薬と正しくつきあうこと

友達や知人に僕の病気、うつ病について話す機会がしばしばある。
治療法、とりわけ服用している薬について話題になるのだけど、まあ当然ちゃ当然であるが、あまり薬がどういったものかについては知られていない。

僕が飲んでいる薬は、大きく二種類、抗うつ薬と精神安定剤に分けられる。
それぞれ、どんな役割があるのか、何がどう違うのかイマイチわかりにくい。

少しギョッとする例えかもしれないが、がん治療でいうところの、抗がん剤と痛み止めの関係に近い。
大元の病巣であるがんを治療するのが抗がん剤、病気の諸症状である痛みなどを和らげるのが痛み止めだ。

うつ病に使う薬もこの関係が当てはまると思う。
うつ病自体、つまりはセロトニンやらの脳内物質の不具合を治すのが抗うつ薬、症状である倦怠感や頭痛、やたらめったらネガティブになる状態をごまかすのが精神安定剤だ。
この二つ、似ているようで根本治療と対症療法という点で役割が全く違う。

痛み止めだけを飲んでいてもがんが治らないように、精神安定剤だけを飲んでいてもうつ病は治りにくい。
そして、モルヒネなどの痛み止めは耐性(効かなくなること)があるように、精神安定剤も耐性と依存性があると言われている。
一方で、副作用はあるけれども、抗うつ薬は全くといっていいほど依存性はない。

よく、うつ病の治療はたくさんの薬を飲むジャンキーなイメージが湧きがちだが、実際のところ健康面で影響はない。
影響は全くない、というわけではないけれど、日常生活に支障が出るレベルではないので、抗うつ薬に抵抗がある方は安心してほしい。

それでも副作用が怖い、っていう方のために、僕の飲んでいる薬の副作用について書いておく。
あくまで、「僕の」副作用なので、詳しいことは医師や薬剤師、各種文章を参照されることをお勧めしたい。

・サインバルタ・・・抗うつ薬
 一般的に吐き気やめまいを伴うようだが、僕の場合はアホほど喉が乾くという副作用が出た。
 これについては、こまめに水分を摂ることで対処している。
 僕はサントリーのレモン炭酸水が好きなのだけど、ファミリーマートにしか置いていない。
 もっと増やしてくれないかなあ。

・リフレックス・・・抗うつ薬
 先のサインバルタの効力を強める薬らしい。
 これの副作用はちょっと怖くて、飲んでから1〜2時間するととんでもない眠気がやってくる。
 それこそ、立っているのもできないレベルで、これを飲んだら外出は慎んだ方がいい。
 僕は一度エライ目に遭いました。
 といっても、効果は分かっているので、寝たい時間の1、2時間前に服用すればスッと眠ることができる。
 うつ病治療に睡眠は不可欠なので、怖いけども役に立っていると思われる。
 
・エビリファイ・・・抗うつ薬
 リフレックスと同じく、サインバルタの効力を強める。
 処方箋には、覚醒状態が続くとかそんな副作用が記載されていたけど、リフレックスのせいか特に問題なく眠りにつけている。
 リフレックスを飲まなくなった時どうなるかが少し懸念される。

・セニラン(レキソタン)・・・精神安定剤
 さっき書いた症状、だるさや気分のモヤモヤがどうしようもないときは頓服(臨時)で飲んでいる。
 ただ、これを飲むタイミングは難しくて、辛いとかだるいを判断する頭(=脳)がおバカになる病気なので、飲むタイミングを逸してしまうこともしばしば。
 〇〇できなかったら飲む(起きられない、文字が読めない等々)というように、客観的なルールを作った方が良さそうだが、他の人はどうしているのだろうか。

いずれにせよ、僕がここで言いたいのは、ちゃんと対処法や知識を持てば、薬は怖くないということだ。
治療に時間がかかってしまっているが、いずれは治ると自分にも言い聞かせている。
病気のおかげと言いたくはないけれど、こうやって文章を書く時間やゆっくりする時間もいただけているので、人生万事塞翁が馬ということだろうか。

これを読んで、投薬治療に踏み切る勇気を持ってくれたら僕は嬉しい。

ああもう読んでくれただけで嬉しいです。 最後まで見てくださってありがとうございました!