お金が、要るの。

お金がほしくて、わざと心は、私の体からはみだそうと必死だった、しばらく世界をにらみつけた、そのあと自分のことをにらみつけていた、お金だけがほしい。回想、だれかに...

1,000

#あの夏に乾杯

私が見ていたはずの星は、夏は、夜になると輝きだしてそのまま私の夢になる、まわり続ける宇宙のなかを私はたしかに、転がっていた。ゆびの先がきみに届いて、空に届いて、...

エンドロール

あなたの手の中に収まってゆく。澄んだ川がずっと長い時間のあいだ、私の喉の奥を流れ続ける、声帯と絡まって、愛のある会話だけができる、明日は何を食べましょう、生きて...

すべて

すべての人間が、おんなじ答えに向かっているとしたら、私の憂鬱は明日、どこかで誰かの命に変換されて、非常識だねと笑われながらも愛される旅人になるんだろう、そういう...

火山

夏を知っているか、と言われて、まだぼくの夏には色も味もないことに気付く、それでも日々は回ることなくただ丁寧にめくられていくのみです。暑さが体のなかでも外でも起こ...

台風

きみの後ろ姿よりも具体的な文字が、目も鼻も口も、いらないくらいに、ぼくときみの関係に影をつくる。裏も表も、だれもつくった覚えがない、それでも、と咲いた花が枯れ、...