お や ち に て
2日目
札幌市内の観光。どこ回ったか今では忘れてしまった。しかし、寒かったのは覚えている。そして、何しに来たんだろうという思いが心に響き渡る。
夜の闇が近づく。
「さあ、どうしようか?」
2人で2日目の夜の過ごし方を考えた。
「またホテル?」
2人答えは分かっていた。
道民の1人連絡先に連絡した。
「覚えてる?昨日の2人」
「覚えているよ」
「お願いがあるんだけれど?」
「何?」
「今、一人暮らし?」
「そうだけど」
「2人、しばらく一緒に暮らさせてくれない?」
「えーっ」
しばらく無言
「今どこ?」
「新さっぽろ」
「じゃあ、東西線という地下鉄に乗って、大谷地という駅についたらまた電話して」
「分かった」
この電話がきっかけで、奇妙な3人の今でいう「シェアハウス」的な生活が始まるのだった。
ーつづくー