私と彼と恋愛ハウツー。

巷には恋愛ノウハウが溢れている。

それなのに、どうして男女はすれ違うのか。

数多の検証をして私と彼は至極当たり前の結論にたどり着いた。


”ひとは十人十色だから”


ニュースサイトには”恋愛”や”結婚”の見出しがあるし、

様々な男女の関係を綴るインフルエンサーがいるし、

恋愛専門のまとめサイトまである。

男性脳、女性脳に構造的な違いがあることは周知の事実になった。

それでも、すれ違うカップルが後を絶たないのは、

恋愛ハウツーは万人に当てはまる訳ではないからだ。


私の趣味は昔から恋愛ハウツーを読むことだ。

ある時から記事の矛盾を感じるようになった。

Aの記事では”色つきリップ程度にとどめる方が男ウケがいい”

Bの記事では”しっかりグロスでツヤを出して彼の心を鷲掴み”

どちらも女性の唇の話をしているのに、主張の内容は対極だ。


私はこの疑問を解消するべく、知人、友人にアンケートを取った。

結果はBの記事が圧勝。

年齢層が30代以上の人が多かったこともこの結果が出た要因だと分析する。

当時18歳だった私は、”実は使えるテクニックは一部ではないか”と感じた。


その後、念願叶って20歳で彼氏ができ、しばらく経った頃、

私はあの日のアンケートを思い出したのだ。

”彼はどう思うのか”が猛烈に気になった私は、

ありとあらゆる記事で検証をした。

”男がグッとくるシチュエーション4選””男心に刺さる服装7選”などなど、

シチュエーションものからテクニックまで、

記事を一緒に読み、1つ1つ○×クイズの要領で行った。


大半のものは、彼には当てはまらなかった。

”これさえ押さえれば完璧”を謳っていた記事でも、

彼には全く刺さらないことが多かったのである。

ちなみに、彼からの総評は”回答者はみんなユニコーンですか?”



小手先の恋愛テクニックに走りたくなる気持ちは良くわかる。

それでも、立ち止まって考えたほうがいいことは、

”彼は恋愛ハウツー系アンケートにわざわざ回答しそうなタイプか?”

女性誌やネット上に溢れるアンケート結果は、

上記のようなタイプに分類される男性たちの傾向に過ぎない。

前提として、既にバイアスがかかっている可能性が高い。


私の彼氏は、それらの類に縁のないタイプの人、

もっと平たく言えば、地味な人だ。


恋愛ハウツーを読む趣味は変わりそうにないが、

活用法については一考の余地アリ、と結論がでた。

その理由は、冒頭で述べたとおり。


”ひとは十人十色だから”



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