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コーンフェリー「ハイポテンシャル人材を見極める7つの指標」

Korn Ferry Instituteの「ハイポテンシャル人材を見極める7つの指標」という記事があり、これは以前は日本語訳が公開されていたのだが、ウェブ上では原文の入手しか叶わなくなってしまった。

ある人材をより高次の職位で活躍できるよう育成するにあたり注目するべき7つの指標として、(1)特定の職務における実績、(2)経験から学習する能力、(3)自己認識、(4)リーダーシップ特性、(5)より上位の職務への意欲、(6)論理的思考能力、(7)キャリアを阻害する要因への対処能力を上げている。

ここでは(1)特定の職務における実績に限定して紹介したい。

育成のプロセスにおいて、次の8種類の経験を偏りなく、多く積んだ人材ほど、昇格後の成功の角度が高いという。信憑性はひとまず措くとして、8つに分ける観点には思考を刺激されるものがある。いわく、(1)財務管理、(2)戦略策定、(3)渉外業務、(4)タフな交渉、(5)注目度の高い仕事、(6)危機的状況への対処、(7)問題の引き継ぎ、(8)財務的危機への対応、とのこと。

注目度の高い仕事、と訳したのは、high-visibility assignmentsだが、これはぱっと読んで理解できなかったため、コーン・フェリー・ヘイグループの方に質問して確認したところ、「社内において注目度の高いプロジェクトへの任命のこと」、「人事的な意思決定を行う上級管理職や、昇格後に部下になる可能性のある同僚、現部下、他部署のスタッフから、正しい認知・高い評価を獲得するチャンスがあったかどうか」を意味する旨の回答をいただいた。

(6)危機的状況への対処と(7)問題の引き継ぎを分けて考えるのも興味深い。確かに、前任者の残した課題や、引き継いだチームの課題を解決することには独特の困難さがあるだろう。

会社や事業のフェーズ毎に、上級管理職になるにあたって必要になる経験の種類は当然異なるだろうが、経営幹部候補への職務の割当てを計画するには一定参考になるように思った。個人のキャリア開発のためにも、自らにどの種類の経験が不足しているのかを振返る材料になるだろう。

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