せに暮らしてほしいし、少しでも長く彪太郎と過ごせることを心から願っているけれど、彪太郎に伝わっているかはわからない。
我が家にいることが彪太郎にとって幸せだったらいいなぁ。と常に願っている。


その後、チュールをあげるとペロペロと舐めてくれたので一安心。飼い主の膝の上に丸まりしばらく眠ったあと、少し麻酔が弱まってきたのかいつものように家の中をみてまわり、お気に入りのソファの上へ。やはり疲れたようでソファの上でぐっすり眠ってくれました。



猫を飼いたいとずっと願っていたけれど、猫を飼って、猫と過ごすことでこんなにも人生が満たされるとは思っていなかった。
今までも猫を飼うことで幸せになれていたし、今回もそうなるだろうと思っていたけれど、想像以上に彪太郎のいない生活はもう考えられない。しかも、彪太郎じゃなきゃダメなのだ。

人生に欠かせないものは?と聞かれたら、
わたしは迷わず「猫、彪太郎」と答えるんだろうな。と思った日でした。

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