胃瘻

こんにちは。田舎の大学病院の研修医のKoheiです。

今日は胃瘻について書きたいと思います。

症例は10代の脳性麻痺の女の子です。もともと経口摂取が出来ていたと言う事で経口摂取と経鼻胃管での栄養を継続していましたが、嘔吐や誤嚥性肺炎を繰り返してしまうと言う事で胃瘻増設の方針になっています。胃瘻造設している方はたくさんみた事がありますが、実際適応とかはどうなっているのか勉強してみました。

それではまず、禁忌がない患者様での胃瘻の適応について以下に記載します。

①嚥下障害があり、2週間以上嚥下障害が持続し、4週間以上持続することが予想される患者。
②胃の減圧が必要な患者。
③頭頸部癌または食道がんの治療を受けている患者。

禁忌は以下の疾患が挙がります。内視鏡が通過困難な咽喉頭、食道、胃噴門部の狭窄、大量の腹水貯留、極度の肥、著明な肝腫大、胃の潰瘍性病変や急性粘膜病変、胃手術の既往、横隔膜ヘルニア、高度の出血傾向、全身状態不良で予後不良と考えられる例、消化管吸収障害。

今回の患者様も誤嚥性肺炎を繰り返しているので胃瘻の適応はありますね。次に胃瘻の造設方法や検査について調べてみました。

まず、検査に関してですが、胃瘻を作るにあたって出血傾向や全身状態の把握のための血液検査はもちろんですが、画像検査としてはCTが必要になります。CTでは胃管から空気を500~600ml入れて胃を膨らませ、PEG造設時に近い状態で撮影をすると良いです。

胃瘻の増設方法としては主にプル・プッシュ法(Pull/Push法)、イントロデューサー法(Introducer法)があります。詳細は以下のサイトで確認下さい。https://www.crbard.jp/ja-JP/Patients-Caregivers/Percutaneous-Endoscopic-Gastrostomy/PEG-Surgery

術後は翌日からでも栄養投与は可能ですが、当院では術翌日は白湯で逆流が無いようなら翌々日から栄養摂取開始としています。

今日はここまでにして次回に胃瘻の日常管理やトラブルについて勉強して行こうと思います。

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