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偉大なるケヴィン・ベーコン・ゲーム

今回紹介する206号コラムのトピックと、米カメレオン俳優ケヴィン・ベーコンとの関連性とは? コネクションを作る「ネットワーキング」のポイントを、別の角度から考察。

銀幕の寵児

アメリカ人が大好きな加工食品をラストネームに持つ、銀幕の寵児ケヴィン・ベーコン。『フットルース』(1984年)で、田舎町の風紀をダンスで乱す反逆児役を演じた彼の姿に魅了されなかった30代など、いない。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のスター・ロードに言われるまでもなく、全人類が脳裏に焼き付けておくべきパフォーマンスだ。

そんなケヴィン・ベーコンによる長年の、そして多岐に渡る俳優活動を讃え、オルブライト大学生3人組が「6次の隔たり(Six Degrees of Separation)」の摂理をもじって「6次のケヴィン・ベーコン・ゲーム(Six Degrees of Kevin Bacon)」を編み出したのは、1994年のこと。

以来、ケヴィン・ベーコンは「ショービジネスにおけるセンターピース」の代名詞となった。

興味があれば公式本を手にとるといい。

セットで、公式ボードゲームまである。

…内容物を写すサムネイルを見る限り、果てしなくつまらなさそうだが。


全ての道はベーコンに通ず

ゲームのプレミスは簡単だ。

「どんな俳優も、共演者6階層以内でケヴィン・ベーコンとつながる」ー。

ベーコンの「共演俳優の共演者」は階層「1」。その「共演者の別作品の共演者」は階層「2」。その名も「ベーコン指数(Bacon Number)」と名付けられた階層が「6」を数えるまでに、諸氏お気に入りの俳優もきっと「ベーコンとつながって」しまう

試すなら、IMDB.com(インターネット・ムービー・データベース)のデータを利用して設計されたサイト「The Oracle of Bacon(ザ・オラクル・オブ・ベーコン)」を訪ねてみるといいだろう。ローマ字で名前を打ち込めば、愛しの男優・女優とベーコン御大との関係性が明らかになる。

ベーコンは偉大だ。

私は塩加減が薄めなヤツがいい。


「6次の隔たり」とネットワーキング

冗談はさておき。

業界に限らず、世の中は広いようでいて狭い。ケヴィン・ベーコンのみならず、人を中継すれば大抵の人間との接点を見つけられるというのが、「6次の隔たり」に通底するセオリーだ。

「ケヴィン・ベーコン・ゲーム」は、愛すべきケヴィン・ベーコンをタネに、この例えを面白おかしく応用した一例に過ぎない。

だから、若者が「ネットワーキング」を通してハリウッドへ飛び込もうと試みることは、決して無為な話ではない。「コネクション」は作ってなんぼだし、使ってこそ「コネ」だ。

と、言っても。「ネットワーキング」への過剰な信奉にも注意が必要だ。

つながればいいというものでもないし、知り合ったからといって、「コネクション」が即席で役に立つというわけではない。勘違いしてはいけない。「ネットワーク」でつながった人の多さは「戦闘力」と同義ではない

自身の具体的な目的や資質があって、はじめて活きてくるのが「ネットワーク」だからだ。

では、正しい「ネットワークの広げ方」とはなんだろうか?

そして、若者がお手本にすべき好例とは?


正しい「ネットワーキング術」

今号のmofiは、そんな疑問に答えるコラムを配信しています。

長文です。時間のあるときにじっくり読んでみてください。若い読者に、きっと役立つ知識だと思います。ちなみに、「6次」と「6ヶ条」とで6つながりなのは偶然でした。特に意味はありません。

なおコラム内でも紹介していますが、この「6ヶ条」をハリウッドでしっかりこなしている若手アシスタントの例を、こちらのコラムで紹介しています。合わせてご参考にどうぞ。

まとめ

「コネクション」の重みをしっかりと認識すれば、ケヴィン・ベーコンとだって、あるいはスティーブン・スピルバーグとだってつながれる。「6次の隔たり」は、このことを暗に示しています。

そう思えば、逆に「なぜその人に会いたいのか」「会って自分がどんなことを提供できるのか」を考えることがいかに重要か、わかるはずです。ビジネスの世界で夢にまで見た人物に会ったとき「一緒に写真撮ってもいいですか」程度のことしか言えなかったら、ネットワーキングなんてやらない方がマシ。時間のムダ、「コネ」のムダです。

だから、まず「ネットワーキング」は正しい手順で行うこと。

世の中は狭いのです。その狭さを逆手に取りましょう。

思わぬ道が開けるかもしれませんよ。

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