whyを着ろ

春先にアメリカのビジネス街からスーツ姿が
減っているという話とほぼ同時期に
コカ・コーラのビジネスカジュアルへの
取り組みの話が目に飛び込みました

日本の場合はアメリカほどの早くは進まない
だろうと思っていたら、
今度はいわゆるお堅い系職業の銀行で、
三井住友銀行も同様の取り組みを始める
いうニュース…

これは思っていたよりも早い広がりとなりそうな予感

ビジネスカジュアルの広がり自体は僕も歓迎
なのですが、

単純に広がる事態だけは避けたい

と思うのです
なぜなら、単純にドレスコードを緩めるだけ
の取り組みは、かえって働く人間を苦しめる
結果になりかねないからです

というのも、多くの人はお洒落と身だしなみ
を誤解しているからです

基本的には、

誰といるか  (相手を知る)
どこにいるか (状況を知る)
何を着るか  (自分を知る)

を正しく理解していれば良いのですが、
組織として行う場合はこれを

組織として共有しなくてはまとまらない

というリスクを秘めています
つまり、目的を明確にするということです

組織としてドレスコードを緩める目的には
2種類あります

1.働く姿勢にあった多様性に寄り添う環境づくり
2.業種や職種にあった服装で企業イメージを向上

例えば、上記2社はいずれも内勤者のみで、
営業職や工場、顧客と接点のある部署では
従来通りということですので、目的としては
1ということになります

社員といて
社内にいる
いつもの私

なので、人それぞれ着るモノにばらつきが
でるでしょうし、お互いのファッションを
許容しあう努力も必要です

スーツ好きな人はスーツで、
カジュアル好きはデニムにカットソー

何を着ても「イイね」と言い合えるように
するということです

なぜなら、目的が【多様性】にあるからです

しかし、これはこれで日本ならではの課題
もでてくると思われます
というのも、お節介オジサン・オバサンが
組織にいれば、

「カジュアルOKに会社がしたのだから、
 カジュアルスタイルに”するべき”よ~」

と言ってくる人たちです
はっきり言って、お節介以外のなにものでも
ありません
こういう人がいると、それはそれで新たな
ストレスやハラスメントの種が生まれかねません

目的2の場合とは、エンタメ系やIT系など

「カジュアルが独創性や柔軟性を与え
 イメージも良くなる」

というような場合です。
スティーブジョブズや、
マークザッカーバーグみたいな姿を
イメージすると分かるかと思います

これはあくまでも、
ビジネス上のイメージ戦略なので、
カジュアルが苦手な社員は、
カジュアルの着こなしを学ばなければなりません

なので、どちらの目的なのかを明確にする
ことはとても重要なのです

組織にとっての本音が「イメージ戦略」でも
「我が社も多様化します!」と表に出すと
組織の目論見通りに円滑に進まないでしょう

とりあえず、流れに乗ったが良くない?

といったような、見切り発車で進めると
結果的に見た目も中身もバラバラな組織に
なってしまうリスクがあるということです

実は、こうした視点が魅力を高める上でも
超重要になります

何が重要かと言うと

なぜ、それを着るかという理由です

これまで繰り返し書いてきた

何を着るか

という点で失敗してきた人は

【何】だけにフォーカスした結果

上手くいかず、なぜ着るかを考えなかったからです
ヘアスタイルも同じです

【何】のスタイル(デザイン)にするか

を考える人が多いですが、

なぜ、そのスタイル(デザイン)にするか

で得られる結果が大きく変わります

仕事で信頼性を高めたい

と思っているのに、異性に媚びる見た目では
同性からの信頼は得られないと思います

反対に、

恋人をゲットしたい

と思っているのに、バリキャリな見た目では
思いもしない相手に言い寄られるかもしれません

つまり、【何】というのは後回しで、
最優先すべきは【なぜ(why)】
だということです

「なぜ」の上に「何」が乗っかることで
より意味が濃くなり、相手への印象も良くなりやすいのです

ビジネスカジュアルが広がるということは、
僕たちもそれだけ「なぜ、それを着るか」
という目的を状況に応じて的確に理解し
その都度、使い分けるスキルが求められるということです

多様化が進むということは、そういうこと
なので、インプレッション(印象)を
目的や状況に応じて使いこなせるように
なるためにも、
インプレッションコーディネーターは
今後必要性が高まる分野だと思います

気になる人は、今後の更新も是非フォローしてくださいね

Twitter:@jamsdean_hisui

facebook:石田 孝一


よろしければサポートをお願いします あなたから頂いたサポートは今後のより善い記事の取材のために有効に活用させて頂きます