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生命の/宇宙の神秘に触れる

今、巷で話題の『海獣の子供』という漫画を読んでいる。
「私が好きそう」との事で、G8読書会の先輩がおすすめしてくれた。

そしてこれが、めちゃくちゃ面白い。
海の不思議や生命の神秘、宇宙の神秘をモチーフにした物語で、生物がどこからきて、地球とは何なのか?という事を考えさせられる。世界中の漁師や漁村で集めた実話の証言と思われる“海にまつわる不思議な話”もところどころに挿入されていて非常に興味深い。
漫画や映画によくある「感動」「面白い」といった要素はほぼないが、代わりにもっと壮大な何かを感じることができる。話は結構奥が深くて難しいが・・。

ちなみに、2019年6月7日公開で映画化されている。(現在上映中)
主題歌は米津玄師。挿入曲は久石譲。声優に芦田愛菜と石橋陽彩。なんだか本気を感じるキャスティング――

『海獣の子供』をおすすめされた時、最初に思い浮かんだのが手塚治虫の『火の鳥』だった。
火の鳥が表現している世界感は、簡単に言うと以下のようなものである。

ひとつの生命体の中には、無数の機構があり、無数の代謝が行われ、それ自体が宇宙そのものなのだという事。その中にもまた無数の生命体がある。そして、地球もまた躍動し続ける一つの生命体であり、ひいては宇宙全体が意志を持った生命なのである、という事。これは例え話ではなく、分子レベルで見れば、我々が「生命」と呼んでいるものと、「地球」との間にそれほど大きな相違があるわけではない。

自然界はすべて繋がっていて、大小さまざまな「生命」が躍動する場所なのだという連体的な神秘性は、『海獣の子供』と『火の鳥』に共通する視点だと感じた。


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