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許せないこと

夏休みなので、のんびり過ごしている日々ですが、夏休み前の先週、ちょっとした出来事があった。私の中でどうしたらよいか分からなかったので、記さなかったのですが、気持ちの整理がついたので。

以前、一緒に仕事していた部署で仲良くなった人。お互いにプライベートまで話すようになり、仕事終わりに食事をしたり、休みの日に仕事を助けたりしたこともあった。

会社では話せない内容も仲良くなったからできるようになった。

今年の寒い時期に会って以来、連絡もせずになかなか会うことができなかった。7月に入り、相手から久々に連絡が来たのでスケジュールを調整して食事に出かけた。

楽しく会話をしながらの食事、いつものことだった。
そこである話題が持ち上がった。

「冬のとき、あなたが話をしていた件、上司に伝えておいたから」

「えっ?」

冬に食事をしたとき、大事な人のことについて話をした。今となっては私が勝手に悩んでいたことなのだが、そのときは、私自身が必死で大事な人を守ろうと悩んでいたこと、を話した。

「だって、あなたが深刻な顔をしていたし、私はこんな性格だから、伝えた方がよいと思って」

「・・・」

すべて察しがつき、すべてがつながった。大事な人と連絡が取れなくなったこと、その人の周りで何が起きたかを。

悩んでいたこと、その人は誰にも話さないと思っていた。今まで一緒に過ごしてきてそんなことをする人ではないと思っていた。私も誰かに話せば楽になるかと思って、言葉を委ねて話してしまった。

それがいけなかったのかもしれない。でも、それはあとの祭り。

「・・・許せない」

「えっ?」

「う、うん。何でもない」

つぶやいたことは「何でもない」と言う言葉で掻き消した。相手は仲良しの私の悩みを取り除こうとした行為、私にとっては最悪な行為だった。でも、それを責めることはできない。でも、許せなかった。

「そうなんだ」

「でも、変わらなかったね」

「そうなんだ・・・」

私は何が何だかわからなかった。でも、相手は何か分かっているらしい。だから「そうなんだ・・・」としか言えなかった。
「上司に言って、どうなったの?」と聞きたかったが、それ以上はそのときの思いが溢れて、食事ができなくなってしまうので、話題をすり替えた。
でも、心の揺れは止まらなかった。はやくこの瞬間が終わればよいと思いながら食事を続け、ずっと心の中に

許せない。

その一言が言えずじまいで過ごしていた。

もう、私から会うのを避けようと思った。できるのかな。