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「恋愛ってなんですか?」

先日,とある女子高校生に質問された.
そして,悩みに悩み,何も答えられなかったので,このnoteをもってその回答としたい.
なお,このnote執筆にあたって,特に参考文献はなく,筆者の感覚や体験などの主観のみに基づいて構成されている.

「恋愛とは何か?」

歴史上様々な偉人たちすら,同じ悩みを繰り返し,そして長年の歴史に渡る知の集積をもってしても,この問いに明確に答えられる人はいない.
僕は一言ではこの質問に答えることができない.
そもそも,この問い自体何を問われているのか,とても漠然としているからだ.
しかし,それでも,少しでも回答に近づけるように,自分なりに言葉を尽くしたいと思う.

人はなぜ恋に落ちるのか

僕は,この問いに対して,
1.ほとんど本能的なもの
2.執着によるもの
の二つがあるのではないかと思っている.
恥ずかしながら,高校時代の二つの恋愛を紹介していこうと思う.

高校2年生の頃,部活の先輩に片思いをしていた.
彼女は笑顔がとても素敵で,人の悪いところを見つけるよりも,いいところを見つける方が得意な感じの人だった.
いつから彼女に惹かれていたのだろうか.
今振り返ると,僕が部活に入ってすぐの段階でもう既に心惹かれていたと思う.
それは,いわゆる一目惚れに近い感覚だっただろうし,彼女の何も知らない僕だけど,それでももっと仲良くなりたいと心から願っていた.
結局その人には振られてしまったが,あれだけ本能に近い恋愛をしたのは初めてだった.
人間が,その感覚や感情の全てを言語で表現することは難しい.
言語は,後付けで説明することしかできないから.
あの時の恋愛の感覚を,言語的に表現することは難しいだろう.
僕の中では,かなりに本能的で,そして一番「好き」という気持ちが強かった恋愛だった.
その人への恋心は,高校のその後の恋愛の中でも,完全に消え去ることはなく,「僕は同時に二人の人を想っている」という罪悪感に何度も苛まれたほどだった.
それほどまでに,燃え上がるある種本能に近い恋愛というものがあるのだと,今振り返ると思う.

もう一つ.
高校3年生の頃に,友人が僕に好意を寄せてくれたことがあった.
僕も別に嫌いではなかったが,好きかと言われるとわからなかった.
ずっと親友の彼女だったし,当時もまだ彼女は僕の親友と付き合っていたから.
それでも同じ時を過ごす時間が長くなり,寄せてくれている好意に悪い気はしない.
それどころか,自分を好きでいてくれるという状態には,承認されたような感覚があり,嬉しかった.
結局,色々あってその友人と付き合うことはなかったが,しばらくはその友人が僕に寄せてくれていた好意に執着をしていたんだと思う.
高校を卒業してからも,しばらく会いたいと言ってくれたり,時折見える好意のかけらのようなものに,僕は少なからぬ執着を感じていた.
しかし,振り返れば,僕はどれほど彼女のことが好きだったのだろう.
本当に好きだったのかと問われればわからない.
ただ執着していただけのようにも感じる.
一方で,もしかしたら本当に好きだったのかもしれない.
それは,もはや過去に遡ってもわからないだろう.
ただ,一つわかるのは,恋愛が執着によるものである可能性もあるということがわかったということだ.

付き合うとは何なのか

僕は,今付き合っている彼女に学ぶことが本当にたくさんある.
彼女と付き合い始めた頃,何度も言われた言葉がある.

それは,
「付き合うというのは,二人で積み上げていくこと」
らしい.

付き合っている日々の中で,本当にこれを感じることが多い.
誰かと付き合うということは,ビジネスにおける人間関係とは全く異なる.
合理性や論理だけを求めるのではなく,互いの感情や感覚を尊重しながらコミュニケーションをとり,そしてお互いにとっての最適解を模索していく営みに他ならないだろう.
男性も女性も,決して強くない.
お互いに嫌なことや嬉しいことはある.
そして嫌だと感じる背景には,悲しみや寂しさがあるだろう.
そうしたお互いの感情をきちんと耳を傾け,人間として接していくことが大切だ.
(もちろんその際,伝え方には一定の工夫が必要だとは思うが)

その際に,僕は「男性だから〜〜」「女性だから〜〜」とはあまり思わない.
女性の方がお金を持っているパターンだって,男性の方が家事ができるパターンだってあるだろう.
男性だから強いわけじゃないし,女性だから弱いわけじゃない.
性別に準じた役割に規定してしまうことは,もったいない.
もはや男性だって育休を取るし,女性だって働いて稼ぐ.
男性が奢るとか,女性はおとなしいとか,そういったこれまでの男性像女性像はもはや成立しない.
ただ,一方で性別に依存する在り方だってある.
例えば,妊娠や出産は,僕はできない.
だから,それは女性が担うことになる.
ただ,社会的な性役割は,もはやフィクションであり,時代に応じて流動的に変えたらいいと思う.
何が正解で,不正解なのかは,時代に応じて異なるのだ.

だからこそ,お互いが今どのような状態なのかについて耳を傾け,そして二人で積み上げていくしかないのだ.
付き合っていくことの目的なんてない.
人によってはセックスをすることかもしれないし,結婚することかもしれない.
ただ,それは別に,少なくとも僕の恋愛においてゴールではない.
ただの通過点の一つであり,付き合っている限り,一緒にいる限りにおいては,お互いが人間として関わり合い,そして関係性を積み上げていくものなのだ.

だからこそ,付き合うということは,きっと二人で積み上げていく関係性なんだと思う.

恋愛の素晴らしさ

僕は,恋愛はとても素敵だと思う.
どんなビジネスよりも,どんな勉強よりも,はるかに人間として成長するし,心と頭が引き裂かれそうになりながらも,それでも諦めずに誰かとともに過ごすことでしか感じられないことはたくさんある.
人間に与えられた一つの要素として,恋愛をするというのは素敵なことだと思う.(これは決して恋愛をしない人は素敵ではないということを意味するものではない

結びに変えて

もし,恋愛に悩むことがあれば,いつでも連絡してほしい.
相談には乗れるから.
相手を変えることはできなくても,自分を変えることはできるから.
だから,いつでも自分との対話を諦めずに,他者と向き合っていきたい.

それでこそ,人は輝けるのではないかと思っている.

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